この記事は3部構成-未完-です。

 

1

つまらなく ひきずるような

優しさが残酷になる

ぼくはきみをきっと許さない

 

きみはもっと激しく絶望しろ

 

自由なんていらない

欠片だけがあればいい

苦しくはかないほどの

きみが全てであればいい

 

今のきみは犠牲に走ってる

すでにこの手じゃ少しも救えない

 

自由なんていらない

平和なんていらない

きみがそばにいればいい

きみが全てになればいい

 

 

愛するということ (一部抜粋)

大江千里  1985年

自身4作目のアルバム

『乳房』 B面4曲目

遥か昔、登場当初から直感的に

大江千里は好きになれずにいた。

でも、それを覆させて、聴いてみようと思った、

きっかけになった歌詞でした。

 

 

 

 

ザ・グレート・カブキと森尾由美ほどは

離れていない距離感で、

大江千里と星野源に

近似値的なものを僕は見い出します。

通ずるモノ感じませんか?

 

特に好きな曲。

*曲が始まるまで1分ほどあります。

 

大江千里作曲。

これも非常に好きな曲。

 

 

 

 

 

2 ここから第2部

 

1985年は拓郎さんの

ONE LAST NIGHT inつま恋 の年でもあります。

 

自由国民社『シンプジャーナル』

1985年9月号 

表紙:大江千里(上記画像)

120頁

この“つま恋”は、当時の拓郎さんの言動から

“これを最後に引退するんじゃないか?”と

結構ざわついていました。

 

縁のある人たち54人が

コメントを寄せています。

*統一テーマ

“私の好きな拓郎の曲”

“拓郎のここが好き、ここが嫌い”

 

それを一部ここに紹介します。

**曲が書かれてない場合は未答。

 

 

桜井賢

♪どうしてこんなに悲しいんだろう

「ごちそうしてくれるからスキ。でも先に帰ってしまうからキライ」

 

坂崎幸之助

♪今日までそして明日から

「ただのファンです。好きです。お酒を飲んだ後にイタリアントマトでシャーベットを食わされた。嫌いです」

 

好き極まれりです。

アルフィーの覆面バンドによる拓郎さんメドレー。

 

高見沢俊彦

♪人生を語らず

「好きなのは、不良っぽくていいかげんなところ。嫌いなのは、人を酔わすだけ酔わせて約束があると言いながら帰ってしまうところ」

 

瀬尾一三

♪俺が愛した馬鹿

「拓郎はホント不器用。デビューの頃からまったくかわってない。でもそこがいいね。酒グセ?それは僕もだから。ふたりとも他人に迷惑をかけたことはあるけど、お互いに迷惑をかけたことはない。(笑) 拓郎のことをイヤな奴だと思ったことは、この10数年間いちどもない。とにかく拓郎といると、いつも楽しい。新鮮で、刺激的だしね。今は、毎日“つま恋”のリハーサル中。20日からつま恋入りします。今回、一晩中メンバーチェンジしないで、拓郎も僕等もお客さんも、みんなデス・マッチ・コンサート!12時間一本勝負だから覚悟して来てください」

 

大友康平

♪たどり着いたらいつも雨降り

「酒と女がこよなく好きではみだしっぱなしの男が、またこの世界から去ろうとしている。あとはオレにまかせてください」

 

☆「たどり着いたらいつも雨降り」はモップスに始まりKODOMO BAND(うじきつよし)や氷室京介やChage他多数歌ってます。

 

武田鉄矢

♪二十才のワルツ

♪流星

♪あゝ青春

「拓郎サンはいつもひとりで何かをしようと決めている。決心を固く結んでいるところがいいのです。ただ、いちど結んだ決心を解こうとしない。ほどく方法を忘れ果てているように見える。それゆえ結び目が多くなってしまっているのでは」

 

浜田省吾

♪どうしてこんなに悲しいんだろう

♪春だったね

「実は繊細でナイーブな人なのだが、それを感じさせない陽気なところが好き。嫌いなところはなし」

 

☆浜田省吾は、拓郎さんの50歳を祝って「イメージの詩」をカバーしてシングルで発表しました。

 

岡本おさみ

♪アジアの片隅で

「もっともっとたくさんの作品に自分で取り組んでほしいね。ここんとこ特に全然でしょ。いいのは陽気なところ。またいっしょに組んでやることがあるとすれば、久しぶりということになるし、とことんやりたいね」

 

☆2003年発表のアルバム『月夜のカヌー』で、久々にこの黄金コンビがとことん復活しました。

 

かまやつひろし

♪どうしてこんなに悲しいんだろう

♪我が良き友よ

♪シンシア

「基本的に音楽は僕のタイプじゃないんだけど、人間が好きだし、親友だと思ってるんだ。向こうがどう思っているかは知らないけどね。喧嘩っ早くて、年下のクセにエラソーなところがいいね。お山の大将でいて欲しいと思うし、天真爛漫な拓郎が好きなんだ。だけど、ま、ニューミュージック系の奴はだいたいそうなんだけど、暗い。(笑) 落ち込んだりすると引き籠っちゃって外に出てこない。それから女をひとり占めにするのはよろしくない。まっ、とにかく消極的な拓郎はみたくない、思ってるんだ」

 

松本隆

♪言葉

「好きなのは、大きなところ。嫌いなところはありません」

 

加川良

長文でして・・・ 

*スミマセン、リクエストあったら書きます汗

 

☆加川良、と言えば「加川良の手紙」ですね(笑) 『元気です。』A面3曲目。曲名の通り、本当に、加川良が書いた手紙なんですね、これ。拓郎さんがアルバムの曲数あわせで、スタジオでぺろっと(=即興で)この手紙にメロディーをのせ創り上げたようです。 

 

高中正義

♪落陽

「好きなのは、酒グセの悪いところ。嫌いなのは酒グセの悪いところ」

 

南こうせつ

♪夏休み

「好きなのは、矛盾が許される人徳を持っているところ。嫌いなのは、矛盾が許される人徳に頼っているとき」

 

☆拓郎さんは「神田川」をロックサウンドにしてカバーしていました。

 

井上陽水

「酒場で、拓郎がいるとおもしろい。なんとなく座がモツ。けっこうしゃべるので聞いていてゆかい。ただし、酒場でそんなこんなで盛り上がっていると、突然、女の所へ行ってしまう」

 

☆陽水さんは、拓郎さんの「リンゴ」をカバーしました(『UNITED COVER 2』2015年)。不思議なもので、ザ・吉田拓郎なこの曲なのに、陽水さんが歌うと違和感無く陽水さんのオリジナル曲に聴こえます(笑)

 

 

 

 

こういうの・・・凄くイイですね。

 

 

長渕剛

♪祭りのあと

「拓郎さんの、冷たい優しさが好きです。嫌いなところ……考えられない」

 

小田和正

「いい人にも悪い時はあるし悪い人でもいい時があるしね。だから一概には言えない。自分にとって、いちばんカッコイイと思うことをやり続けてほしい人です。いろいろ騒がれてるけど、きっとみんな拓郎がやめるとは思ってないだろうし、俺としてももちろん思ってない」

 

小室等

「何を血迷ったか、またぞろ新六文銭をやろうとひっぱり出された。拓郎は歌わず、リードギターをやると言う。時代遅れのリードギターがどこまで通じるのか、こいつは聴きものだ」

 

 

☆拓郎さんは、この年のONE LAST NIGHT in つま恋、の翌年1986年、事実上ライブ活動を行っていなかった時期にアルバム『サマルカンド・ブルー』を発表します。このアルバムは全曲作詞:安井かずみ、作曲は夫の加藤和彦、と拓郎さんによるラインナップでした。 ライブ活動を再開した1988年アルバム『MUCH BETTER』を発表します。このアルバムでは泉谷しげるの「眠れない夜」を“更に”ロックテイストにしてカバーしています。

 

 

 

 

これまたゾクゾクします。

 

再始動アルバム『MUCH BETTER』には・・・

このアルバムB面 1曲目に -拓郎さんの全曲の中で僕の好きな曲- 「MR.K」という曲があります。当時、小室(等)さんと割と活動を共にする機会があったのでKとは小室さんのことかと思っていたのですが、、、、ラジオで明かした限りでは桑田(佳祐)さん、だったとのことです。ホントっすか?拓郎さん(笑)

 

 

 

 

 

◇ ◆  ◇

 

と、ここまでが実は横道。

今日の本題は以下なのです。

 

 

すみません。

打って変わって

尖った内容、に豹変してます。

すみません。

 

 

3

 

以下、抜粋

 

(元JOC参事)春日氏は「まず、ひと言言いたいのは、オリンピックは、やっぱり、特別なものなんです。普通のイベントとは違うんです。そこを理解してもらわないと始まらないんです」とコメントした。  さらに「それがないと、何でこんなでっかいイベントで絶対、感染広がるじゃんってなっちゃうじゃないですか?」とし「オリンピックは4年に1度、世界の平和を作るっていう理念で行われるものなんです。それは、特別なものなんだから、それを日本が世界に向かって約束してやるって言いました、世界も注目しています、だからやりましょう。特別なものだからっていう方向にいけば、今の状態はなかったと思うんです。そこに来てなかった責任はあると思うんですけど、今の段階でもオリンピックは特別なんだからというところに切り替えて、みんなで知恵を出し合っていく方向にいけないのかなと思ってまして」とコメントしていた。

 

 

この記事を目にして思い出したのが

大江千里の「愛するということ」の一節

 

平和なんていらない

 

せんちゃん(大江千里)が歌った詞世界と

相当に異なります。

しかし、断片的に

通ずる気持ちを僕は作り出しています。

 

 

 

言葉足らずで表現しますが、

 

そんな平和ならいらない

感動なんていらない

勇気なんていらない

不公平なんていらない

 

(春日さんがおっしゃる)平和じゃちっともないし、あいにくと感動にも勇気にも僕は飢えていない。オリンピックにそれを僕は求めない。そもそも感動や勇気を予約すること自体が卑しい。…と僕は思う。断っておきますと感動も勇気も大好物ですが、宣誓・宣言されてしまうと、そうではないんです、となります。有難迷惑です。

 

 

 

感動や勇気を予約できる人、オリンピックにそれを見い出せる人は、前向きでいま元々幸せなんだろうと思う。贅沢で裕福だ。それを妬んだり僻んだりするのは浅ましいけれども、そうではないとして、、なぜオリンピックじゃなきゃ駄目なんだろう。

 

開催賛成派の人の意見を垣間見た限りだと、- その人達には切実なのかもしれないけれども 結局はお金や対抗心や虚栄心ばかりだ。それを覆う為に(ダダ洩れているけれども)、平和/感動/勇気をついでに持ち出しているように見えてきてしまう。更に、ごく一部だけれども、発信力のあるアスリート本人が発するそれ(感動や勇気を与えたいという発言・意気込み)へは、おこがましさを感じてしまう。僕こそおこがましいけれども、せめてせめて「黙って競技に打ち込めないものか」。感動や勇気を餌にされても、僕はパクつけない。

 

 

修学旅行だって、そのクラスで行けるのは一生一度。運動会も卒業式も成人式も結婚式も送別会もしかり。発表会や全国大会へ向け鍛錬した日々も特別なもの。どれほどの人がそれを奪われ諦めてきたか。大学4年間のうち今日の今日まで、1年半の大半自宅のパソコンに向かってるのは、仕方がないだけなのか。最愛の人との最期の時すら傍で手を握ることも許されなかったのは“コロナ禍のありふれたこと”で済むのか。時短要請・営業自粛を繰り返し繰り返し強いられている人たち、不眠不休で医療に従事し疲弊している人達は、- この上なく日本人に有利な状況の元 - 日本人のメダル獲得のニュースが(オリンピックの中継なんて観る余裕は到底ない日々の中で)生きていく糧に、本当に、本当になるのか。

 

 

これらを全部を無視できる

オリンピックは

確かに“特別”なんだろう。

春日さん。

 

 

 

でも、

 

 

そんな犠牲の上に成り立っている特別なんていらない。

 

 

元JOCの春日さんのコメントは、口を閉ざしている誠実なアスリートの足をも引っ張っている。ちっとも開催へ向け知恵を出そうだなんて方向へと改心できない。失望してきた人、今、絶望を突き付けられている人への平和とは100万光年余裕で離れている。

 

歩み寄れない、僕は。