1990年ごろの話ですが、過去の私のつぶやきを見ていて思い出しました。
ビートたけしのTVタックルという番組です。
「結婚に対する若い女性の意識」という感じのインタビューでの、ある若い女性の発言。
「わたくしは、お金よりも愛です。ぜいたくは望みません。(相手の)年収は2000万ぐらい、
年に2回海外旅行に行ければ十分です。」 (確か、こんな感じの発言)
録画はしていないので、質問内容と、女性の発言内容は、結構あいまいな記憶です。
この発言を聞いてどう思います?
「年収2000万でぜいたくは望みませんって嘘だろ。年に2回海外旅行って、何、それ。
結婚相手の収入に強くこだわっているではないか。」
と思う人もいるかもしれません。
一般の人の発言なら、私は「勝手に言わせておけば」と思い、別に腹が立たない発言でした。
しかし、発言した女性は、ストレートのロングヘアーで、白いブラウスを着ておしゃれで、なかなかの美人でした。
最初に書いたように、この女性は自分のことを「わたくし」と言っていました。
(私の記憶違いでなければ)
この女性は、外見だけでなく、言葉づかいも美しく、育ちの良いお嬢さまだと思いました。
今の言葉で言えば、「ハイスペック女子」です。
この女性にとっては当然の発言のような気がして、私はくやしかったです。
ハイスペック女子にとっては、年収2000万以上の男性は
何人でも近づいてくるので、その中から女子を大切にしてくれる人を
しっかり選びますということでしょう。
ハイスペック女子自身がお金持ちのお嬢さまで、年に何度も海外旅行へ行くのがふつうで、
「結婚したら少し回数を減らしてもいいかな。」という感覚かも知れません。
ハイスペック女子にしてみれば、発言に悪意はなく、ていねいな言葉づかいで自分の思いを語っただけでしょう。
ビートたけしからのコメントは特になかったと記憶しています。
この発言は、「腹の立つ発言」の1つとして、年末ぐらいに再放送されました。
この番組の編集者はおそらく、ハイスペック女子かどうかではなく、
「ぜいたくは望みません。」という言葉と「年収2000万」とのギャップを強調したかったのだと思います。
街角インタビューの中には、ときどきお嬢さまが混ざっていることがあるのでしょう。