それは不意に突然、急に唐突に、まったく予想もせずにやって来てそうなってしまった。

 

第2部1曲目 We Can Fly

 

感情が昂って目が湿って目の前がぼやける。息が詰まる。首から上、力を込める。ぼろぼろと落ちそうになってくるのを食い止める。でも、その代わり、今度は喉がそれに抗う。押し切られて嗚咽してしまっていた。演奏と盛り上がりが助けてくれて、隣りの人には聞き取れないくらいだったと思いたいが。なんなんだよと思う。もう首が固定できない。目から涙が爆漏れ状態だった。耳には胸の中にはその歌がリアルタイムで響き届きいっぱいになってる。

 

これがそれがどういう名前の気持ちだったのか状況だったのか、今もってしっくりくる言葉が見当たらない。

 

「悲しい」ではない。

「淋しい」は違う。

「感謝」では軽い。

...というより的を外している気がする。

 

この日いちばんの記憶。

 

泣ける歌ならもっとそれにふさわしい瞬間が

断然別にある。

 

後付けで説明を今 試みる...

 

We Can Fly は、僕がTULIPを好きになって初めてリアルタイムで発売日当日、レコード屋さんで買ったシングル。

 

TULIPは1972年デビュー1989年に解散。その間その歴史にメンバーチェンジの変遷があります。それに伴い

・1期(1972年~1979年)

・2期(1980年~1985年)

・3期(1985年~1989年)と分けられます。

第3期は、更にもうひと区分けして正確には4期(5期)まであるとする人も居るかもしれません。


1997年再結成。1公演で披露される楽曲はおよそ30曲。だとした場合、そのうちの【だいたい】【少なくともで】25曲【(以上も)】が、1期時代に集中しています。

 

今回のツアーでは27曲披露。ベースの宮城さんが2期から(解散まで)のメンバーです。おのずと2期曲となりますが、2期の歌は本ツアー計4曲です。※3期の楽曲は、1997年以降1曲もTULIPのステージでは披露されていません。(財津さんソロではあります)

 

TULIPの1980年以降1989年の解散までLIVEでもっとも歌われた楽曲 Shooting Star は、再結成後もクライマックスに置かれ歌い続けられて来ました。

 

と、いった具合に数少ない2期曲で、このWe Can Fly が50周年ツアーで披露されているからか。なら、ここまで参加してきた7公演では何故ここまで気持ちがぐちゃぐちゃにならなかったのか。付け加えると、30周年でも45周年でも歌われていて、こうはならなかったのに。

 

このブログで過去

目立たないようにしたつもりの話題

実は僕は去年、NHKのディレクターさんからアメブロのメッセージ欄を通じてコンタクトを貰いました。ツアー開始直前にメールと電話で、初日@府中で取材を受けました。あの番組です。

顔出し出演をありがたくもご提案いただきました。でもしかしだがしかし、僕個人の事情で以て辞退致しました※モザイク処理と声を変えるご提案まで受けていたら出ていたかもしれません(笑)

 

その時の最後の会話

N:NHKの番組ディレクターさん

 

N「財津さんは今回で最後と決めているようですが、その点についてはどう思われていますか?」

僕「あまり深くは考えないようにしています。35周年の時も同じようなこと言ってましたし(笑)」

N「そうですよね~(苦笑い)」

僕「年齢的なことを考えれば確かにそうなるのかもしれませんが、気持ち半分くらいで,,,」

 

こんなやり取りをしました

(ホントです史実です)

 

 

界隈の嘆きや惜別に哀別、名残惜しさ、そしていつの間にか感じ始めた妙な作為的な盛り上がりとは別に(←刺々しいのみで本当に申し訳ないですが本音です)、わりとずっとこんな気持ちを保ってきました。 

外れたら恥ずかしい、当たったら鼻丈が伸びる。

で「これでおしまいではないと思う」という趣旨の記載も何度か遠慮がちに残して来てます。

 

 

なのにどうだ

結局どうだ

 

 We Can Fly で感極まった。

これで最後か、と、2023年7月1日東京国際フォーラム2days初日。傾かないように行かないように考えないようにしていた気持ちが、そっちを向いて受け入れ態勢に入ってしまった。

 

それと

 

盛り上がる楽曲、つまりスタンディングになるタイミングが幾つかあります。第1部なら、ここはどこ エジプトの風 走れ!ムーン号 など。

ちなみに7月1日、最前列22~24番あたりのお姉さんが遠くからずっと目に入り、素敵だなあと思って見てました(笑)

補足念のため:言葉通りの「微笑ましさ」「好評価」「高評価」です。不愉快の意味は全くありませんゼロです。心から、ノリノリな喜びいっぱいの姿がいいなーと僕の目にずっと映ってました。

 

 

 

置き位置の有利もあるのかもしれませんが We Can Fly は、それら第1部の盛り上がりを上回ってました(僕の感覚)。

2階席(以降3階席~)は、多くの演者で1階席と比べてなかなか立ち上がらない傾向にあります。

 

でも

 

We Can Fly

 

2階席でこの日初めて立ち上がった

オーディエンスが現れた。

そして拡がってゆく。

座ったままであったとしても

♪👏👏 ♬👏👏 🎶👏👏 をした。

 

それが嬉しかったんだ僕は。

 

 

50周年記念ツアー the TULIP 

2023/7/1.2 @東京国際フォーラム その1

 

その1 おしまいです。

 

僕等が愛したチューリップはまだおしまいになりません👏

それがいいと思ってます

 

長いこの人生に

何もできないこの僕だから

できることならば

声の限りに歌い続けよう

たったひとつの僕の道だから

 

だから君よ 聞いておくれ

僕が歌う この歌を

 

人生の始まり 1977年

ここまでお読みいただきまして

ありがとうございます。

 

 

参考 We Can Flyはこんな曲