今回は、FETで再生検波式ラジオを試そうと思う
再生式ラジオの製作例もFET再生検波式が多くみられる。
再生検波というと分かりにくいが、FET検波ラジオに再生をかけたもの。
FETで検波ラジオを作るには、FETが電流を流しはじめるかどうか、というところまでゲート電圧を下げておいて、そこに信号を入れると、入力信号の2乗に比例した検波電流を取り出すことができるらしい。この本に書いてあった。
と、いうことでまずはFET検波ラジオを作る。
シンプルにこの回路でもよいが、高周波もイヤホン側に出力されてしまう。
他の製作記事等を参考に、以下の回路とした。
ちょっと動かしてみる。
バーアンテナだけでも窓際なら聞こえるが、音は小さい。
抵抗値が最適値でないのだろう。
ここで、ちょっと寄り道。手持ちに以下のFETが有るので、また順に試してみる。
2SK241Y 2SK212D BF256B 2SK241GR 2SK439F
それぞれ、抵抗値に最適値が有ると思うのだが、一旦このまま差し替えるだけ。
結果は以下の通り
◎:良く聞こえる 〇:音が小さいが聞こえる
△:鳴っていることが確認できる ×:聞こえない
やはりというべきか、前回の結果と同じなのである。
そもそも前回試した通り、2SK241GRと、BF256Bはドレイン電流が流れなくなるゲートのピンチオフ電圧がかなり低そうなので、3Vでは動作させるのは難しそう。
まぁ、気を取り直して抵抗をVRに変えて最適値を探ってみる。
ブレッドボードでこんな感じ
結果は以下の通り
(ドレイン電流はソース電位と抵抗からの算定値)
・VR調整することで、高一ラジオ並に鳴るようになった。
・選択度が良く、バリコンをゆっくり回さないと受信しそこなうほど。
・2SK241GRでも鳴るようになったが、音は小さい
・3V電源で2SK241Y、2SK212D、2SK439Fを使うなら、
ソース抵抗:12K ドレイン抵抗22K
あたりが正解のような気がする。
FET検波ラジオで良く聞こえるようになったので、このまま再生をかけてみる。
帰還コンデンサは実機で100Pがちょうどよかった。
ブレッドボードでこんな感じ。あいかわらず雑な作り。
再生ボリュームを調整しながら聞くと、音量が少し上がり、感度アップがわかる。
もともと選択度は良かったので、選択度に変化は感じなかった。
まぁまぁ良い感じのラジオになったと思う。
電源電流はかなり少ないはずなので、電池駆動のラジオには良いと思う。
ついでに、2SK241GRとBF256Bが、まだまともに動いていないので、電池を繋ぎ変えて9V電源として、抵抗値をいろいろ変えると、BF256Bも2SK241GRも鳴るようにはなった。ただし、音は小さい。おじさんにはやはり使いこなせないのである。
FET検波ラジオはソースとドレインの抵抗値の最適値を探ることが重要。
読者の皆さんが、もし作る場合にはブレッドボードで最適値を見つけてからにすることをお勧めする。
そうそう、何にでも手をかけることが大事なのニャ