読売オンラインの入試速報より | 21vertexのブログ

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読売オンラインの大学入試速報、二次・私大試験 に東大前期の問題がアップされている。現時点で、国語と数学には解答と概評が、理科・地歴・英語は問題のみが出ている。パラパラ見た感想を少し。

まず日本史の第1問から。え?そこから?と言わないで下さいね。ワカタケル大王に関する問題。長男の中受に合わせて随分勉強したなあと感慨もひとしお。そもそも中高の歴史・日本史でワカタケルについて勉強した記憶はナッシングだった。

設問。5世紀後半のワカタケル大王の時代は、古代国家成立の過程でどのような意味を持っていたか。宋の皇帝に官職を求める国際的な立場と「治天下大王」という国内での称号の相違に注意しながら、6行以内で説明しなさい。

正解がどんなものか私に論じる資格はないが、「教養の日本史」(東京大学出版会、1987年)という大学教養課程の教科書に次のような記述がある。曰く。当時の東アジア世界の国際秩序を冊封(さくほう)体制と呼び、中国皇帝に「朝貢し、その冊封を求め、中国王朝の政治支配秩序の中に位置づけられることで倭国内外における政治権力を保持しようとした」。多分、こういう趣旨のことを書けばよいのだと思うけど、どうまとめればよいか分からない。

次に数学。文系は標準的な問題です。ただ、理系に出したら易し過ぎるとしても文系ならそれなりに差がつきそうですね。第2問は2次曲線の性質を確認するだけの問題ですが、文系に出すからこれで問題になるのですね。

理系の数学は、ネットでは激ムズとの評判でどんなものか見てみました。易しい問題も混じってますが、それでも論証の仕方とかで結構差はつきそうです。第5問ははっきり難問です。問題を読んだ瞬間、ぶったまげました。数オリで出題されてもおかしくない問題です。ただし、(1)が本題の(2)のヒントになっていますが。ただ、多くの受験生には、(1)が(2)のヒントだと分かっても、どう生かせばよいかは分からなかったでしょう。かく言う私も相当考えました。

第5問 次の命題Pを証明したい。
命題P  次の条件(a), (b)をともに満たす自然数(1以上の整数)Aが存在する。
(a) Aは連続する3つの整数の積である。
(b) Aを10進数で表したとき、1が連続して99回以上現れるところがある。
(以下略)

(1)のヒントがなければ入試問題としては成立しません。数オリ出場のレベルでなければ解けませんから、ほとんどすべての受験生が零点ではさすがに問題にならない。とりあえず(1)だけ答を出して、(2)は捨てると言うのが多くの受験生の取るべき戦略でしょう。かえって数オリレベルの受験生がムキになって挑戦して時間を浪費しそうです。それだけにちょっと罪作りな出題とも言えます。

一例ですが、(1)の記号で、x=10^200、3y=1……1(99個連続)、つまりy=37037……037(037が32個連続)とおけば(1)の条件を満たし、x+y=10……037……037(037が33個連続)とその前後の整数3つの積をAとおけば、A=10……1……1******のように、上から103桁目から連続して99個(以上)1が連続して並ぶことがわかります。

物理は基本的な問題ばかり。化学はなんか難しそうです。私が化学をほとんど忘れているせいでもありますが。でも物理がことごとく基本的な問題になっているのに比べ、化学が発展的に見えるのは私だけでしょうか。

ご静聴(ご熟読)ありがとうございました。Thank you for your attention!
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