以前に、バーアンテナだけでゲルマラジオを鳴らしてみた↓
長めのフェライトバー3本に、リッツ線を手巻きして作った。
セラミックイヤホンを耳に押し当てると、音は小さいが、そこそこ聞こえる。
でも、手を離すと、イヤホンは耳から落ちてしまう。ちゃんとしたオーディオ用イヤホンで聞いてみたいもんである。
そこで、今回はバーアンテナだけでオーディオ用イヤホンを鳴らしてみたい。
ゲルマラジオの出力インピーダンスは非常に高いので、トランスを使って出力を8Ωに整合させる必要がある。
で、今回試すトランスはこの3つ。どれもゲルマラジオに付けて鳴らしている記事が見つかる。
AT403-2 1.2K:8Ω
BT-OUT-1S 10K:8Ω
BT-OUT-101 200K:8Ω
200KΩの他に100KΩの中間タップも出ている。
BT-OUT-101とBT-OUT-1Sは昔、NPO法人ラジオ少年から購入したもの。
以前は他でも販売していたが、ネット検索ではBT-OUT-101は販売している通販は見つからなかった。
前にも書いたがNPO法人ラジオ少年では、部品・キットの頒布事業が終了し、もう買えなくなってしまった。もっといろいろ買っておけば良かった。
それに、最近ではバーアンテナとかバリコンなんかも入手性が悪い。
AMラジオパーツ絶滅の危機なのである。
民放AMの停波も近づいてきている。今のうちに買って遊んでおかないと、後で遊べなくな。
急がないと!
組み合わせるイヤホン
①ダイソーで500円で売っていた、ハイレゾを謳うイヤホン
実験用に壊れても良いイヤホンとして今回購入してみた
箱にSpecが書いてあって
・ 感度: 100dB/mW(一般的で効率が良い訳ではない)
・インピーダンスは18Ω 左右並列で使うので9Ωになり、トランスと整合
音を聞いみる。最初は粗削りで耳障りな音だったが、24時間ほどエージングしたら、まぁまぁな音になった。
音の傾向としては、きわめてドンシャリな音。豊かな低音とキラキラした高音で、ゴージャスな雰囲気で鳴る。その代わりにボーカルが奥に引っ込んでしまう。ボーカルを聞きたい人には全くの不向き。
ロック、EDMなんかは良いかもしれないが、かなり誇張しすぎで不自然な音。
右と左で、微妙に音色が異なるのも、500円品質。
②10年以上前に購入したSONY XBA-1
ずいぶん前に販売終了になっているが、Specはwebに情報は残っていた。
・ 感度: 108dB/mW 効率は良い
・インピーダンスは24Ω 並列で使うので12Ω
低域、高域の伸びは無いが、F特はフラットで癖が無く聞き疲れしない。
ただし、低域と高域がやや不足するため、全体的には物足りない感じ。
③おじさんが大切に使っているSURE SE846(第一世代)
おじさんが退職するときに、会社の大勢の人がお金を出し合って、記念品としていただいた大切な品なのである。おじさんにとって、特別な物なのである。実験用に使うなどもってのほかなのであるが、ゲルマラジオに繋ぐだけなら壊れたりはしないだろう。
・ 114dB/mW とても効率が良い
・インピーダンスは9Ω 並列で使うと4.5Ω やや低め
低音から高音まで全体的に、まんべんなく音が出ている感じ。フラットで解像度が高く、モニター的な音。味付けの無い音であるがゆえに、面白みがなくリスニングに不向きと言う人も居るが、おじさん的には不満は無い。
他にもダイソーの100円イヤホンもあるのだが、予備実験で音が鳴らなかったので今回は除外。
回路は、以前にセラミックイヤホンでは一番良かった2次巻きからの倍電圧検波にトランスを付けただけ。
<実験の様子>
判定基準は以下とした。
◎:良く聞こえる。
〇:音量は低いが、はっきりと聞こえる
△:音量は低いが、アナウンサーが何を言っているかは聞き取れる
▲:何か鳴っていることは確認できるが、アナウンサーが何を言っているのかわからない
×:何も聞こえない
結果は以下の通り
以下、感想他
・1.2K:8ΩのAT403-2では、ほとんど鳴らなかった。
・10K:8ΩのBT-OUT-1Sが意外に良かった。
ちゃんと測定すれば明確な違いがあるかもしれないが、聞いた感じではBT-OUT-101と
あまり差が無い。
・イヤホンの効率(感度)の差がそのまま表れた
500円イヤホンは高音だけがシャカシャカ聞こえるだけで、全然ダメだった。
効率も良い訳ではないので当然かもしれない。
安くて効率の良いイヤホンが無いか地道に探してみる。
・セラミックイヤホン直結の音量には、どれも及ばない
なんか、オーディオ用イヤホンでも鳴らなくもない事は分かったが、もともとのゲルマラジオの性能が悪いのだから、オーディオ用イヤホンが盛大になるはずもない。orz
セラミックイヤホンで、もうちょっと大きな音で鳴るようにゲルマラジオ自体を高感度化しないといけない。
考え直して出直すことにする。
「何をやっているニャ ふが~」