ウルトラマラソン界には、西の横綱、東の横綱と呼ばれる大会があり、

野辺山ウルトラマラソンはまさにその東の横綱と呼ばれている。


また、

野辺山を制する者はウルトラを制す

とのフレーズがあるのは有名な話。

それほど国内屈指の難コースを誇るウルトラマラソンである。

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なぜ過酷なのか

①コース

坂が長く続き、疲労した脚を今度は下りでトドメをさすかのようなアップダウンコースが何ヶ所も続く。


②路面の状態

路面は、舗装されたロードだけではなく、砂利道から未舗装の林道コースとなるため走りにくく、靴なども考慮する必要があり、雨の場合では更に困難となる。


③時間の管理

一般的なマラソン大会であれば前半でタイムを稼ぎ、走力が落ちてきて歩き出す後半に坂があっても、結局歩くのであればタイムに大きな差が出にくいと思うが、野辺山は前半から登り坂が続くため、前半から歩き続けると時間の貯金が無く、さらに疲労した脚ではイーブンペースで走り続けることが困難となり、後半もあまりスピードが上がらずタイムオーバーになってしまう。


④気温と荷物

朝は1桁の気温から昼過ぎには20°以上の気温にまで上がるため気温差が大きく、服装にも考慮が必要で、携行品も荷物になる。


上記、過酷と言われる由縁は色々とあると思うが、様々なものと折り合いを付けながら、自分自身と向かい合いながらゴールを目指す。


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種目は42kmの部でエントリー

種目は、100km、68km、42kmの部があるが、

42kmの部でエントリー。


「えっ、42kmじゃ、ウルトラマラソンじゃ無いやん。フルマラソンやん」と思うところではあるが、個人的には野辺山の100kmを走る事は並大抵では達成出来ないのはわかっている。

「100kmを走り、野辺山を制する」事よりも、自分の走力を考慮して自分自身と向かい合いながら完走することも大きな意義はあると思う訳です。


ただ、それでも無事ゴール出来るかどうかは確証がない。

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3種目ともにゴール地点が違うだけで、スタート地点も、走るコースも同じ。


個人的には前半の標高1300mから1900mまでの登り&砂利道がどうなるか。



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大会前日ブログはこちらから↓
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2024年5月19日(日)
大会当日
とうとう来てしまいましたこの日が

大会当日のスケジュール(公式より)



深夜0:40分

宿泊ホテル チェックアウト


現地まで、佐久市内から38km。

車で約50分ほど。


街中はまだいいが、山間部に入ると街灯が少ないのでハイビームで安全運転につとめる。


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駐車場問題

駐車場は、前日イベントでも使用したメインの駐車場になるか、満車だったら離れた駐車場になり、シャトルバス移動になる、、

情報が無いのでとりあえずメイン駐車場に向かう。


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深夜1:45分

駐車場到着。並ぶことなく無事入れた。

スタート地点が直ぐそこなのでラッキーだ。


既に結構入ってる。

車中で就寝してるのだろう。


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その後のX(旧Twitter)情報では、

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深夜2:00

出走3時間前なので、買っておいたコンビニ弁当で食事を済ませる。


少し仮眠する前にトイレに向かう

星が綺麗


仮設トイレ入ると自動で電灯がついたのでびっくりした。仮設で電灯タイプは初めてだ。用意良いなぁ。


深夜2:45分

トイレから戻って仮眠しようかと思ったら、

車の真横でバルーン投光器をスタンバイしてたので最悪だ。眩しくて眠れない。タオルなどで遮る。


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深夜2:45分

目覚ましをセットして1時間ほど寝る



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3:45分起床

気温は低く上着が無いと寒いが、走るには良い気温だ


4:00

着替えて駐車場から会場に向かう


混む前に先にトイレを済ませておく


人がわちゃわちゃ


記念撮影してる人も多い


スタート地点にも無料エイドが。

朝食代わりにもなるが直前はしんどいからパス。


4:35分

左手にある駐車場で軽くアップしてから整列


振り返るとトイレにも行列が。

早く済ませといて良かった。



スタート地点の様子

↓公式動画より(クレーン作業車から)


4:54分

スタート時間30秒前からカウントダウン



5kmぐらいまでは傾斜も緩やかでまだ走りやすい


国立天文台だな


踏切はセーフ


踏み切りを越えると道路に少し傾斜を感じる


エイドが見えてきた



第1エイド到着(7.4km地点)

場所は昨日の「JR鉄道最高地点」


ポカリをいただく


給食は


干し芋をいただいた




141号線の道路を渡ると野辺山高原の案内板が、


すると一気に傾斜がついてきた。登っている


トランペット奏者がいた。ありがとう


歩幅を小さく、腕振りを大きく、

省エネ走法で少しずつ進む


勾配が少しキツくなってきたが過度に無理はしない


左を見ると野辺山高原が広がっていた


と、思ってたらいきなり砂利道に突入


長い長い砂利道の始まり


足元に黒いゴムの障害が所々にあるので、うっかりするとつまずきそうになるので注意が必要だ


10km地点通過




かなり急になってきた。先は長いので無理は禁物


八ヶ岳大自然郷碑(11km地点)

※エイド番号が無い補給所


エイド番号に無い補給所なので水分はないようだ

花豆甘納豆とキャラメルのみ


花豆甘納豆をいただいた


足元注意


ゲート


曲線に蛇行しながら上がっていく


第2エイド到着(12km地点)

「県界尾根駐車場」




梅干しをいただく


ポカリを飲みながら坂を登る


マジかー


きっついわホンマ


やっと平坦かと思いきや、

息つく間もなくまた登りが始まる。


崩れてきそうな岩壁を横目に進む


下りに差しかかり、ランナーの熊鈴が鳴り響く


下りを飛ばして脚に負担をかけ過ぎると、

後半で走れなくなるので走り方に注意せねば。


しかしおかしい、まだ最高地点に到着してないはず。

なのにやけに下りが長い。嫌な予感がする。


だいぶ下った先の、橋の上から赤岳が見えた


橋を渡ると、急な登りが。やっぱりか、、

V字やん。


きっつー


かなりしんどいぞ


もしやエイドか


第3エイド到着(17.5km地点)

「東家」


ここにきて初めてマイボトルに補給




エイド過ぎると、

毎度お約束の急な登りが始まる

↑レジェンドがいた

ユプシロンの特別ゼッケンを付けた20回達成ランナー


しばらく登っていると最高地点の表示が!


ようやく到着デスよ。疲れた⤵︎


今ココ↓


過ぎたらわかりやすく長い長い下りが始まった


黒いゴムに足取られかけた。危ない危ない


途中の平坦で、湧水の水被り場があった


ありがたい事に気温が涼しめなので、誰も浴びておらず。脚に掛けようと思ったがパスした。

手袋外して触るとかなり冷たかった。


20km地点通過




第1関門突破

坂でだいぶ歩いたけど


第4エイド到着(23km地点)

「海尻側林道ゲート」


ここのエイドは結構賑わっていた


でも長居する事は勿体無く、取るもの取ったら直ぐに出発せねば。


サンキストオレンジをいただく


美酢は喉渇かないか?


カルピスだ!


頂いた


出発。下りは少しでも走る


25km地点通過


登りは歩く


歩いてもキツイ



第5エイド到着(28.2km地点)

「八ヶ岳カントリー分岐」




夏みかん






おっ、未舗装終わり


30km地点通過

やはり舗装されていると走りやすさが全く違う













第6エイド到着(35km地点)

「稲子湯」


噂の一つ目の温泉

「稲子湯」発見


シソかな


シンシュウエナジー頂きます


そういや今回コーラ飲んでなかった


コーラ飲みながら出発


相変わらずエイド後の坂はきついわ


35km地点通過


ラスト5km

(37km地点)



なんか最後の最後でどえらい坂やで

しんど過ぎて皆歩いてる


ココか↓



最後の方に登りあるのは知ってたが、最高地点までの長い登りに意識がいってて、あるの忘れてた。

油断してた。勾配がキツ過ぎて、、



周りのランナー見ると、疲労困憊な様子がみられる



あそこを右に曲がれば、最後の長い下り

やっと終わった登り坂、、しんどかった


しかし下りは下りで辛い










歩道走らないで車道を駆け降りていく。

車来たら危ないなぁと思ったが、

おそらく100kmと68kmの部のランナーは制限時間がヤバいんだろう。走り方から感じられる。


あと2kmか。40km地点通過

あれは、最後のエイドか


第7エイド到着(40km地点)

「リエックスリゾート前」


もう何も要らないかなと思ったが、

「みるくもち/いちごもち」が目に入ったので頂いた。


ドリンク飲みながら最後の一踏ん張り。

ここからは芝生の上を走るようだ


あれ、ここで40km!?

さっきラスト2kmって、、どゆこと!?


あと1km




42kmのランナーは左折してゴール。

100km、68kmは直進して第8エイドとその先へ


ゴール





しんどかった


完走メダル頂きました




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八峰の湯

今コース上で温泉は3つあるが、35km地点の「稲子湯」に続いて2つ目である「八峰の湯」がここにある。


ゴール後は入り口で入浴券を頂いて無料で入浴が可能。


特に42kmの部は、ここがゴール地点であるため、入浴しやすい。でも、着替えもタオルも持ってきておらず。

何より温泉に入ってからまたウェアを着るのが嫌でパスした。


せっかくなので記念に入浴券は頂いた。

後日は使えないけど。


足湯があった




シャトルバス乗り場発見

とりあえずスタート地点の会場へ戻ろう


野辺山のスタート地点に戻ってきた。

会場テントで豚汁のサービスがやってた


せっかくなので一杯頂こう


七味とネギを入れて頂いた


ドリンクや


給食も無料で頂ける






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道の駅 ヘルシーテラス佐久南


佐久平駅から車で20分くらいの場所。

新幹線の時間まで少し時間があったので寄ってみた。


エネルギー補給しなければ


昨日から、あっちこっちで蕎麦屋を見かけたので、蕎麦にしてみた。




「そば三昧」の三種盛り

さくら、ゆず、信州そばの三種。


つゆは、蕎麦つゆとゴマだれ


佐久は鯉が有名のようだが、食べた事無いが美味いのか?今度機会があれば頂くとしよう。


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17:00

お世話になりました


カーシェアは駅の直ぐそばなので助かる


階段の上の広場に出ると

山の案内板を発見。

八ヶ岳連峰の最高峰である赤岳は、


遠くに見えるイオンの少し左かな


さて帰りますか


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今回走った軌跡↓


別の写真見ると、八ヶ岳連峰の中腹を走っているようなコース。そりゃ標高も高く、坂だらけな訳だ。


今回の42kmのコースだが、


68kmの部は、↑上記の下り坂で痛めた脚で、

↓さらに26km走る必要がある。

100kmの部なんて、↑馬越峠の1620mまで駆け上がる体力と根性がいる。


とても恐ろしい

( ;´Д`)


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また、野辺山ウルトラは、100kmの部の達成回数で称号が授与される。

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2つの称号

デカフォレスト


ユプシロン


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さらに、コース上にある3つの温泉

・稲子湯

・八峰の湯

・滝見の湯

の全てに入浴して制限時間内に100km走ってゴールする猛者もいるらしい。


それを、デカフォレストにちなんで、

デカフロスト

と呼ぶらしく、走る際には、黄色のケロリン桶を持参してレースに挑むとか。変人やん( ;´Д`)


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しかしまぁ、バカやるにも体力に余裕が無ければ出来ないし、余裕があるからこそ、そういう楽しみ方にこだわりをもってチャレンジできる。

そう思うと、なかなか真似出来ないしある意味尊敬に値すると思う。

しかしまぁ世の中には色んな人がいるなぁ。


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今大会の出走率・完走率


例年に比べて今回の完走率は高かったように思う。

コースのヤバさは変わらずも、今回の天候は曇りのち雨で気温が10℃台で涼しかったのが要因として大きかったと思われる。以前走った丹後ウルトラは時は、35℃もあったのでえげつなかったが、そう思うと、今回はまだマシな気がした。当日の気温は運しかないが条件が味方してくれて無事完走出来て良かったと思う。

本降りの雨だったらヤバかったかもね。

坂だらけでかなりしんどかったが、頑張って完走すればそれだけ達成感も大きい。

同じく走られた方、お疲れ様でした。

68km、100km走られた方々、尊敬します。