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未来くんから詐欺師だと告白されたその翌日。
今朝からずっとどんよりした気持ちのままだ。
詐欺といえば、オレオレ詐欺とか結婚詐欺とか。
もちろん、いいイメージなんてあるはずがなくて‥。
まだ取材は続くし、未来くんにどうしても会わなくちゃいけない。
おいこら主人公‥‥未来くんが何してるかよく分かってないのにそんな拒否せんでええやん!!!
またもや悶々と悩んでいたら、編集長が来て、目の付け所がいいけど掘り下げるのは苦手だなってまた書き直しを命じられた。
記事が出来上がるまでって何日くらいかかるんだろ‥
時間なかったら、主人公徹夜で死にそうなんじゃないの?
編集長が時計を見て、記者な何事にも興味を示さないとなってテレの電源をぽちっとしてニュース番組をつけた。
『この一年で、ブラック企業と言われる悪徳業者の摘発が急増しています。今回はその摘発の瞬間に迫りました』
「そういえば最近よく耳にするな。まあ、悪徳業者なんぞなくなってくれたほうが、世のため人のためになるからいいんだけど」
「やっぱり悪いことはできないですね」
『今回も、高齢者を狙った悪質な押し売りで問題となっていた、スイートコーポレーションの代表取締役社長、萩原雅容疑者が脱税の容疑で逮捕されました』
(ん‥‥この人どっかで‥)
「あっ!」
「どうした?急に大声だして?知り合いなのか?」
「い、いえ。何でもありません」
(こっこの人!昨日、未来くんと契約してた人じゃない!)
そうだよーw
(今回の逮捕ってもしかして未来くんの仕業?)
いや、そこは仕業じゃなくて、おかげって言ってあげようよw
(もしそうだとしたら‥‥未来くんにまで捜査の手が伸びるってことは‥ないよね!?)
「どうした、顔色が悪いぞ?」
「い、いえ。全然大丈夫です。ご心配かけてすいません」
(信じたくないのに、どんどん未来くんが詐欺師だって思わせるようなことばかりが起きる‥)
もやもやした気持ちを抱えながら、主人公は帰り支度を始めた。
会社を出てから大きく伸びをする。
明日は未来くんの取材の日。
普通に接することができるように心の準備をしておかなくちゃ‥と。
「あーもー、なんでこんなに悩まないといけないのよ。未来くんのバカ」
そう呟いたら、後ろから抱きしめられた。
「○○ちゃん、お仕事お疲れ様」
「きゃあ!?」
「ふふっ僕だよ。来ちゃった~」
「き、来ちゃったって。なんでここに!?」
「もちろん、○○ちゃんを待ってたんだよ。急に会いたくなっちゃって。ねえ、今、僕にバカって言わなかった?」
言ってましたw
「あ、あはは。気のせいじゃないかな」
「あはは。じゃあ、そういうことにしておこうかな」
(どこで誰が何を聞いてるかわかんないね‥)
「ところで、時間があるならこれから僕とカジノに行かない?」
「ど、どうして?」
主人公は思わず身構えてしまう。
「‥‥○○ちゃん、そんな怖がらないでよ」
「ご、ごめん‥」
この未来くんの台詞になぜか切なくなっちゃった私。
皐月さんに呼ばれて悪者退治みたいなことをしに行くんだけど、主人公も一緒にどう?ってことらしい。
まさか詐欺をしに行くってこと?って主人公‥‥お前なぁああぁあ‥っ!!!!!\(*`∧´)/
「さあ、そうとも限らないんだけどね。‥‥○○ちゃん、どうする?」
(そうだよね。このまま逃げてても何も進まないし‥)
「未来くん、分かった。一緒に行くよ」
覚悟を決めてそういうと、未来くんがほっとしたような表情を見せた。
「‥‥よかった。ありがとう。行くって言ってくれるとは思わなかったから、ちょっと嬉しいな。‥‥ありがと」
未来くん‥‥(´_`。)
未来くんらしくない、しおらしい態度に少し戸惑う。
「○○ちゃんにかっこいいところを見せられるように頑張るね」
「かっこいいって‥‥そういうのは期待してないよ」
「かっこ悪いよりはカッコいい方がいいじゃん。それとも、僕のかっこ悪いところを見てみたい、なんて思ったりして?」
「‥ちょっと見てみたいけどね」
「ふふっ見せてあげない」
そう言って、いつものような笑顔を見せた。
カジノに到着すると、すぐに皐月さんが出迎えてくれる。
「○○さん、お久しぶりですね」
「お久しぶりです」
「すまないね、未来。面倒なことに巻き込んでしまって」
「いいよ。僕もちょうどゲームをクリアして暇だったからね。それで、例のグループは来てるの?」
「ああ。ちょうどさっき来たところだよ。おそらく、カードに何か仕掛けをしている」
「へえ。結構手馴れだね。ディーラーにバレないようにやってるの?」
「いや。おそらく、ディーラーも‥」
グルってことか。
「じゃあ、今日の○○ちゃんは僕の恋人役ってことで」
「え!?もうお手伝いは‥」
「フツーに楽しんでくれたらいいから。特に何もしなくて大丈夫。それに何も悪いことはしないからさ」
主人公は思わず反論すると、皐月さんまで頭を下げてお願い。
皐月さんって黒い部分がほとんど見えてこないんだけど‥‥実際こういう人なのかな?
皐月さんにまでお願いをされると断れない、引き受けることにした。
「おい、お前大丈夫か。話しについて行ってるか?」
「つ、ついて行けてないです‥」
「だよなァ。さっき聞いた話だと、このカジノでズルして勝ってる奴らがいるみたいでさ。お灸を据えるんだと」
なるほどw
「楽しみだな。未来が何をやらかすのか」
「廣瀬さん、冗談言ってる場合じゃないですよ」
「大丈夫だって。これでも未来のことを信用してるんだぜ?こういう場面でアイツが負けたことはないからな」
(信用‥か。確かに未来くんはすごいけど)
「何。お前、未来のこと信じてねえの?」
万引き犯を捕まえるときや、私を助けてくれた時のことを思い出す。
「信じられます。こういうとき、失敗しないタイプだと思うし」
「だろ?アイツ、基本ガキなんだけどな。こういうときは確かにいい仕事するんだよ」
千早さんルートで皐月さんに子供呼ばわりされてた人の言うことだとは思えないなあw←
「○○さんが信じるって言ったことを、未来が聞いたら喜ぶだろうな」
「えっ!?言わないでくださいよ」
「ごめんね、未来に言うよ?○○さんのこと気にしてたから」
「どうして?」
「‥‥バレたから」
ノエルさんの一言に、一瞬凍りついた。
何がバレたって意味なの!?と聞くも、それから先は何も教えてくれなかった。
(やっぱり、これってみんな、未来くんが詐欺師だって知ってるんだよね。きっと‥)
ただの詐欺師じゃないだろー、詐欺師を潰す詐欺師だと思え!!
通信入って、ポーカーのやり方を知っているか聞かれた。
どうやらポーカーゲームで悪者退治らしい。
ターゲットの男達二人のところでポーカーをするんだけど、主人公、4回連続で勝っちゃったw
そしたら見計らったようにターゲットの二人以外で知らない人が来て、褒め称えて大きく出てみては?って。
みなさんの全てのチップを賭ける勝負なんだけど、これでがっぽがぽ稼ぐつもりですか‥ほうほう。←
その大事な勝負に限って主人公はボロ負けで途中棄権。
ターゲットの二人は、フルハウス、ストレートフラッシュだった。
(ストレートフラッシュ!?未来くん、大丈夫なの‥?)
「ストレートフラッシュか‥‥こんな土壇場でそんな手が入るなんてすごいツキですね。でも、僕の方がツイてたかな」
未来くんのカードは、ロイヤルストレートフラッシュ。
ギャラリーがどよめいた。
男達は冷静な表情をキープしたまま。
「素晴らしいですね」
「いえ。実際、皆さんのようにカードを操作できればいいんですけどね。実力で勝つのは難しいですよ」
「そ、それはどういう‥」
「最初から気づいてましたよ。あなたたちの敗因は、遠慮して一番強い役を持ってこなかったことかな。イカサマやるなら、絶対勝つつもりでやらないよね」
一瞬、私達の間に静寂があった。
その後、男達がすばやくカジノの出口へと駆け出した。
「逃がさないよっ!」
未来くんが大きく跳躍して、逃げる彼らを後ろから押さえ込んだ。
すげー力だなw
未来くんは主人公の方を見ると、鮮やかに笑って見せた。
「二人とも、本当にありがとうございました」
「いえいえ」
「私も、最後の最後でお役に立てなくてごめんなさい‥‥」
「ああ、○○ちゃんのは仕方ないよ。二回以降のゲームはディーラーが操作してたんだから」
「あっそうなの!?」
「お陰で助かったよ。僕の手はあまり重視されてなかったみたいだから、細工しやすかった」
「細工?」
「アイツらと同じことを仕返すだけだよ。アイツらの気を逸らして、手持ちのカードを都合のいいように変えちゃうの」
どうやって!?
「さすが、手際がよかったね。見逃さないように注意してたけど、全然わからなかったよ」
「ヒーローを気取りたいなら、これくらいできないとダメでしょ?」
未来くんは主人公の方をちらりと見た。
「○○ちゃん、かっこよかった?」
「‥‥うん。かっこよかった‥かな」
「ほんとに?じゃあ頑張って勝ったから、勝利の女神からのご褒美をちょうだい?」
「ご褒美?」
未来くんは主人公をぎゅっと抱きしめる。
「ちょっ!?は、離してってば!未来くん!」
「なんだよー、お前らのイチャイチャなんて見たくねーよ」
自分のときはあんなに見せ付けてたくせにww
「いいじゃん。○○、キスしてやれば?」
「なっ、無理ですから!」
「えー。せっかく頑張ったのに‥‥」
心が騒ぐ。
もし、未来くんの言葉も、笑顔も、‥‥全部嘘だったらどうしよう。
(ああ、そっか。‥私、未来くんを信じて、裏切られるのが怖いんだ)
中途半端な自分がもどかしくて、小さくため息をついた。
あー‥なるほどね‥‥知らない未来くんを見て、何が本当なんだろって混乱しちゃってたのか。
次回予告。
未来くんの会社を取材!
でも二人の関係はぎくしゃくして‥
「○○ちゃんもそんなこと言うんだ‥」
未来くんを傷つけてしまった。
「ここに行けば○○さんの知らない未来に会えますよ」
皐月さんの教えられた場所に行ったら‥
「約束。しばらくの間でいいから、僕を見ていて」
次はスチル発動みたいですねww
面白くなってきたわ~♪
