バリアがありますね | 『認知症(かもしれない人)の生き方』

『認知症(かもしれない人)の生き方』

2020年秋に健忘型MCIと診断されました。
2022年夏に別のクリニックでMCIではないと言われます。
多分その間にいるのかな。

また新たな方を紹介して頂いて嬉しかった話を書きます。

 

「障がい者枠で就職したけど、上手く行っていない」とつぶやいていたら

 

何度か職場を変わった後にジョブコーチに入ってもらって、それから何年も仕事が続いている人がいるから、とその方を紹介してもらえることになりました。

 

丸の内で待ち合わせをして、行き交う人をかわしながらとあるビルでお茶をしようと進んでいた時、その方が

 

「バリアがありますね」と軽快におっしゃったんです。

 

ポジティブな響きがあって、お話しする前から「なんか良い人」と感じました。

バリアを見分けるセンサーを未来の社会に活かせそうな発想が生まれそう。

 

お茶をしたお店はラインでお店の公式アカウントから注文を入れるスタイルで

3人とも押し黙って手元の操作をしていましたが

 

今度は「我々には難易度が高いですね」と言うので笑ってしまいました。

 

全くその通り。

連帯感が増し増しな感じです。

 

ちなみに夕食のお店も二次元コードを携帯で読み取ってメニューを見て注文するシステムでしたが、携帯サイズの画面ではメニュー数が多いと、行ったり来たりが大変。

 

これも「あるある」で、パソコンでスクロールして見えなくなった部分は存在を忘れてしまうため「会社のモニターは2つにしてもらっている」というエピソードを聞いて、共感も増し増しになりました。

 

丸の内のお店は今やこれがスタンダードなのだとしたら、私たちには難易度が高い街です。

 

 

 
でも、世の中の移り変わりは早く、これも一過性のような。
 
未来の注文は、私たちが年を取って難易度が更に上がって感じるのか、逆に誰にでも優しいシステムに置き換わっているのか。
 
その鍵を握るのは、困りごとセンサーを持つ人の声と社会の親和性の中にあるのかなと思います。