治療中はなかなか成果が出ず、

永遠に続くような気さえしていた不妊治療。

治療終了の時はあっけなく訪れ、

途方に暮れた私が

人生に少しだけ希望を見出し始めた話。

 

 

 

最後の受精卵の移植

 

 

私は、高速バス移動を必要とする遠方の

不妊治療専門病院へ通院していました。

 

 

保険適用終了間際に着床した我が子を

妊娠初期の流産で見送った数ヶ月後、

 

 

年齢制限で保険適用から外れてしまい

ましたが、凍結保存していた

最後の受精卵の移植をしました。

 

 

「どうか着床してくれ!」と

不安な気持ちを感じながらも、

毎日祈るように過ごしていました。

 

 

 

知りたい、でも知りたくない

 

 

妊娠判定の前日、妊娠検査薬を

居間のテーブルの上に置きました。

 

 

前日の結果で着床したか大体分かるから、

病院で悲しみを抑えきれずに泣かないように

フライング検査をしようと思いました。

 

 

一緒に結果を見ようと夫に声をかけ、

そばにいてもらいました。

 

 

もう、妊娠判定は明日だから、どう足掻いても

明日には病院で結果が明らかになる。

 

 

不安なままずっといるのはキツイから、

早く結果を知りたい、でも、知りたくない!

 

 

着床してなかったら、これで試合終了だから。

 

 

私は、不妊治療専門病院で

子どもを授からなかったら、

もう不妊治療はおしまいにしよう、

実際、やれるだけやって後悔はない、

と思っていたのですが、

 

 

妊娠検査薬を目の前にすると、

「これで試合終了」

なんて事実を突きつけられたら、

私はきっと崩れ落ちてしまうだろうな。

 

 

30分くらい葛藤した後、覚悟を決めて

トイレに向かいました。

 

 

 

小窓は真っ白だった

 

 

裏返しにした妊娠検査薬を持って、

居間に戻りました。

 

 

期待と不安の入り混じった声で

「せーの!」

で表に返した妊娠検査薬の小窓は、

真っ白でした。

 

 

陰性だった…

 

 

着床すらしなかった現実を突きつけられて、

泣くしかできませんでした。

 

 

うっすらでも印が浮き出て来ないかな?

なんて数分おきに何回も検査薬の小窓を

見ましたが、やはり白いままで。

 

 

分かってはいるけども、こんなに

くっきりハッキリ白いと、

呪いたくなるな!この検査薬!

不良品なんじゃないか!?

なんて疑ってみたり(苦笑)

 

 

 

足取り重く、病院へ

 

 

妊娠判定の朝も病院に行く前に

念のため妊娠検査薬で確認しましたが、

やはり小窓は真っ白でした。

 

 

保険適用が外れた今、治療を続けるには

高額な費用がかかるため、この病院での治療は

終了することにしていました。

 

 

結果は大体分かってしまった、

病院で確かな結果を聞いて、

私の妊活はこれで終了するんだな。

足取り重く病院へ向かいました。

 

 

病院でもやはり陰性の結果を聞きました。

卒院の際、担当の先生から

思いもよらぬ言葉をもらいました。

 

 

「自然妊娠もまだ可能性はあるから、

 希望があれば地元の病院で

 ステップダウンして人工授精を行うのも

 いいかもしれないね。」

 

 

もう妊活はおしまいだ、と思っていた矢先に

新たな希望が見えてきました。

 

 

 

諦めたくない気持ちと、

もう終わりにしたい気持ち

 

 

妊娠判定から数日、なかなか覚悟が

決まらないまま、ずっと考えていました。

 

 

人工授精続けようかな、

もう終わりにしようかな、と。

 

 

最後の受精卵が「着床すらしなかった」

という事実が、

どうしても悔しくて、納得行かなくて、

「これで試合終了なんて嫌だ!

 諦めたくない!」

という気持ちと、

 

 

今までこんなに頑張ってきたんだから、

もう子どものいない人生を送ると

決めて生きよう、という気持ち、

どっちも湧いてきます。

 

 

人工授精を続けたとて、

授かるかどうかは分からない。

今、もう辞めます

と決めるのも後ろ髪引かれる。

 

 

う〜ん…

 

 

 

自分に猶予をプレゼントしよう

 

 

だったら、あと1年だけと決めて人工授精の

治療をして、気持ちの整理をしながら、妊活や

自分の今後の人生と向き合っていこうかな。

という結論に落ち着きました。

 

 

今すぐ決められないから、自分に覚悟を決める

ための時間や選択肢をプレゼントしよう。

 

 

治療も嫌になったら休み休みやってもいいし、

辞めてもいいし、どっちでもいいよ、

その時の気持ちを大切にして決めていこう。

 

 

自分に優しい決断ができたように思えました。

 

 

自分の中で方向性が定まったから、あとは夫と

意思の共有と、お金の工面。

 

 

妊活は一人じゃできないから、

夫とコミュニケーションをとりながら、

進めていこうと思います。