【教えてかぬれ君!:ひな祭り】
暦の上では、春ですが、まだまだ寒い日が続いております。
休日の午後の暖かい日差しの中、我が家のワンコ(かぬれ君)は、ぬくぬくの寝床ですやすや昼寝を楽しんでおります。
明日は、3月3日のひな祭りです。
♬明かりをつけましょう、ぼんぼりに♬と鼻歌を口づさみながら、「かぬれ君、明日は、ひな祭りですね♪」と話しかけると、大きなあくびをしながら、伸びた後、まん丸の瞳をこちらに向けて、「ひな祭りの事を理解して、浮かれているのか?」と冷ややかな視線をこちらに向けて、ひな祭りの事を教えてやるから、夕食の時に、モンデールのシュークリームをお裾分けしてする様に、いつもの塩対応でリクエストしてまいりました。
(かぬれ君は、シュークリームが大好きです!)
かぬれ君曰く、ひな祭りの原型は、古代中国の「川で身を清めて邪気を払う上巳(じょうし・じょうみ)節」が日本に伝わり、日本古来の「人形(ひとがた)流し」という厄払いの風習と結びつき、さらにそれが平安時代の貴族のおままごとである「ひいな遊び」と組み合わさって、徐々に今のような形になったようです。
上巳とは、3月上旬の巳(み)の日のことで、3月に入って最初の巳の日に行われていた上巳節は、3世紀ごろ3月3日に固定されました。
子どもが生まれると人形を作り保管し、3歳頃に流していましたが、人形が豪華になっていくにつれ、流さずに素早く片付けるよう変化していったようです。
昔は、生後1年未満の子どもの死亡率が高く、3歳まで生きられる確率はかなり低かった事から、厄払いの行事が、子どもの健康と成長を祈る行事になりました。
このように元は男女問わず子どもの健康と成長を祈っていた上巳の節句は、江戸時代の中期以降「端午の節句(5月5日)が男の子・ひな祭り(3月3日)が女の子の節句」として庶民に定着していきました。
ひな祭りは、「桃の節句」ともいい、中国では桃の木が邪気を祓い、子孫繁栄をもたらし、実が不老長寿の仙木と考えられていた事から、室町時代には上巳の節句に、桃の花びらを浮かべた「桃花酒(とうかしゅ)」というお酒を飲み厄払いをしていたようです。
ひな祭りが厄払いで、人形を水に流す代わりに素早く片付ける意識が遅れると、人形に代わってもらった厄が戻ってくる事が、時代と共に、婚期が遅れるような考えに変化し、現在に繋がっていきました。
以上の事を教えてもらった後、かぬれ君は、午後の日差しに包まれながら、再び眠りに落ちていきました。
さて、明日のちらし寿司の材料とリクエストのあったモンデールのシュークリームでも買いに、スーパーへ出かけましょう♪
明日は、室町時代にタイムスリップして、桃花酒片手に、厄払いなどしてみては、如何でしょうか?

