パ・ド・ドゥのチャンスは突然でした。


少しバレエに慣れてきた43歳の冬、スタジオ発表会でパ・ド・ドゥやってみない?

というとんでもない話が持ちかけられました。


後で分かったことですが、子供ばかりで大人の人数が足りなくて、最年長の私までもがパ・ド・ドゥに駆り出されたということ。ポアントもやっと立てる状態、アダジオクラスなど受けたこともなく、私に出来るの?こんな形でパ・ド・ドゥって始まるの?


いくつもの疑問符が浮かびましたが、面白そう!という理由で引き受けてしまいました。


お相手はベテランG先生、と言っても私より年下です。作品はブルーバードを提案されましたが、私はペザントを踊りたかったので、我が儘を聞いて頂きペザントに。

どの版にするか?は私に任せられ、ボリショイとマリンスキーを比べ、ボリショイ版に。でも、ボリショイ版の女性バリエーションは難し過ぎて私のテクニックでは無理だったので、あるバレエ団の振りを私がアレンジしてこの世に2つとないバリエーションを作ってしまいました。

誰も何も指摘しなかったけど、大丈夫だったのかな?


そんなこんなで初パ・ド・ドゥを経験させて頂きました。


発表会とは名ばかりの、専門の写真家も映像も無い、父兄のホームビデオだけが記録として残っています。


今観ても、恥ずかしい限りのパ・ド・ドゥでした。