
6月5日に背骨の側わん手術を受けたカピ子さんは、
非常につまらない夏休み期間を終えた。
いや、「夏休み」とは名ばかりで、高校2年目の1年間を休学しておられる彼女にとったらば、なんなら365日夏休みみたいなものなので、つまらなくても何ら問題は無いようにも感じる。
とりあえず、間も無く術後3ヶ月目を迎えるカピ子さんは、床の上で寝れるししゃがめるし、おおむね全ての日常生活を支障なく過ごせるようになられた。
元気になったらカピ子がこの夏に直面したもの。
それは、、、!
暇ひまヒマ
である。
ここで、中学2年生になった弟の猿氏の夏休みを、かいつまんで記録しておこうと思う。
①中学校のクラブ部員達とお泊まりキャンプ
②仲良し3人組で花火大会
③大量のクラスメイトと恒例の盆踊り(今年は浴衣は着なかった、、、が!男チームでお面をかぶって盆踊りには参戦しておられた。)
④仲良し3人組で昔話ハウスでお泊まり
⑤地元のプールでわいわい
⑥懐かしの友達と琵琶湖
⑦クラブ部員チームで映画
クラブ活動に勤しみ
塾に勤しみ
アニメもたくさん見たあげくに
山ほど夏の遊びを楽しみ
さらに空いた時間は
毎日猿部屋に友達を招いて遊んでおられた。
、、、、リア充だ。
、、、、、リア充が目の前にいる。
ええもちろん。
カピ子だってそれなりに楽しみましたわよ。
①オカンとキングダムの映画
②オカンとショッピング
③オカンとお祭り
④オカンと燈火会
⑤オカンと花火
⑥オカンと万燈籠
⑦オカンと浮御堂で灼熱の船こぎ
全部わしとの思い出やないかーい。
ねこまっさん、夏休みの1ヶ月、
仕事と送迎(猿氏の)とカピ子とデートしかしてない。
どれくらい疲れたかと言うと、
ブログをまったく書けないくらいに疲れている。
カピ子とのお出かけはそれなりに楽しいのよ??
楽しいんだけれども、それなりに疲れるのさ、、、。
(限りなく軽度な知的な障害に近いグレーゾーンキッズと共同生活を行っている方には、理解できる感情および疲労感であると信じる)
そんなカピ子さんも、体調が整いはじめた8月の中旬あたりからバイトを探しはじめなすった。
ねこまたお母さんの勤め先の茶店は忙しすぎてほんまにしんどいから、今の私(体力がない)では無理やと思う。
と宣言し、
自分ができそうなバイト先を4件探し(←これはねこまたも手伝う)、エントリーをしたのだ。
2件は面接して不採用。
一件は高校生不可であったのかそもそもエントリー後の返事が来なかった、、、、。
この時のカピ子はあれに荒れて、ねこまっさんはホトホト疲れ果てたダヨ。
夫の埴輪くんに「やっぱりもうカピ子と生活するの無理や」と、泣きの電話を入れるくらいに

それでもカピ子は諦めずに(いや、半ば諦めつつ)
3件目のバイト先の面接に挑まれた。
なんと面接官は3人もいたらしい。
3人対カピ子1人で面接をしたらしい。



と、カピ子はおっしゃられた。
はーそうでっか。たぶん一生カピ子はバイト面接で合格しないと思いまっせ。
疲れ果てていたねこまたお母さんは、心の中でそう呟いた。
カピ子がバイトをしたらまた色々問題を起こすから、落ちる方がいいねんねこまたちゃん。
埴輪くんは、カピコがバイトを不採用になるたびに、ねこまたにだけこっそりそう呟いた。
全てに対して反応がゆっくりなカピ子が、一般的なバイトで採用される事は不可能に近いだろう。
これが、ねこまたと埴輪くんの見解だった。
知り合いのグレーゾーンガールやグレーゾーンボーイが、高校生になってどんどんバイトに採用されていく姿を見て、
その成長を心から祝福すると共に、
心の奥で泣いた。
3件目のバイトの面接の結果は、
5日後までに電話があったら採用
5日後までに履歴書が郵送で返却されたら不採用
という事であったから、
電話がないまま4日目が経過する頃には、カピ子はがっくりと項垂れていた。
ついに、家事手伝いもなーんもしなくなった。

、、、、ねこまたお母さんがカピ子にかける言葉は何もなかった。
、、、、もはや何も言えねぇ。
そして昨日。
カピ子のスマホの着信音がなった。
はい。はいと敬語で話しているカピ子。
目の前のカピ子の瞳に光が宿る。
カピ子が笑う。



本日、カピ子はしゃきしゃきと家事を手伝いまくっておられる。
洗濯物と食器洗いだけじゃあなく、掃除機も布団干しも、猿くんの汚部屋の掃除もしてくれた。
嬉しい。
楽だ。
ありがとう穏やかで前向きモードのカピ子(←コラ)
9月の頭に、彼女はバイト先に正式に採用される。
ねこまたお母さんの仕事場の手伝いではない、
彼女が彼女の力で掴んだ働き先だ。
きっとまた、彼女はどえらいことをやらかすだろう。
救急車騒動も覚悟せねばならない。
それでも!!!!
カピ子が、ねこまたの手から初めて離れる第一歩を、
わくわくしながら見守ってみたいと思う。
↑猿くんに渡したら読んでおる。
面白いらしい。