通信制高校1年生で取得する単位を全てゲットし、


晴れて休学を始めたカピ子さんの日常生活は、相変わらず平和。


側わんの手術を受けるまではバイトへ行くこともなく、日々を家事手伝いのみでお過ごしなされている。



ちなみに、通信制高校を1年間休学するために学校へ支払った金額は6万ゼニー



交通費だとか、お昼ご飯代だとかも一切不要になったので、現時点でカピ子に使っているゼニーは、


茶道教室月6000円

家事労働の報酬15000円

(個人塾は術後までおやすみ中)


のみである。



あんなに大変だった大宇宙怪獣カピ子の育児も、やるべき事もやらせるべき事もやらねばならぬ事もなんもない今、


澄み切った穏やかな湖のような日常生活を送っている。


泥沼の底

血の池地獄

貞子の井戸の底


などと、ろくでもない比喩で表しがちであった不登校な思春期反抗期。


暗黒の時代を経て、「正規雇用で無理なく働けているのは、カピ子のおかげだ。」という心境にたどりついた現時点についてを、記録しておこうと思う。



  正規雇用後のねこまたの日常


月 仕事+中2猿息子の塾の送迎

火 仕事+中2猿息子の外部クラブの送迎


水 秘密基地店の店番+外部クラブの送迎


木 仕事+中2猿息子の塾の送迎

金 趣味の日+中2猿息子の外部クラブの送迎

土 仕事+中2猿息子の外部クラブの送迎


日 仕事+月2回で中2猿息子の自主練付き添い(待機するだけ)



はい以上です。




ご覧の通り、大宇宙怪獣カピゴンの手がかからなくなったと思ったら、



中2猿息子の送迎で毎日駆り出される事になった不思議。



ねこまたを雇ってくださった茶店の朝は遅く、9時に自宅を出発すればいいので、



猿息子が学校へ行ってからの1時間半が、至福のタイムといっても過言ではない。



え?カピ子??


カピ子の起床時間は毎日10時なので、朝はおひとり様タイムなのだ。


夫の埴輪氏??

埴輪氏は猿息子の自主練日のみご帰宅なさるので、それ以外の日は本当の本当に朝をゆっくりと過ごせる。



朝9時に家を出て一旦自宅に帰り、晩御飯の用意をしてから猿のスポーツクラブに付き添い(片道30分なので、そのまま最後まで滞在する)、21:30に再び自宅へ戻るという日々は、



なかなかにハードではあるがソフトでもあるのだ。



なぜなら!


女神カピ子様が、掃除と洗濯と皿洗いをしてくれているから!!!!!



なんせ暇暇暇人なカピ子なので、午前10時に起きてから自由な時間は腐るほどにある。



朝ごはんを食べた後のお皿も洗ってくれるし、

朝昼兼用のご飯は自分で勝手に用意して食べてくれるし、

洗濯物も洗濯機に突っ込んでおくだけで、洗って干して畳んで各自の部屋まで持って行ってくれるのだ。




テストもない、課題も宿題もない、細かく決められた時間割りもなんもないただの日常は、



平均IQが71のカピ子を自堕落の底に突き落とすどころか、

ただの、家事が好きな女性へと進化させてしまったびっくり



ここ最近のカピ子は、中2になってクソ生意気になってきた弟と喧嘩をする事もなく、



いやむしろ、


「弟には私が思春期の時に色々迷惑かけてしまったから」


などと言って世話を焼き、土日の朝ごはんや昼ごはんを猿に与え、時にはスーパーで猿の好物のスイーツを買って来てくれる。



ねこまたお母さんが、正規雇用となって大幅に働く時間が増えた今も、日々元気に過ごせているのは、もはやカピ子の存在のおかげなのだ。



褒めるところがなんもない



カピ子が生まれてから義務教育を終えるまでの期間は、心底そう認識してしまっていたのに、



どうだろう今は



ほめるとこしかないんちゃう?



というくらいに、その存在に助けられている。



力の限りを振り絞ってスポーツに勤しみ、汗だくになった猿弟のために、


「カピ子〜、今から帰るからお風呂入れておいて〜えーん


と電話をするだけで、二つ返事で風呂を入れてくれる。



大忙しでへろへろになって帰宅したねこまたお母さんを見て、犬子の散歩に行ってくれる。



、、、、、、。

、、、、。

、、。



過去のねこまたが、早々に義務教育に準じたい気持ちを放棄して、カピ子を細切れミンチ肉にして「学校の普通」の型に詰め込もうとさえしなければ、



いやむしろ、

現代ではなく縄文時代に生まれていれば、



カピ子は健康でよく働きよく笑う、素敵な娘さんでしかない。


中2の猿弟が、やりたいだけスポーツに取り組めるのはお姉さんカピ子のおかげ。


ねこまたお母さんが、フルパワーで茶店の仕事に集中できるのは、家事を手伝ってくれるカピ子のおかげ。



⭕️短時間で合理的にテキパキとこなさねばならない家事


は苦手でも、



⭕️丸一日かけて、マイペースに取り組んでこなす家事



は得意。



今、安心安全な自宅ないで家事をして、みんなにめちゃくちゃ喜んでもらった上に報酬(月15000円)をゲットしているカピ子は、



側わんの手術が終わったらやってみたい事、やりたい事で満ちている。




①原付の免許をとりたい!

②茶店のバイトを復活したい!洗い場だけでなく、ホール業務にも挑戦してみたい!

③新たにできたらしいネット彼氏と一年お付き合いが続いたら、お互いの街へ遊びに行きたい。

④18歳になったら、車の免許もとりたい。

⑤バイトでお金を貯めて、韓国に旅行に行きたい。おしゃれな服をたくさん買うから、行きのスーツケースは空で行く!!



うん。どれもこれも、ささやかな目標である事に驚く。



不登校の時は、



⭕️モデルになりたい

⭕️アイドルになりたい

⭕️メイクアップアーティストになりたい

⭕️体重15キロやせたい



のように、雲の上の妄想のような「やりたい事」しかなかったあのカピ子が、実現できそうにない事に腹を立て、周りに当たり散らしていた(美人に生まれなかったのはお母さんのせいなどなど)あのカピ子が、




ほんの少しの勇気と、ほんの少しの努力で手が届きそうな絶妙な目標を、自分で見つけ出すようになった。




これはすごい進化なのだ。




現時点では、1年の休学を経て来年度から通信制高校に復学する。



という気持ちはない。



この1年色々やってみて、復学するかどうかは来年の春に決めるそうだ。



それで良いと思う。

心底偽りなく、それで良いと思う。


来年のカピ子が、「私、通信制高校辞めるわ」と言ったとしても、「ええやん」とねこまたは言うと思う。




宇宙人カピ子の人生に必要なのは、どうやら中卒以上の学歴では無さそうだ。




持っていると嬉しいカードは、自信と、勇気と、体力とコネ(←爆誕発言キタ)だろうか。










自信と勇気と体力がないカピ子が高卒資格を手に入れたとて、うまい具合に使えそうにない。

彼女の人生においては、高卒資格はあってもなくても良いのだという気がする。







あれほどに涙した、学校生活で巻き起こった全ての事が、笑い話へと変化しつつある事を感じる。








うん。

スヌーピーは偉大だ。


カピ子も猿くんも、自分が持っているカードを使って、しなやかに生きてしぬと良い。


自分を好きだと思ってくれる人達を大切にすると良い。




さてねこまたも、ご縁があった茶店ではや3ヶ月。

パートシーズンも含めると9ヶ月が経過した。



小さな子どもであったカピ子や猿くんも、ふと気づけば同じ目線で物事を見ている。



人生は走馬灯のように早い。




埴輪くん、おっさんボーイ弟、カピ子、猿くん。

それぞれの人生がどのようなものになるのかなんて、ねこまたにはわかりっこない。


わかる必要もない。

あせる必要もない。

悔やむ必要もない。






ねこまたは、ねこまたの人生を精一杯楽しんで生きるために作戦を練ろう。


よしとりあえず、



カピ子と猿くんと埴輪くんに「好きです。生まれてくれてありがとう。」と言っておく事にする。

(あわよくば好意で返せ←ここらへんが強欲)







本革ってすごい!

なんかもう、一生使えそうな感じの耐久性を感じる



カピ子さん、まん丸丸右衛門になられたので、ワンサイズ大きなパンツをご所望中