岩ちゃんから突然かかってきた電話。
斉藤
・・
はい、斉藤です。
岩ちゃん
・・
もしもし岩ちゃんです。
斉藤
・・
岩ちゃん、いきなりどうしました。
岩ちゃん
・・
来週、東京に行くので会えないかと思って。
斉藤
・・
もちろん良いですよ。
岩ちゃん
・・
確か、斉藤は西荻窪に住んでたな。
西荻窪のホテルを予約したから西荻窪で会おう。
岩ちゃんからの1年ぶりの電話です。
僕はそろそろ遊びまわることも、終わりにしようかと思っている頃でした。
なぜかというと1年前より遊びがエスカレートしているようだったのです。
あるとき、都会で遊んでいると
顔見知りのおじさんに次のようなことをいわれました。
おじさん
・・
兄ちゃん、いまなんの仕事してるの?
いまよりいい仕事あるから紹介するよ。
今より良い仕事あるよ!
このようなことを言われたとき、ゾッとしたのを覚えています。
また同級生からは、こんな声も聞こえてきました。
同級生
・・
斉藤は違う世界の人になったみたいだよ。
自分では変わりのない毎日を過ごしているつもりが
周りからみると取り返しのつかないところまで
行ってしまったと思われていることもあります。
僕は、岩ちゃんからの電話で
その一歩手前から引き返すことになったのです。
岩ちゃんとまた何か新しいことが始まるかもしれない。
そんな期待で胸を膨らませて約束の日に西荻窪に行きました。
つづく