でも‥嬉しかったです
早とちりだと謝る
会社に行く前に皐月さんの部屋のドアをなんとなく見るのが、毎日の日課になりつつあった。
どうやらあれから皐月さんのアパートに帰って来てないらしい。
出社しても、考えてしまうのは皐月さんのこと。
も~っそんなに好きならあんなに冷たくしなかったらよかったのにさー!!!
他ルートでの、当たって砕けろ!の勢いはどうしたー!!!!!←
(なんかやる気でないな‥。でも、仕事仕事!気持ちの切り替えないと)
「‥おい、○○」
「え‥はい!」
編集長に呼びだされる。
「なんでしょうか?」
「今日は二人で取材に行くぞ。すぐ出られるか?」
「え‥今日?何かあるんですか?」
「今日はエリー・マッキンタイアーの父親がプロデュースしたホテル完成記念式典があるんだよ」
「そうだったんですね‥」
「そうだったんですね、じゃないだろ。北大路さんも来るだろ。北大路さんはお前の仕事、俺は式典の取材。分かったら準備しろ」
(‥これは仕事だ。考えるのはやめよう。気持ちを切り替えて、頑張らないと!)
ホテルには多くの記者が集まっていた。
切り替える切り替えるとか言いながら、皐月さんとゆっくり話せたらいいのにな‥ってぼやく主人公。
主人公・・・あんた諦めるのか諦めないのか気持ちを統一して?
冷たくしたーと思えば話したいなーってどっちやねん!!
シナリオライターさん、何事も前向きな主人公の性格変えないでー!!!
ここまでぐだぐだし過ぎて、なんかもういっらいらしてくる。
「○○、お前大丈夫か?」
「え!?」
気がつけば頭を左右に振っていた主人公。
なにかあったらすぐ言えよって言ってくれる編集長にきゅんとくる、私ww←
式典は滞りなく進んだ。
しっかりしてる式典なので、エリーさんと皐月さんとのことを聞いてくる場違いな記者はさすがにあまりいなかったみたい。
「よし、無事写真も撮れたし、完了だな」
「はい!じゃあ、今日の記事を会社に行ってすぐにまとめますね」
「その前に、北大路さんに挨拶に行くぞ」
「どっ、どうしてですか‥!」
「なんでって、取材で部下がいつもお世話になってるんだ。上司としてご挨拶するのが礼儀だろ?」
「それも‥そうですけど‥。私、仕事があるので先に帰って‥」
お前‥さっきまでちょっとだけでもいいから話したいな‥とか心の中でぼやいてたやん!!どっちなの?
言ってることと行動してることが違うことはよくあることだけど、考えてることが統一されてないってなんなの?
こっちに主人公の頭ん中が理解できるように文章しっかりしてくれー。
「○○も行かなきゃ意味ないだろ。ついでに、引き続き別企画の独占インタビューとるぐらいの気持ちでいけ!」
編集長もっと怒ってやって!
迫力に負け、帰りたいなんて口が裂けても言えなくなってしまった。
編集長が係の人と話をつけると、皐月さんが一人で現れた。
「北大路さん、突然お呼びしてしまいすいません」
「これはこれは陣内編集長。いつも○○さんにはお世話になっております」
「いえいえ、こちらこそ○○がお邪魔していないかいつも冷や冷やしています」
「そんなことございません。○○さんはとても優秀な方で、私も楽しませて頂いています」
「まあ、俺の部下ですからね!いつも手を貸していますが、今回の取材で独り立ちして欲しいものです」
(‥はーい‥)
「それでは、今後とも弊誌をよろしくお願いします」
「こちらこそ。ああ、○○さん。本日はまさかお越し頂けると思っていなくて‥。お越し頂けるのでしたら、正式にお誘いすればよかった。許して下さいね」
「とんでもない!十分取材できましたし‥!あの、お気持ちだけで十分です」
「そうですか‥」
(やっぱりなんかぎくしゃくする‥。なかなか割り切れないな‥)
それから話せば話すだけ空気が重くなっていき、編集長の挨拶で解散となった。
今思ったんだけどさ、カジノメンバーぜんっぜん出てこないね。
他ルートだと3日目に一日は出てたのに‥‥‥なんかちょっと‥寂しいような‥
会社に戻って気疲れを感じながら仕事をしていた。
原稿のチェックをしていると、編集長が来た。
「さっき連絡が来てな。北大路さんが急用で○○のことを呼んでいるみたいだ」
「皐月さんがですか‥?たしか今日はアポは特にないのに‥」
「さあな。何か心当たりないのか?」
(あると言えばあるけど‥。避けられてるんなら、連絡なんてしてこないだろうし)
避けてんのはお前だろww
「まあ、そういうことだから、さっさと行ってこい。向こうも結構急いでるみたいな感じだったからな」
「わかりました。場所はどこでしょうか?」
編集長に聞いた場所は、おしゃれな公園で有名なところだった。
(皐月さん、どこにいるんだろう‥。お仕事で遅れてるのかな?)
手近なベンチに腰掛け、皐月さんが来るのを待った。
(来てくれるのかな‥。途中で、会いたくなくなって引き返したとか‥)
だーかーらぁっなんでそんなマイナス思考なの?シンデレラの主人公キャラじゃないーっ!!!
「皐月さんはそんな人じゃないって、分かってるのにな‥」
(気持ちを隠すって決めたのに、会えると思うと勝手に期待して‥‥やっぱり帰ろうかな‥)
気持ちを決めかねていた、その時だった。
「○○さん!」
皐月さんが走って主人公に向かってきた。
「皐月さん!」
(なんだか、焦ってるみたいだけど‥どうしたんだろう?)
ベンチから立ちあがると、皐月さんは主人公の肩を強く掴んだ。
「大丈夫ですか!?」
へ??Σ(゚д゚;)
「○○さん、無理をして動かないで下さい。どこか痛む場所はありますか?」
「え?え???あ、あの‥、皐月さんが、私にご用事があると、陣内から聞いたのですが‥」
「今すぐ救急車を呼びます!」
なんでー!!!?
「私が来たからには、もう大丈夫ですから落ち着いてください」
いや、皐月さんの方こそ落ち着いて?w
携帯を取り出しながら、皐月さんは焦りを隠しつつ笑ってくれた。
「きゅ、救急車!?どうしてですか?」
「どうしてって‥。怪我をされているんですよね?身体に傷が残ったら大変ではありませんか」
「怪我‥?」
救急車を呼ぼうとする皐月さんを止めて、怪我なんてしてないと言うと、編集長から連絡が来て主人公が接触事故に遭って怪我をしたって‥‥編集長ww
主人公には皐月さんが急用があるからここで待ってるよう指示が‥っていうと、二人は悟った‥w
皐月さんは柔らかな笑みを浮かべ、携帯をしまった。
「なるほど‥。話をまとめると、どうやら陣内編集長に二人とも騙されてしまったようですね」
「そうみたいですね‥。編集長も何考えてるんだか‥」
「ははは。あー、でも、○○さんに何もないなら本当に良かった。せっかくですし、座ってお話しませんか?」
「そうですね」
皐月さんとベンチに座り、二人で話す。
「変だなーと思ったんです。皐月さんが私に用事があるなら、直接連絡が入ってもよさそうですし」
「私もです。怪我をして動けないから迎えに行って欲しいと頼まれた時は、頭が真っ白になりましたが‥零細になって考えると、他の人を向かわせるなり、救急車を呼ぶ方が早いですよね」
「でも‥皐月さんが来てくれて、本当にうれしかったです。皐月さんが現れなくて、来てくれないんだと思っていました」
「私は必ず行きます。もし、行けない時があっても○○さんを放っておくなんていうことは絶対にありえません」
皐月さん、そこまで言うならもう告白しちゃって!w
皐月さんは主人公の眼を覗きこみ、ベンチの上に置いた手を重ね合わせてきた。
「本当に、ほっとしました」
「‥なんていうか‥。す、すいません‥」
「○○さんが謝るようなことじゃないですよ。けれど、こうして○○さんと会えた。元気な○○さんとお話しできて、幸せです」
(『幸せ』‥そんな風に思ってくれるんだ‥)
「エリーも心配していたので、あとから○○から連絡を入れてもらってもいいでしょうか?○○さんが事故だなんて嘘だと知れば、安心します」
「‥わかりました。エリーさんには申し訳ないことをしてしまいました」
「どうして?そんなことはないです」
「いえ‥。あの‥、なんというか‥‥皐月さんと一緒にいたのをお邪魔してしまって‥」
「そんなこと気にしないで下さい。エリーは○○さんのことを、日本のお姉様だと思っていて今も一緒に来ると騒いでたんです」
・・・・・あれ?エリーさん年下?(ここで一つの疑問発生)
「エリーさんは、皐月さんと少しでも一緒にいたいんです。きっと、皐月さんが好きだから‥」
「昔から、甘えん坊の寂しがりでしたからね」
ここで好きの意味の違いが発生してしまったww
どうやら昔、北大路家の近くにエリーさん達が住んでてよく一緒に遊んだんだって。
「悠月がやんちゃだったんで、エリーに木登りやかけっこを挑んでは負かしてよくエリーを泣かせて」
(うわー‥想像つくなあ‥)
というか悠月さん、女の子相手に何やってんのww
「そのたびに悠月を叱りつけてエリーをかばうのが私の役どころでした」
納得したw
「なので、エリーは私を兄のように思っているのでしょうね」
(だからあんな風に甘えてたんだ‥でも、大人になって‥皐月さんを異性として見始めたのかな‥こんなに素敵なんだもん‥‥当然だよね)
まあ、その線はないとはいえないけど・・・あの様子だとなさそうだぞ?
「‥エリーには、アメリカにフィアンセがいるんですよ」
「フィアンセ!?」
「ええ。今回はそれも伝えに来たみたいです。ウエディングパーティに家族全員で招待されましたよ」
「‥そう‥だったんですね」
結局主人公の早とちりで4日間ぐらい使ったのか‥‥無駄だ‥無駄過ぎるww
(なんだ‥‥なんだ‥。私、一人で勝手に勘違いして‥)
全くだよw
まあ‥でも、エリーに好きか?って聞いて好きだって返答をもらったし‥‥勘違いしてしまうかなー‥でも、そこをもうちょっと踏み込んで聞いてたら2日間ぐらいでイベント終わったはずw(イベントってw)
「私もエリーのことは可愛い妹のようなもので、今回の結婚は喜ばしい反面、少し寂しいですね」
「そうでしょうね‥」
気が抜けちった主人公ww
「私‥、エリーさんと皐月さんのこと‥‥勘違いしてました」
「勘違い‥?」
「お二人が、マスコミで噂されているような関係になるんだとばっかり‥」
「エリーと私がですか?」
「はい‥」
「それで‥‥そう思われて、○○さんはどう感じられましたか?」
「へっ‥。あの‥うーん‥ちょっと‥寂しいな、って思いました」
「本当ですか?」
「はい‥」
「参りましたね。そんな嬉しいことが起きてたなんて‥‥けれど、もっと早くに気が付いていれば貴女を苦しませなくてすみましたね?申し訳ございません‥」
いやー‥あの状態で気付けっていうのが無理難題なようなw
「私も‥しっかり確認すればよかったんです。噂に惑わされて、本当にすみませんでした」
そうだ!お前がわる(ry
「謝られることはしていません」
「たくさん、失礼な態度を取っていた気がしますけど‥」
「そんなことはありません。私に至らないところがあっただけです」
皐月さん、なんでもかんでも自分の方に何か原因がって思ってたら、いつか心が病んじゃうよ?←
「もっとデリカシーを持って、○○さんに苦しい思いをさせないようにしますね。このままここに一緒にいたいですが、夜も遅いです。帰りましょうか」
はーい!!!(・ω・)/
せっかくなので歩いて帰ることにw
手を繋ぎながら家に帰宅ww
だからあんたらもーひと押しなんだってwもう12日目だから言っちゃってもOKよ?w
「楽しい時間というものは、過ぎるのが本当に早いものですね」
「はい‥」
皐月さんの指が主人公の前髪を横にずらした。
皐月さんの顔が近づいてくる。
キター Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!??
でも、その口づけはおでこに優しく落とされた。
来 ん か っ た ‥ 。(´д`lll)
(胸の音が皐月さんに聞こえないか、心配かも‥)
「おやすみなさい、○○さん」
「皐月さんも‥おやすみなさい」
皐月さんの笑顔を真っ直ぐに見るのはすごく久しぶりに感じられた。
(どうしよう‥。気持ちを抑えなくてもいいの‥?我慢しなくてもいいの?)
次の日の朝。
久しぶりに我が家のチャイムが鳴った。
「‥おはようございます、皐月さん」
「おはようございます。一緒に朝ご飯を食べませんか?」
「はい!上がってください」
ランチボックスを持った皐月を招き入れ、二人で楽しい時間を過ごした。
ずっと思ってたけど・・・・風子ちゃんは??w