「0 choir」
語り:エミリー
イナズマロックフェスの会場に着いたわたしとリリィお姉ちゃんはしばらくフリーエリアで時間を潰す事にした。
「こういうライブフェスってさ。それぞれが着ているシャツで誰が目当てかすぐわかるよね。」
お姉ちゃんが周囲の人達を見てそう言った。
「うん。皆、それぞれ好きなアーティストを見る為に来てる事がよくわかるよ。あの人は和楽器バンドのシャツを着てるし、あの人はT.M.Revolutionのシャツを着てる。」
「そういうあたし達もUVERのシャツを着てるもんね。」
「それだけファンだって言う熱が見せられるもんね。イエモンのLIVEに行ったジュンもLUNA SEAのLIVEに行ったロレッタ先生も同じような事を言ってた。」
「そう言えばジュンとロレッタ先生もナシマホウ界にLIVEを観に来た事もあるって言ってたよね。」
「うん。TATSUって言う人と。」
「良い知り合いがこの世界にいて良かったね。今日、LUNA SEAも出るけどもしかしてその人、来てるかも。」
「確かその人、滋賀県の人らしいし来てるかも知れない。でも、わたし、その人の事を知らないからわからないよ。それにこんなに人が多いから。」
「まあね。でも来てたら会ってみたいかもね。」
「それよりお姉ちゃん、時間も限られてるから今の内にフリーエリアで遊んでおこうよ。」
「そうだね。」
この日もフリーエリアにはいろんな屋台やブースが並んでいた。
わたしはあれからこの世界の事をいろいろ勉強したから前にみらい達に会った時より慣れていた。
でも滋賀県の魅力をこれだけ感じたのは初めてだった。
「やっぱり滋賀って良いよね。都会からしたら田舎っぽいけど落ち着いてかえって良いよ。あたしもここに来て正解だったな。」
「わたしも魔法学校を出たら来ようかな?ジュンも卒業後はこっちでファッションデザイナーの仕事をしたいって張り切ってるから。」
「そうしなよ!本当、ここは良いよ!そしたら毎年、あんたとイナズマにも行けるしさ!」
「うん!」
お姉ちゃんは昔からいつも妹想いだった。
それは今も変わらない。
魔法界にいた頃より明るく楽しくなったのもこの世界とUVERのお陰なのかも。
わたし達は撮影ブースで記念写真も撮った。
「ねぇ、エミリー!あのゆるキャラ可愛いね!」
「ほんとだ!今回もいろんなゆるキャラが着てるね!」
わたし達は会場内にいるゆるキャラに見とれた。
「でもひこにゃんと野洲のおっさんはいないよね。」
「そうだね。あの2人もいたらもっと面白いのにね。」
「あっ!サラダパン!今年は10周年の特別バージョンだって!」
「やっぱりサラダパンは名物だもんね。わたし、魔法界の友達と校長先生へのお土産に買っておこう!」
わたしはそれを何個かお土産用に買った。
他にもグッズや名物を買った。
「エミリー、お腹空かない?」
「うん。そろそろ何か食べようか?」
「でもいろんな料理の屋台があるよね。どれにしようか迷うよ。あんたは何が食べたい?」
「やっぱりイナズマゲートGPを通った料理が良いな。」
「あたしもそれが良いけどどれも並んでるじゃない?あっちのイナズマロックカレーとかも良いかも。」
「でもあたしは並んでも食べたいな。今の内にこの世界の美味しいものも食べておきたいし。」
「確かにあんたは明日には帰るもんね。じゃあ、しばらく別行動しようよ。それぞれ食べたいものを買ったり見たいものみたりしてから集合って事で。」
「良いよ。そうしようか。」
「じゃあ、また連絡するから。迷子になんかなっちゃダメだよ!」
「心配しなくても大丈夫だって!」
そう言ってわたし達はしばらく別行動をとった。
わたしは並んで今年のイナズマゲートGPでグランプリになったって言うセアブラノ神って言う醤油そばを食べる事にした。
買えるまで少し時間がかかったけど待って買って食べた。
お姉ちゃんを待つまでもったいないし、そこで食べた。
他にもいろいろ食べた。
どれもとても美味しい。
やっぱりここでしか味わえない。
リリアさんの料理でもまた違う。
前は雨の中だったからテントの中で窮屈だったけど、今日は広々と出来る。
そうだ。
ちょっと風神ステージを観に行こうっと。
前までは雷神ステージのすぐ近くだったのに今回は出入り口の近くになったんだな。
よくわからないアーティストのステージだったけど周りは結構、盛り上がってた。
わたしは隣の男の人とぶつかった。
「あっ、ごめんなさい。」
「良いですよ。お嬢さんはお1人で?」
「いいえ、姉と来てます。今、ちょっと別行動してて。」
「そうですか。僕も年上の友達と来てるんですよ。今、もう1人の友達を迎えに行ってて、ここでステージを観ながら待ってるとこなんです。」
「そうなんですか。お兄さんは誰がお目当てですか?」
「欅坂46です。こっちの風神ステージである=LOVEも楽しみにしてます。」
「アイドルがお好きなんですね。」
「そのTシャツ着てるからお嬢さんはUVERworldですか?」
「ハイ!姉もわたしもUVERの大ファンなんです!だからもう楽しみで楽しみで!わたし、UVERの歌に何度も元気をもらってますから!」
「それは良いですね。UVERは最後から2番目ですから終盤ですね。」
「それまでちゃんと他のステージも見ますから!一緒に盛り上がりましょうね!じゃあ、わたし、行きますね。」
そう言ってわたしはその人の前から去った。
名前を聞かなかったけど優しそうな人だったな。
また会えたら良いな♪
「お~い!Iく~ん!」
「あっ、TATSUさん!Aさんも!」
「お待たせ!Aくんも来たし旨いもんでも喰って腹ごしらえしようか?」
「そうですね。」
「さっき、女の子と話してたみたいやったけど誰?」
「たまたま隣同士になっただけですよ。お姉さんと来てるらしいですわ。その子もその子のお姉さんもUVERworld目当てですって。」
「UVERか。俺はLUNA SEA目当てやし、その子もそやったら俺とも話がしたかったな!」
「TATSUさん、やる気満々ですね!」
「あたぼうやん!LUNA SEAをイナズマで観れるんや!そのためにはよ腹ごしらえしよか!」
わたしはそれからお姉ちゃんと落ち合った。
「エミリー、美味しい物食べた?」
「うん!油そば!他にからあげにフライドポテト!」
「あれよく並んだね。あたしはカレーとタンドリーケバブ!美味しかったよ!ん?何だか嬉しそうだね。」
「うん。さっき、風神ステージの前で男の人と話してたんだ。その人、年上の友達2人と来て待ってるとこだってさ。良い人だったよ!その人は欅坂46が楽しみなんだって!」
「ふ~ん。欅坂か。アイドル好きも多いからね。でもあたしらはやっぱUVERじゃん!ホラ、見てよコレ!」
お姉ちゃんは買ったばかりのグッズを見せてくれた。
「わぁ、すごい!いつの間に買ったの!?」
「あんたと別行動してる間に並んで買ったの!ここでしか買えないんだから買っておかなきゃね!」
「さすがお姉ちゃん!」
お姉ちゃんは昔からすごく行動的だった。
「さあ、お腹も満たしたところだし、そろそろ荷物を預けて中に入らない?」
「でもOPアクトだよ?Lenny code fictionってバンド。」
「そのLenny code fiction!あたし、あの人達もちょっと気に入ってんのよ。「ヒロアカ」のOPテーマ聴いてさ。」
「「ヒロアカ」?あぁ、お姉ちゃんもハマってるって言ってた『僕のヒーローアカデミア』ってアニメ?」
「そう!UVERの後のOPテーマがその人達の歌でさ、中々良いのよ!あんたも聴いてみなよ!きっと気に入ると思うよ!それにUVERと同じ滋賀県出身らしいし!」
「そうなんだ。じゃあ、ちょっと見てみたいかも。」
「よし!じゃあ、荷物預けて行くわよ!」
そう張り切るお姉ちゃんとわたしはクロークに余計な荷物を預けた。
クロークの場所も前と違って出入り口の近くに変わってた。
こうして準備万端なわたし達はチケットを見せてLIVEエリアへと入った。
わたし達は真ん中のA2ブロック。
…ってすごく良いじゃない!
周りはすごく大勢の人。
これから最高のフェスが始まろうとしていた。
フェスの感想の続きですが、UVERのステージだけこの小説でエミリーの視点から書きます!














