【心霊スポット】
心霊スポットは、全国各地に数多く存在し、今も昔も興味本位で訪れる人は、あとをたちません。そんな、心霊スポットにまつわる話を古い友人から聞きましたので、今回お話しようと思います。
学生時代、気の合う仲間とファミレスなどに集まり、深夜まで他愛もない話で盛り上がっておりました。
そんなある日、友人の一人が市内の廃病院に肝試しに行こうと、言い出しました。
その廃病院は、心霊スポットとして市内でも有名な場所な場所でした。
話はすぐにまとまり、ファミレスから目的の廃病院に向かいました。
市内から少し離れた場所にある廃病院は、ひっそりと建っており、入り口付近のガラスは、割れて荒れた様子でした。
月明かりで照らされた、入り口を入ると、広い待合室があり、長い廊下と診察室や検査室が並んでおりました。
懐中電灯を頼りに、一部屋一部屋覗いてみると、かなり荒らされた様子で、書類等が散乱しております。
何も異常が見つからないまま、先を進むと階段があり、上の階は入院施設になっている様でスプレーで落書きされた階段を一段一段上り、病棟がある階に到着しました。
左右に病室のある廊下を進むと、真ん中あたりに荒れ果てたナースステーションがあり、月明かりに照らされた長い廊下がつづいておりました。
病室の他には、トイレやシャワー室他処置室などもあり、病室を探索すると、マットレスのないベッドがあり、カーテンの無い窓のガラスは、所々割れ、より廃病院の雰囲気がありました。
肝試しに来たものの、何も起こらなかった為、残念に思い、帰る途中ナースステーションを通った時、ナースコールが突然鳴り響きました。
皆、びっくりして視線を向けると、確かにナースコールが鳴り響き、病室のランプが点滅しておりました。
あまり突然の出来事で、固まっていると、廊下の奥の部屋から、車椅子に乗った人影が、ゆっくりと近づいてきました。
信じられない出来事の為、一目散に階段を駆け下りて、入り口目指して逃げる途中、待合室に数多くの人影が感じられました。
もう少しで入り口を出る瞬間、足に何か絡みつき転倒し、足元を見ると老婆が私の足をつかみ、よじ上ってきました。
悲鳴を上げながら振りほどき、狂ったように走り去り一目散に逃げかえりました。
全速力で、近くのコンビニまで逃げ帰り、今あった信じられない出来事を思い返し、生きた心地がしなかったそうです。
友人は、これを機に興味本位で心霊スポットに行く事は、やめたそうです。
時折、他の友人から心霊スポットに誘われることが有りますが、過去の経験を話し、やめるように説得しております。
皆さんも、このような危険な場所に興味本位で行く事は、ご遠慮ください。

