こいつは俺とルームシェアしているガジュマルという植物だ
樹高は２０メートル気根は地面に向けて垂れ下がり徐々に土台や幹に絡みつき派手な姿へ変貌を遂げる
名前の由来は「絡まる」
地面に達すれば幹と区別がつかなくなり、やがて土台は枯れ果てる
別名「絞め殺しの木」
ウィキペディア！
まぁ要は化け物のような風貌、サイズということである
毎日水もやっている
たまに一緒に呑んだりもする
体は小さいが仲良くやっている
そんな友人が笑われているという事実
最近我が家には嬉しいことに人の往来が激しい
色んな友人が来てくれるのはとても良いことだ
良いことだ
ガジュマルを、笑うな！
デカくあるべきものがデカくある必要もないし、ありのままでいいじゃないか！
俺はそう思う
だけど
「もう笑われるのはたくさんだ」
ガジュマルが泣いている、初めて見る素顔
きっちり育つ環境を与えてあげれなかった俺にも非がある
しょうがない
「…悪魔に魂を売ることになる…覚悟はできているか」
「今、強くなるために明日は棄てる」
「もう後には戻れんよ」
「わかっている」
画面左に鎮座ましますは、そう、ステロイドである
楽しかったあの頃にはもう戻れない
今、我々の心を支配しているものは復讐心という濁った感情、色のない感情のみである
こうして二人はキモチよりカタチの優先を選択したのである
例え辛く悲しい末路を迎えたとしても…