4年に一度の米大統領選挙がありましたので、相場にもかなり大きな影響を与えるので今回の記事でまとめたいと思います。
とにかく、特に今回の大統領選はおもしろかったですよね。
まず真っ先にお伝えしたいのは、今回のトランプの勝利ですが、今回スイングの会員さんには事前にトランプ勝利と前もってお伝えしておりました。
トランプ勝利を予想しているとこって、あまり無かったんじゃないかな(笑)。
昨日今日の途中や終わったあとなんて、ナンボでも言えます。
正規投資顧問として、事前にめまぐるしい調査・分析をしてトランプ勝利をうたっていたのは事実です!
ざっと振り返ります。
2月1日のアイオワ州党員集会から始まった米大統領選挙は、ようやく本日投票日を迎えました。
一般投票で有権者は事前にどの党を指示するかを公にしている選挙人を選ぶということになりますが、実際の投票用紙には候補者の名前しか書かれていないため、有権者が大統領を直接選んでいるのと変わりありません。
ちなみに米大統領選挙は、州で1人の候補に絞るというのが大原則で、1票でも得票数が多い方がその州の選挙人をすべて獲得できる仕組みとなっています。
例えば、フロリダ州の選挙人の数は29人ですが、一般投票での得票数がクリントン氏101票、トランプ氏100票であった場合、フロリダ州の選挙人29人全員が12月の選挙人投票でクリントン氏に投票することになります。
いわゆる 「 勝者総取り方式 」 で、米大統領選挙の情勢が陣取り合戦のように州ごとに色分け ( 青が民主党、赤が共和党 ) で表示されるのもこのためです。
そして、合計538人の選挙人のうち、過半数の270人を獲得した候補者が勝者となります。
アメリカにおける州というのは日本の場合の都道府県と違い、一つの国というのに近い単位です。
そのため、国の代表は1人という意識が、大統領選で州として推す候補を1人に絞るということの背景にあるものと思われます。
米大統領選挙ではたくさんの州で選挙人を獲得したからといって勝者になれるわけではありません。
アラスカ州とノースダコタ州とワイオミング州の3州で勝って獲得できる選挙人は9人ですが、カリフォルニア州で勝利すれば一挙に55人の選挙人を獲得できます。
勝敗に大きく影響するのは浮動票の多いフロリダ州やペンシルベニア州のような接戦州です。
共和党候補のジョージ・W・ブッシュ氏と民主党候補のアル・ゴア氏が戦った2000年の米大統領選挙では、一般投票後に一旦はゴア候補が優勢と報じられましたが、フロリダ州(総票数約582万票)の得票差が僅差であったため再集計が行われ、その結果、ブッシュ氏がわずか500票の差でフロリダ州を押さえました。
これによりブッシュ氏が獲得した選挙人の数は271人となり、辛うじてゴア氏に勝利しましたが、一般投票での得票数ではゴア氏に負けていたという危うい勝利でした。
話は現在に戻り、1週間ほど前の集計では、クリントン氏が優勢となっている州の選挙人の数は過半数の270人に迫る勢いでしたが、新しい情勢判断ではその数が200人程度にまで後退し、代わりに接戦州が増えていました。
結果も220人ほどで、ある程度これは正しかったのです。
今回の米大統領選挙では、クリントン氏に対する嫌悪感とトランプ氏が大統領になることへの危機感のどちらも強く、より嫌な方の対抗馬に投票するという消極的な選択となっている印象なので、とにかくおもしろかったです。
トランプはビジネスマンです。
過激な発言で選挙戦を戦うというやり方を貫きとおし、戦略通りに280人ほどを獲得し、当選に必要な270人を確保しました。
そして、本日の勝利宣言もみましたが、こちらも想定通りに過激な発言は一切なく、ともに戦ったクリントン、自分たちの陣営への感謝、さらに自分を支持しなかった有権者に対してまで米国をよくするためにこれからは、仲良くなりたいし、いっしょに頑張ろうと投げかけていました。
大統領に決まったとたん、全くアウトサイダーでもなんでもない現実的な対応をとっています。
過激な発言、一切なしです。
いずれにしましても、トランプが勝利しました。