上場セレモニー(最終回)記者会見(質疑応答)――U.S.M.ホールディングス株式会社
月刊『2020 Value Creator』(バリュークリエイター) (オンリーワンの価値創造.../株式会社バリュークリエイター社¥1,500上場セレモニーが終了した後、少しだけ記者会見の場が設けられた。その時の記者たちとの一問一答は次の通り。(文責・月刊『2020 Value Creator』編集部)――上田社長に質問。2020年1兆円、1000店舗を目指すとのことだが、具体的にどのように実現していくのか。上田 2020年度1兆円、1000店舗をビジョンとして掲げています。これは客観的に見まして、私どもの事業会社3社の合算では到達できない数字だと認識しております。まだ具体的には何一つ決まっていないわけですが、今後このホールディングスへ加盟する各社様が、もしいらっしゃるとすれば、我々としては門戸を開きまして、お受けをしたいというスタンスです。ただ、これから具体的に決めていくわけで、現時点では一切何も決まっているわけではありません。現段階では、2020年度、1兆円、1000店舗というのがあります。私どもホールディングスの事業会社の収益性をより高めていこうということを当面の目標として今後進めてまいりたい。――上田社長に。消費者にとってはどういうメリットがあるのでしょうか。上田 私どもはスーパーマーケットでありますので、基本的には地域にお住まいのお客さまに対してこの統合によるメリットをどのように掲げられるかということが最大のポイントでございます。まだ具体的に「これをもって」と言いきれる段階ではありませんが、例えば、商品の共同調達による結果として原価ダウン等を図ることは十分可能だと思います。また、現段階では、まだ開発されていないような領域の商品につきまして共同で商品開発等も進んでいくことを考えたい。あるいは本社コストが削減されることによって、結果としてそれが地域のお客さまに還元できるような体制づくりも考えられます。このホールディングスを通じて、今まで各事業会社ではできなかったようなことが今後できてくるだろう。それは、単に「量」ということだけではなくて、質的にも、より地域の密着度を上げることによって、地域のお客さまに還元をさせていただきたいと考えております。――地域密着のあり方について、もう少し詳しく教えていただきたい。上田 地域密着というのは定義が難しいわけですが、基本的に私どもは現段階で481店舗あります。481店舗といっても、これはあくまでもかたまりの話であって、総計して481店舗に過ぎないわけです。やはり私どもの商売といいますのは、お客様のお住まいの店舗が、その地域のお客さまにどう貢献できるかという、この積み上げが、すなわち会社全体の積み上げになるわけです。従いまして、これにはいろいろな考え方があるわけですが、マスによるメリットと地域の特性をうまく融合させながら、今後それぞれの地域にとって最もふさわしい商売を掲げていこうというふうに考えています。――岡田社長に。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスが上場したことによって、イオンとして強力なタッグができたというふうに見ることができると思うが、今後こうしたタッグと共に、国内の小売業界が競争が激しいと言われている中で、市場をどのようにみていらっしゃるか。岡田 これからの新しい時代の中でスーパーマーケットというビジネスをやっていく上で、ビジネスの中身そのものもどんどん変わっていく。その中で求められる高いバーをクリアしていくためには、やはりこれまでのやり方では不十分だ。したがって、今、上田社長が言われたように、さらに多くの同志を求めながら、これまでとは違う次元のスーパーマーケットビジネスを我々は可能にしていきたいと考えています。――.岡田社長に。首都圏で3社でつくったが、目下の商圏の消費環境をどのように見ているか。その中で、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスとしてどのように食い込んでいく余地があるのか。岡田 首都圏と私どもイオンが展開している他の地域との間に多少は差はあると思いますが、いずれも消費税が上がった直後から比べると、ゆっくりではありますが回復基調にはあると思います。この首都圏の中で、現実に、例えばマルエツやカスミはうまく対応していると思いますが、非常に市場が二極化している。そういうものもうまく取り込みながら対応していき、他の地方においてもある程度、参考になるわけですから、水平展開をしていければと思っています。また、ネットの問題も、イオングループとしてこれから対応しなければならない。――イオンとユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの連携、協力については、どう考えているか。上田 イオンとの連携ですが、これは色々な切り口があると思います。イオンは商品開発力、あるいは商品調達力は、日本の中ではおそらくナンバーワン企業である。そういうノウハウというものは、我々ホールディングスとしては十分活用できるし、今後また活用させていただく場面もあるかと思います。インフラ等についても、すでにイオンのほうで開発しているようなインフラについて、私どもスーパーマーケットという業態に合う・合わないもありますが、イオンさんとの間でいろんな形で融和をさせていただきたい。しかしそうは言っても、やはりスーパーマーケットとして、その中でどこまで適合できるのかというのを取捨選択しながら、イオンさんとより連携を深めていきたいと思います。 岡田 ネット等については、イオンはこの2015年からまた新しい方針でスタートをしています。一つはネットスーパーの改革があります。これが改革されれば、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスとしても検討してもらいたいというふうに思っています。それからオムニチャネルです。これには二つある。一つは、上田社長の話にもありましたように、481店舗の拠点です。これはピックアップポイントにしても、非常に大きな価値がある。イオンの店舗を含めると、首都圏に数百の拠点になる。「まいばすけっと」や「ミニストップ」などの小さな店は、ピックアップポイントとしてはなかなか難しいかもしれませんが、それを除いても、おそらく最大の拠点数が首都圏にできると思っています。これをイオンの他のグループのオムニチャネルと連動して活用していくことも考えている。また、この拠点数も他の流通業の方々に注目していただいているということもある。。イオンとしては、もう少しオープンな形でシステムの構築も含めて考えていければ、これから非常に大きなビジネスがイオングループとして広がってくると思っています。以上で、上場セレモニーの一連の連載を終わりたいと思います。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスが今後どのような動きを見せるか、その動向については、月刊『2020 Value Creator』上で引き続きスタディを行なっていきます。