カピ子はメモを取れないの巻
大変ありがたい事に、スーパーの早朝品出し(7:00〜10:00✖️週4日)のバイトの継続期間は3ヶ月を超えた。
ごく単純な作業を教えてもらう事から始まり、今では様々な商品の品出しに携わっているらしい。
「スーパーの品出しは私にもできるねん🥰 働くの楽しい❣️」
とおっしゃっていたカピ子さんであったが、何やら雲行きが怪しくなってきた。
実は、このブログへの記録をおサボりしている期間に、新しく採用されて入社したばかりの19歳の青年が、入社早々から遅刻に遅刻を重ねた挙句に退職してしまわれたのだ。
カピ子が所属している場所はもう、てんてこまいの1ヶ月だった。
「メモをとらない」「仕事を覚えない」「あいさつをしない」「毎日30分から2時間遅刻する」「急用ができたので早退しますと帰ったと思いきや、近くのコンビニで就業まで時間をつぶしていた」などなど、
彼にまつわる話はカピ子からよく聞いた。
若手に仕事を教える担当の40代の女性が、めちゃくちゃ怒っている!という事も聞いた、
「もしかしたら、あの男の子辞めちゃうかもしれん」
と話していた矢先に、クビになったのだ。
月末退職と決まったけれど、結局彼はクビの話を聞いた次の日に、共通ラインに「もう仕事には行きません」という内容のメッセージを残して消えた。
人手が足りなくなったカピ子の所属部門は、大忙しな3月を人出不足なままに迎えてしまった。
今までは5人で回していた仕事を、4人もしくは3人で回さねばならない。
マイペースながらも、コツコツ真面目に仕事に取り組めるようになっていたカピ子にも、新しい様々な仕事が割り振られるようになった。
カピ子からすれば(←他のベテランパートさん達は十分できる量らしい)
3時間でそんなにたくさんの事できへん
という量だ。
それまでは、頼まれた仕事(初心者用に少なめの量)は時間内に終えて帰ってきていたカピ子だったが、スムーズに品出しができなくなってしまった。
モタモタしているカピ子を見ているとイラつくのか、指導担当の社員さん(40代女性)に、
「もうそこいいから、あっちやって」
と仕事を途中でとられる(カピ子目線)事が増えた。
「わからないなら、メモをとりなさい」
とも言われるようになったらしい。
カピ子は、耳で聞いたことを文字に変換する事が非常に苦手だからもう、めっちゃ困ったらしい。
「なぁお母さん、メモを取れメモを取れって言うねんけど、何を書けば良いのかわからへんねん。ささっと書く事もわたしにはできへんし。」
「だから、ずっとメモ帳持って行かへんかったら、めっちゃ怒られた。」
「明日はメモ持って行く。書かれへんと思うけど
」
そうしてカピ子はつい先日に、ポケットサイズのメモ帳をバイト先は持参した。
、、、、その結果、、、、?
「朝からその社員さんめっちゃイライラしてはって、怖かったから声かけられへんかってん。」
「そうしたら、自分から「メモするので教えてください」って声かけへん人に、教える気せーへんわ!!って離れたところから言われた。」
「あ〜。もう教えるの嫌やねんなぁと思ったから、そのまま1人でできる仕事をした」
「そしたらまた、それ私がするから他の仕事してって言われた」
と、非常にしょぼくれて帰ってこられた。
どうしよう。
その光景が目に浮かんでしまう。
わかる。
わかるねん指導する社員の人の気持ちが。
なんでこの子頑なにメモとらへんの?やる気ないの?不貞腐れた態度でむかつくわ。
と思っておりますね??
19歳の男子といい、17歳のカピ子さんといい、ほんま令和の子って使えへんわ。あーしんど。
と感じておられる事でしょう。
たぶんきっと、普通のヒトに仕事を教えるのは上手なのかもしれないその女性社員さんは、
カピ子の態度に腹が立ってしかたがなくて、直接しゃべりたくもないからカピコに聞こえるような声で苦情を申しているのでしょう。
、、、、、、。
、、、、、。
その作戦、宇宙人キッズカピ子にしたところで、いやほんまマジで意味がないですねん。
と、ねこまたお母さんは思っている。
まず、「メモをとれ」という指示がすでに曖昧すぎる
カピ子(他人)に伝えたい事は、カピ子の目を見て、5歳くらいの子供でも理解できる丁寧な日本語でわかりやすく伝えねば伝わらない。
作業中のカピ子の背中にむけて、どれほど大声で叫ぼうとも彼女の心を動かす事はできないのだ。
いやむしろ、より一層怖がって心を閉ざすだろう。
「なんで教えてくださいって言えないの?」
ですと??
あなたから発する怒りのオーラが怖すぎるんですごめんなさい。
「とりあえずメモを取れ」→「今日のカピ子ちゃんの仕事を、順番にここに書いたからね。これを見ながら品出しをしていってね。わからない事があれば、すぐに私に聞いてね」
であれば、カピ子はきっとスムーズに仕事に取り組めるだろう。
、、、、そうなのだ。
、、、、我が娘カピ子は、ほんの少し、苦手な分野を手助けしてもらえたら、たくさんの事ができる領域の子なのだ。
けれども、普通の子だという認識で物を教えると、何もできない。
あやふやな指示から、正解を汲み取って行動する事ができない。
「もうしなくていいよ」
と言われたら、
「すみません。覚えますのでもう一度教えてください」
ではなく、
「わかりました」と言ってさっさとどこかへ行ってしまう。そして困ってしまう。そんなヒトなのだ。
義務教育の9年間でも、カピ子がスムーズに学校に通える時はいつも、話し言葉がわかりやすい担任の先生がいた。
ストレートで、嫌味がなくて、曖昧な言葉を使わない。秀才の子どもでも脳内がお花畑な子どもでも、どっちにも伝わる優しい言葉を使えるヒトだ。
それは、素晴らしい才能だと言っても過言ではない。
ちなみに過干渉ポイズンばばあであったねこまたお母さんはには、備わっていなかった才能のひとつだ。
ねこまたは、カピ子のバイト先の指導担当の社員さんの気持ちがわかる。
社員さんが使う言葉が、どんな感じなのかも想像できてしまう。
そして、それを聞いてカピ子が困ってしまって、無表情でぶすっとして返事をしない状態、つまりすっごい態度悪い子になっているであろう事も、たやすく想像できるのだ。
ねこまたお母さんはカピ子の話を聞きながら、こっそり脳内で葛藤した。
、、、ここは親がでしゃばって、我が子の特性をお知らせするべきなのだろうか。配慮を願い出るところなのだろうか。
カピ子は療育手帳も持ってないのに??
障害者枠ではなく、普通の枠のパートで採用されたのに??
ねこまたは、ただひたすらにカピ子の話を聞いた。
それこそ、秘技はひふへほを大いに駆使して。
この悩みはカピ子の悩み
この問題はカピ子の問題
解決するのはねこまたではなくてカピ子
カピ子の人生劇場の主演女優はカピ子
はらたつなそれは
ひぇ〜、そりゃ困った
ふ〜ん、よく頑張ってるわカピ子は
へ〜、品出しの仕事も色々あるねんなぁ
ほんまかいな!1発お母が苦情を申し立てたろか!!むきーっ!
自分の苛立ちを全部吐き出したカピ子は、
「お母さん、店長に電話とかするのほんまにやめてや
」
「私まだ今の仕事続けたいねん。お金も稼ぎたいし。」
「他の人はやさしいし、私にチョコとかお菓子くれるし、嫌な人その人だけやねん。」
「毎日一緒じゃないし、4月から学校が始まったら土日だけしかバイト行かへんから、とりあえず今は全力でその人から逃げるわ
」
とおっしゃられた。
ねこまたは心の中で、いやいやいや、全力で逃げる前にメモを取る練習をしろよ?と思ったのだけれど、
それはきっと、今のカピ子にとってはクソバイス(カピ子の心を閉ざすカピ子へのダメ出し)になるのかもしれない。
と思ったから、
「ほへ〜」
とだけ言った。(秘技はひふへほから2語を合わせたスゴ技)
ねこまたお母さんは、正直なところグレーゾーン宇宙ガールの育児が下手なのだ。
カピ子の心を育てるよりも、カピ子の心を引きちぎってすりつぶして壊す方が得意だ。
だから、あえてもう一度このブログのこの文章で明言しよう。
ねこまた、
おまえはいらん事言わずにとりあえず黙っとけ
カピ子の話をちゃんと聞け
話の内容に笑ったり怒ったりして、ちゃんと聞け
90%カピ子の話を聞いて、残り10%はひふへほ言うとけ
ねこまた、あなたはね、カピ子がどうやってこの問題に立ち向かうのかを、邪魔をせずにそっと観察だけしといたらいい。
(つづく)
形が良い
この袴パンツは使えるとても可愛い