三十二 民治の新たな宿題―養賢堂
民治の仙台行は夏も盛りになった。行くに当たって堀田様と共に養賢堂の今の現状を語り聞かせ、その再建、充実をも期待していると初めて話した。
民治が驚くは無理もない。何れ時期を見て養賢堂の中に医学医術部門の新設、蘭学科の設置が考えにあると話した。
(仙台藩)上屋敷から拙宅までの間に民治は何度溜息をついた事か。だが、その道の途中に彼の言った言葉が今も耳に残る。
「新たな宿題ですね」。
言いながら吾の顔を見るに、黙っていた負い目を感じた。だがその後の言葉に、やっぱり民治だ、と思いもした。
「叔父上が教えてくれたではないですか。
今も鷹山公(出羽国米沢藩、第九代藩主)のお言葉を覚えていますよ。
為せば成る、為さねば成らぬ何事も、でしょ。
始めるは誰でも困難でしょう。やりがいが有りますよ。
安住がために、安易に藩士の席を得たと心の中でもジクジク思うところも有りましたからね。これで、仙台に行く己を自分で納得させることが出来ます」
笑顔を見せた民治だ。
人を人と比較してはならぬ、人にはそれぞれに生き方がある。あって良いと日頃思っても居るに、倅玄幹はこうも語れるかと思いもした。
待ち受ける養賢堂は、民治にとって新たな多事多難な事になろう。
[付記]:前々回の付記で、ブログ投稿をお休みさせていただきます。10月5日の月曜日から投稿を再開させて頂きますとしたところです。実際、今日の投稿を以ってお休み頂こうと思って居たのですが、今暫く投稿を続けます。
前回の付記に記した通り、倅と老妻の言葉から反省し、28章の多事多難の後に「第29章、大槻玄沢を語る」を追加執筆中です。東北大学医学部に学ぶ現代の学生3人を登場させて、大槻玄沢その人の功績、活躍と人生をなぞる場面の執筆に取り組んでいます。
これまでの文献調査で書ける範囲に有ると高をくくって4月10日以降に書き出したものの、現代人を登場させたのですから、取り巻く現代の社会事情を織り交ぜて三人を書かねばならない、それでまた語る周辺の関係資料の調査が必要になる、知る必要が有ると気付いた小生です。
執筆となると、文献の再点検、再確認に新たな調査も加わって凡そこの1カ月で原稿用紙100枚を過ぎてもまだ書きたい事の60パーセントです。
4月10日以降、ブログランキングに参戦させていただきました。読んで下さる皆様のお陰で、月曜日から金曜日までの投稿の殆どはベストランキング入りしているとアメーバ事務局から通知をいただいて居ります。友人に、ここで投稿を休むのは勿体ないと意見を頂き、欲に駆られる自分です。
また、そこで気になりだしたのがフォロワーの数です。フォロワーの数が多ければ多い程、読んでいただいていると言う事にもなるのでしょう。これまでにも数百人の方が小生のフォロワ―になり、そして、取り消しをしております。その原因が、毎日の投稿だよと友人に指摘されると、今になって、ああ、そうかと思いもします。
当初の凡そ1年は日曜、祭日にかかわらず毎日投稿していました。途中から投稿する自分も大変だと、祭日にかかわらす月~金曜日の投稿に改めた所です。しかし、読む方も大変だと考えが至りませんでした。祭日に家族サービスで外出した等に有れば、読まない分が蓄積していく。フォロワーを取り消す理由の一つだよと友人の教えです。
その様なご意見を頂きながらも、作品が良ければと自分のやり方に固執したい自分が居ます。ですが、確かに土日に加えて祭日はブログ投稿休止日にしても良いのかなと思っても居ます。
いずれにしても、ブログランキング参戦で少しばかり欲にかられている小生ですが、引き続き今月に投稿できる分は出来ていると判断し、投稿を続けさせていただきます。
また、改めてブログ投稿を休む期間、再開日時をお知らせさせて頂きます。月曜日から第29章、大槻玄沢を語る、を投稿させて頂きます。



