アメリカでもし事故を起こしてしまった場合には、とにかく警察に連絡するようにと教わる。
当然ポリスが直ぐに現場へ駆けつけてくれると思っていた。
追突された後、しばらく車内に留まり、気持ちを落ち着かせるとともに保険代理店やら通訳さんやらに電話をかけるが繋がらない。かなりの衝撃を感じたのでトランクが潰れるくらいに酷く大破していると思ったのだが、確認してみるとクルマは原形を留めている。
えっ、マジで? 少し冷静になる…
相手に警察呼んだ?と聞いたらまだだ。
呼んで欲しいか?と聞かれてもちろんYES。
なんでやられた俺が電話せんとあかんのや…
電話口で怪我の有無、自走出来るかどうかを聞かれたのが分かる。どちらも大丈夫だと話すと、今はお互いの情報交換をし、改めて警察署に来てアクシデントリポートを申請すれば良いと言われる。
えっ、マジで⁇⁇と言う感じでめちゃくちゃ不安になる。
近くの駐車場にクルマを移動させ、電話番号、免許証と保険証券を写真に撮るなど情報を互いに交換。
通訳さんに来てもらい、再度ポリスにスピーカーで電話し、今後の段取りをもう一度確認したが、先程と同じことを言われる。
以上、さよなら。
めちゃくちゃあっさり。
アメリカでは事故した際も絶対に謝ってはいけないと聞いていたが、Troy君は言い訳しながらも謝ってくれた。
会社に行き、改めてクルマの状態を確認してみる。
パッと見、スクラッチだと言われるくらいの損傷。
過去数回停車中に追突された事があるが1番衝撃が大きかった割には意外と酷くない。
ただ、よく見るとバンパー位置がズレたりクリップが外れたりしている。今のクルマにはセンサーがやたらとついているのでそれなりの作業になりそうだなとうちのVPの見立て。
そしてデスクで改めて相手方彼の保険証券の写真を見ると期限切れ。あかんやないかい!😱
通訳さんにまずは自分の保険会社の24時間受付へ連絡を入れてもらう。クレーム登録と言う作業が必要のようだ。
直ぐに車両の修理についてはアジャスターから連絡が入り指定工事へ行く段取り完了。この時保険会社側で既に日本語通訳さんを準備していて、全て日本語で対応。ありがたい。
ただ鞭打ちの症状は担当が違うと言う説明。
しかしどの様にしたらよいのか詳しくは分からずこの先どう話をするのか疑問を残し終了。
周りのみんなが、まずは病院で診察を受けろと言うので、近所のアージェントケアを予約。
とりあえず仕事に。いつものルーティンに入る。
そして2時過ぎに診療所へ。
受付で事故の場合は保険が効かないから実費精算だと言われる。やはりそうですよね…
勝手に診察を受けると支払いにリスクがありそうなのでとりやめ。
移動の車中、通訳さんが相手方の保険会社に電話するが繋がらない。Troy君にも保険が更新されているか聞くために電話をしてくれるが繋がらない。やられた!と不安がる通訳さん。そんなものかもねーと内心妙に冷静な自分。
そしてその足でPDへ。
警察署はだいたい治安の悪いエリアへの入り口にあるのでドキドキ。まさかの駐車場がない…ちょうどofficerらしい人が見えたので聞いてみると路駐しろと言われた。警察署の直ぐ隣に路駐なんて心配。署の建物は昔学校だった名残がある。
重い扉を開けて署に入ると中二階みたいな踊り場にアクリル板越しに受付があり、若い女性スタッフが1人。マイクを通して会話。
免許証、ナンバープレートが分かるもの、保険証券などの提示を求められ、状況をレポート。
PCに入力していく。腰掛けて待つこと5分程。
呼ばれて行くと小さな紙に最小限の情報のみ。
きちんとしたアクシデントリポートが出来るのには10日くらいかかることなどを説明受けてお終い。
果たしてどの様に事故内容が書かれたのか分からず不安。
その間にTroy君から有効な保険証券の情報を通訳さんがゲットしてくれた。やれやれだ。しかし相変わらず相手の保険会社には電話が繋がらない。
一旦会社に戻り、通訳さんの機転で相手方保険会社へのコンタクト方法などを調べ、少しずつ話が進む。
併せて自分の保険代理店に電話をかけるが、生憎こちらは電話が全く繋がらない。次の契約更新時には代理店を替えてやる意思が盤石となる。
相手方保険会社にクレームをあげることが出来、ほどなくアジャスターさんから連絡が来た。このアジャスターさんはクルマと怪我のどちらも対応してくれ、怪我、車両ともに納得できる説明により速やかに段取りが進んだ。ちなみに怪我の対処に3つの選択肢があると説明を聞くがイマイチ違いがよくわからない。とりあえず即示談すれば600ドルらしいが、鞭打ちが酷くなるのが怖いので様子見させてもらうことにした。
これだけで1日が終わる。
16時過ぎてる…
と、ここでようやく自分の保険会社の怪我に対するアジャスターさんから電話がはいる。受信出来ずに残された留守電話のメッセージは『今日はもう終わりなのでまた月曜日』
ほんとに呆れてしまう対応だ…
とにかく時間が掛かる…