老婆は……いや、先生は、ジロッと聡を睨みながら「なぁんだ、岩田! おめぇ、そんなでっけー声出して、喜んでよォ? そんなに嬉しっがぁ?」とまた黒い歯を見せてニターッと笑った。
誰からともなくクスクスッと笑いが漏れ始める。
「おっ、ちょっくら緊張が取れてきたが? でもよォー、笑うどぎはよォー、もっと元気よく笑えぇ。……よォし、ここでちょっくら深呼吸のつもりでよォー、笑い呼吸やるべ!」
(えっ? 笑い呼吸?)
みんなは変な顔をして先生を見た。
「ほれほれ、そんなにボケッとしてねぇで、オラみたいに歯ばニコッと出してみれ!」
そう言いながら先生は、皺くちゃの顔を右に左にとみんなの方にゆっくりと回しながら、黒い歯をニターッと見せた。その仕草があまりにおかしいものだから、みんなの顔に自然と笑みがもれ始めた。
「んだ、んだ。んだども、もうちょっくら歯を見せで笑ったほうがええなぁ。……ほれほれ、山村っ! そんなムスッとしてねぇで、唇の端っこば指で押し上げてニコーッとしてみれェ」
よねは、サチの方をチラッと振り返って見た。するとサチは変な顔をしながらしぶしぶ先生に言われたとおり、指で唇の端を押し上げてぎこちない笑いを作っていた。
よねも先生から言われたように歯を出して笑う顔を作ろうとするが、意外に難しい。おかしいことがあって自然と笑顔がこぼれるのは簡単……というかそれこそ自然だが、いざ笑う顔を意識的に作ろうとすると顔が引きつってしまう。
「んだ、んだ。そんでもって笑顔がでぎたらよォー、そのまんまの顔(つら)してスーハースーハーって息を吸ったり吐いだりしてみろ。……ほォー、ほォー。小林はながながうめぇでねぇか」
先生にそう言われて、ずんぐりとした晋一はちょっと頬をピンク色に染めながらも褒められたことに気を良くしたのか、必死でこの「笑い呼吸」を、今度は顔を赤くしながら繰り返していた。
だが、よねはこの「笑い呼吸」を続けながら、(はてっ?)と考え込んだ。
(何で、今日会ったばかりなのに、先生は私たちの名前を知ってるの?……もしかしたら、先生は私のお店だけじゃなくてみんなの家にも行ったのかしら?)
「よし、よし、みんな素直でええ子だ。この笑い呼吸はな、気を発するどぎ、と言ってもわがんねぇべがな。んだな、これがら何かをしようとするどぎにやるといいんだ。例えばよォ、運動会の徒競走で走る時とがな。笑いながら走ってもええんだぞ」
「えぇっ! 笑いながら走るなんて聞いたことも見たこともねぇぞ」
「なぁんだ、岩田。おめぇ、うそだと思うんなら今度やってみろ。笑った顔(つら)して走ればよ、1等になんなくちゃなんねぇっていう無駄な力が抜けでよ、速ーく走れっぞ!」
「はい、こ、今度、ぼ、僕やってみます」
突然、聡ではなく、晋一が返事をしたものだからみんなはまたクスクスと笑った。
「んだぁ、そういう素直さが一番だよぉ。オラの授業はな、素直でねぇとわがんねぇよ。何つったって霊っつうもんを扱うんだがらな」
先生が「霊」と言った途端、少し和らいでいたみんなの心に再び緊張が走った。それがよねにも手に取るようにわかった。
「あんれまぁ、みんな素直だごとぉ。せっかぐやわらかくなった気が、まんだ、固まっちまったなぁ。そんだごとじゃあ、これがら先が思いやられるなぁ」
先生は、胸に下がっているきれいな数珠を両手で軽く揉みながら、天井を向いた。そして急にクルッと教室中を睨むように見るものだから、よねは背筋がゾクゾクッとした。
「それじゃ、これがらオラが教える霊媒学、霊魂学について説明すっぞ。と言ってもこれば、簡単に調べてきたもんがいっからそいつに説明してもらうべ。……ほれ、柿内! おめえのノートに書いてあるごと読んでみれ」
「えっ、何でそんなことがわかるんだ!」
クラス一の秀才・柿内は一瞬そう呟きながら「は、はい」と言って、まるで狐にでもつままれたような顔をしながら立ち上がった。
しかし、柿内と同じようにびっくりしたのは他のみんなも同様だ。
(何で、柿内君が霊媒とか霊魂のことを調べてきたのがわかるの!)
よねもふみもサチも顔を見合わせた。
ワカバのよもやま話コーナー
(89)
2週間に1度のドラゴンボールの巻〜🌟🟠
未来から来たベジータの息子…トランクス⬇️
大丈夫です…箱から出てない〜💦
そうとは知らずに、生まれたばかりのトランクスを抱っこしてブルマ登場
そんな幸せな世界を打ち砕くレッドリボン軍の科学者・ドクターゲロ現る‼️
実は悟空は、子供の頃に世界征服を企むレッドリボン軍を壊滅させたの〜💥
悪の科学者ドクターゲロは自ら人造人間20号になって、19号と現れて…
ヤムチャが串刺しにされたぁ💦
ゲロは、ピンチになると人造人間17号を起動させ…⬇️
人造人間18号も復活させちゃったぁ⬇️
実は双子の姉弟…⬇️
ついでに右の人造人間16号も復活〜⬇️
これは、色紙があったよん\(*°∀°*)/
スーパーサイヤ人になったベジータも18号には敵わない〜 ボコボコ(°ε°((⊂(`ω´∩)オリャー
そんな18号にチュッ❤️されて、慌てるクリリン 笑
⬆️悟空のデータを持ってるから、なんと「かめはめ波」も打てるよ〜…これは、箱から出しちゃってるねぇ 笑
悟空のホントの「かめはめ波」と対決するのかなぁ
と思ったら、セルは人造人間17号を吸収して、第2形態に〜Σ(゚Д゚ υ) アリャ
人造人間16号の最大出力パンチー💥
でも、第2形態のセルには効かない〜
実はフィギュアなどを探してたら〜…こんな袋が出てきたよ〜⬇️
3.000円以上のオモチャやお菓子が入っていたんだね〜✨💖✨💖
こんなボロボロになっても大事にとってあったぁ🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟🌸🌟
いろいろ出てきたよ〜
完全体になったセル(上から2番目)や、悟空の息子の孫悟飯が悪者を退治する時に変身スーツを着たグレート・サイヤマンも一番下にいるねぇ
⬇️このセルは、手足が長過ぎる感じ〜💦
ドラゴンボール関連グッズは、まだまだ続くよ〜
※ 一部 SNS よりお借りした画像があります。
「およねさん」
今回の主な登場人物…
土志田(どしだ)よね…この物語の主人公。土志田家次女。朝美台(あさみだい)尋常小学校5年生。まだ自分にもわからない未知の能力を秘めている切れ長の目を持つ10歳の女の子。
老婆…「霊媒学または霊魂学」の先生。謎の能力があるようだが…。
山村 サチ …よねの同級生。インテリ眼鏡で冷静沈着。いつも低音で論理的に喋る。
小林晋一…よねの同級生。気が弱く、みんなから馬鹿にされ、すぐにどもってしまう。
岩田 聡(そう)…よねの同級生。図体がでかく勉強は大の苦手だが、人情に厚い魚屋の息子。
(ブログは毎週火曜日0時2分に更新予定です)