〇 西安の仏教寺院、大興善寺
さて、2016年夏・中国旅行記の続きです☆
西安のお寺に向かう所からですね。そのお寺の名前は「大興善寺」。 弘法大師・空海さんと縁の深い「青龍寺」にしようか迷いましたが、近い方のこちらにしました。
ちょっとバテ気味だったので^^;
大興善寺の入口である山門。明時代の建立☆
このお寺は3世紀後半の創建と言われますが、現在の名前になったのは随時代。
隋の文帝が仏教を重視し、隋の都・大興城(長安城)の靖善坊に壮大な伽藍を築かせたことから、大興善寺の名前となったようです。
不空三蔵像(画像拝借)☆
唐の時代、このお寺で活躍した僧といえば、やはり真言八祖の一人である不空三蔵さんでしょう。
彼は中国密教の隆盛に大いに貢献した人物で、このお寺において、皇帝や護国のために何度も修法を行っていたようです。
〇 大興善寺の伽藍
山門をくぐると、正面に天王殿がお目見え☆
さて、そんな深い歴史のある大興善寺ですが、伽藍の大半は清時代に再興されたものなので、唐時代の面影は微塵もありません。古い仏像もほとんど無いですし。
伽藍構成は完全な中華系で、山門、天王殿、大雄宝殿(金堂)、法堂が一直線上に並び、中庭空間である院子が、奥へ奥へと展開します。
天王殿を過ぎると、左右に2つの地蔵殿が。中を覗いてみると・・・・・
・・・・舌ビロ~ン男がお出迎えw
あひゃひゃ 地獄だ~
中心には地蔵菩薩がおり、その下には十王さんたちが座ってました。デカい手もあって、雰囲気はカオスですね~(^▽^;)
でも この雰囲気、好きなんですけどw
臼杵磨崖仏、地蔵菩薩と十王像(大分県)☆
因みに、地蔵さんと十王さんたちは縁が深いです。興味のある人は Wiki をどうぞ (って、またこのパターン ^^;)
天王殿を過ぎると、大雄宝殿を中心とした院子(中庭空間)に出ます。今回の旅で純粋な中華系伽藍を体験したのは、ここだけ。
なので懐かしかったですね
長~い線香を持ってお祈り。
祈りの先は、大雄宝殿。中央には「五方五佛」の扁額が。ということは、金剛界五仏(五智如来)を祀ってるのかな~
しかし、残念ながらロープが張られ、近付けませんでした。
ということで、仕方がなく拝借写真。やはり金剛界五仏のようです。中央は大日如来さま、智拳印を結んでますね。やっと密教らしさがここに(とは言え、見れませんでしたけど)。
ただし、宝冠や装飾品はなく、通常の如来形。
〇 大興善寺、その他
吊るされた渦巻き線香。願い事を書いた紙が貼られてました^^
祈愿墙。直訳すると、祈願の壁。様々な願い事が書かれ、吊るされてました。
日本の絵馬のような感じでしょうか。
立派な魚鼓もあり。玉を咥えてませんでしたけど。
カメがたくさん。四天王寺を思い出す・・・・・
ここにもいました、関羽さん。伽藍神です。中国では関帝菩薩の名前でも呼ばれるとか。
〇 結論
大興善寺で金剛智五仏を拝観できたわけではないし、五大明王がいるわけでもないし、このお寺で密教寺院の雰囲気を感じることは 全くありませんでした。
どこにでもある中華な仏寺といった感じでしたね。
まあでも、自分としては、通常通りの中華な仏寺を見れて満足なのでした
終わり