(ポチッとクリックプレゼントお願いしますハリネズミ



クリスマスツリーを出さない。


クリスマスの飾り付けもしない。


クリスマスのキラキラクッキーも焼かない。


猿殿から、サンタクロースに頼みたいプレゼントの話が出ない。



大人からすれば、なんてことのないただの1年に過ぎないけれど、


思春期に向かい始めたこどもの1年の変化は、タケノコがニョキニョキと伸びて行く様に等しい。


ほんの数ヶ月で、子どもタケノコは立派な若竹へと成長をするのだ!!








昨年。小5の猿殿はひとつ大人の階段を登った。



わくわくドキドキしていたはずのクリスマスが、ただのクリスマスに変化したのだ。



そして今年、小6になった彼からは、クリスマスへの期待感やワクワク感は消えていた。



「サンタクロースって、、、お母さんやろ??」




そんな質問が、12月に近づくにつれて、ねこまたお母さんにちょくちょくとかけられている。



「ふむ。なるほど。みんなそう言ってるんやな??君はどう思うの??」



と問うと、


「俺も親がサンタクロースなんかな、と思うけど、サンタクロースはいると信じたい気持ちもある。」


とおっしゃっていた。



、、、、、、。



今年、猿殿の心は揺れている。


彼の中で、子どもだった自分が急速に遠い昔の事になり、大人な自分の姿が身近になってきているのだ。



「俺はもう、サンタクロースがプレゼントをくれるような子どもでは、ない。」



この気持ちが彼の中でしっかりと芽吹いていた。



うん、確かに。

長年猿殿を見つめてきたねこまたお母さんでさえも、今年の彼にはサンタクロースは来ないだろうな。


そう感じるほどに彼は心身ともに成長した。


彼はもう、サンタからプレゼントを貰う側では無い。


小さな誰かにプレゼントをあげて、小さな誰かの目をキラキラさせてあげる事ができる側にチェンジしたのだ。



ねこまたお母さんは猿殿に言った。



サンタクロースはきっと来ない。

もしサンタが来なかったら、クリスマスの朝に寂しい気持ちになるだろうから、

今年は、お母サンタがおまけでカピバラ姫と猿殿の枕元に、プレゼントを置いてやろう。




と。




「えー!!俺にもサンタからの最後の手紙付きのプレゼント欲しい!!もう1年だけサンタに来て欲しいわ

!!」


と、迷いを含めながらも、猿殿は葛藤して答えておられた。




サンタクロースは、いないのかもしれない。

けれど、どこかにはいると信じたい。

だけど!もし本当にみんなが言うように、お母さんサンタなのだとしたら、本当の事を教えて欲しい。



知りたく無いけど、俺は真実を知りたい。




思春期に突入して、世界の様々な姿が見えてきて、子どもの心ではなくなっていく猿君にとって、小6のクリスマスというものは非常に複雑な1日になりそうだった。




今朝。


猿殿の枕のそばには、お母サンタが用意したマインクラフトが置かれていた。


おまけの大サービスで、カピバラ姫の枕元には、でっかいクマの抱き枕の姿が!!笑



、、、、ああ。やっぱりサンタは来なかった。。そう思っていた猿君に、カピバラ姫が目ざとく声をかけた。



「もう一個プレゼントあるで??」



、、、、、、。



「お母さんが置いたん??」


と聞く猿殿。


「?置いてないよ。お母はでっかいクマとマイクラを置いただけやで。」


そう伝えると、猿君は不審な顔をしてもうひとつのプレゼントの封を開けた。



「良かったやん!!サンタクロース来てくれたやんおねがい!!」


クマの抱き枕にしがみつきながら、カピバラ姫が満面の笑顔で話す。



、、、、、、、。


中からでてきたのは、正真正銘本物の堺の包丁が2本。

ピカピカ光る、出刃包丁と刺身包丁のセットだった。


、、、、、、、。



猿君は黙ってそれを眺めている。

箱の内側には、enjoy your life の走り書きがひとつ。



「なあ、サンタって、本当はお母さんなんやろ??」



小6の猿君は心の底から、真実をねこまたお母さんに尋ねた。



ああ、ついに彼は、大人の世界の扉を開こうとしているのだ。

、、、、、長かった育児も、とうとうこの日を迎える時が来た。




「真実を受け止める用意はできている?? それを聞いて人生にがっかりしたり、プレゼントを用意した人を怒ったりしない??」



そう聞くと、



「俺は本当の事が知りたい。」



と猿君は答えた。




「、、、猿君も小6になった。サンタからのプレゼントもこれで最後や。最後やから、カピバラ姉と猿君に真実を教えようと思う。」



そう言うと、プレゼントをもらえなくなった中3の今でもサンタクロースはいるとめっちゃ信じているカピバラ姫が、口をあんぐり開けてびっくりしておられた。


猿君は、ねこまたお母さんの口から次に出る言葉を聞き漏らすまいと、静かに聞き耳をたてている。



「まず。サンタクロースはいる。妖怪も妖精もいるし、忍者や魔法使いもいる。今は表に出てきていなくとも、1000年、2000年前は確実にいてん。」


「歴史は語り継がれるものやから、今現代でもサンタクロースの伝統が残っていると言う事がそれを証明している。と、お母さんは思っている。」


猿殿はじっと聞いている。


「お母さんは、君たち子どもが生まれた時に、サンタからその伝統を受け継いでん。」



「さあ!あなたがサンタクロースになる順番が来ましたよ。って、脳みそにサンタから受け継がれし伝統が飛び込んで来たからね。不思議やろ??」



「だから今までずっと、君たちが大人の心に変わる今まで、サンタの代わりに君たちのサンタクロースになった。」



猿君は黙って聞いている。

ショックか?と聞くと首をぷるぷると振った。



「えーーーーー!!そうなん!!!そしたら、自転車もお母さんが用意したん???びっくりびっくりびっくりびっくりびっくり



と、カピバラ姉がぶっ込んで来る。



、、、、、そうやで。、、、、あれは重たかったわ、、、、、しみじみ。



と言うと、




「なんで私が小6の時に教えてくれへんかったんさー!ー!!!」


と、わきゃわきゃと突っ込んで来た。



あんたに伝えたら秒で小さな弟の猿君にばらすやろうがゲロー



と言うと、



猿君が



「それな。笑」



と言った。



「お母さんはな。サンタクロースを信じている子ども達に、サンタなんかおらへんでと言って欲しくないねん。」


「サンタはいるかもしれんやん。いやきっとどこかには本当にいる。もしかしたら、お母さんが用意していないサンタからのプレゼントが、これまでにも紛れていたかもしれん。」


「絶対におらんなんて、決められへん。」


「お母さんは大人になって、サンタの伝統を受け継ぐと自分で決めてん。」


「猿君やカピバラ姫も、もう少ししたらサンタの伝統を受け継げる年齢に成長する。」


「結婚しないかもしれへんし、自分の子どもはいないかもしれへんけど、いつか、自分よりもずっと小さな子どものサンタになって欲しいと思ってる。」



、、、、、、、、。



本当は来年に今の話をしようと思っててんけどなぁ。

ちょっとショックすぎたか??



と問うと、



いや、それほどショックではない。



と猿殿は答える。



えーーー!!!えーーーーーーっ!!!

サンタクロースいると思ってた!!!!!ショック!!!!いや絶対いるやろ!!!



と、カピバラ姉はでっかいクマに抱きつきながら、目を白黒させている。笑



というか、これだけドロップアウトしたのに、カピバラ姉はまだがっつり信じておられる。笑



、、、、、さすが宇宙人や、、、、。





ねこまたお母さんは、2人に言った。


「お母さんは、低学年のちびっこにサンタはおらんって言いまくる高学年人間は嫌や。君たちは今日からサンタクロース側の人間になってん。ちびっこ達には、サンタはきっといるよって、言ってあげてほしい。」



「だってその方が、いっぱい幸せやん!!」




その後、布団から抜け出した3人はさくさくと年賀状を仕上げ、その後半日かけてクリスマスの準備をした。



カピバラ姫と猿君は、2人でクリスマスケーキを焼いてくれた。



ああもう、彼らは一人前になったんだ。



と思った。



寂しかったリビングにイルミネーションをつけて、クリスマスのガーランドをつけて、クリスマスケーキに蝋燭をともした。



ジングルベールジングルベールすずがなるー!!

今日は楽しいクリスマス!!


と歌った。



猿君とカピバラ姫は満面の笑顔!!

存在感なくリビングで一日中寝ていた埴輪夫もそこそこ笑顔。

(⚠︎本日の埴輪は5メートルくらいしか動いていない)



「さあ、このクリスマスはいつまで続くんかな。」



と、埴輪がつぶやく。




来年のクリスマスは、カピバラ姫は彼氏(仮説)と過ごしておられるかもしれない。


中学生になった猿殿は、友達と過ごしているかもしれない。




ねこまた家の子ども達の、子ども時代は終わった。




来年、ねこまた家にサンタクロースはやって来ない。



ねこまた家に来てくれていたサンタクロースは、どこかで生まれた新しい子ども達に、次のクリスマスプレゼントを運ぶだろう。



サンタクロースの思いは受け継がれる。

新しい子ども達にも喜んで欲しいと思う、昔の子ども達の気持ちが受け継がれる。




ねこまた家に来てくれていたサンタさん。

大変長らくお疲れ様でした。



無事に次の世代へバトンタッチができたのかは、あと十数年年経った後の、、、お楽しみ!!




(追伸)



ちなみに、レアキャラ埴輪夫のお家はサンタクロースが来なかったらしい。ねー



唯一サンタからもらったクリスマスプレゼントは、小枝チョコだったらしい。ねー





「けっ。贅沢ものがニヤ



と毒を吐きながら、カピバラ姫が作ってくれたケーキをむしゃむしゃと食べておられた。。。。



純粋にサンタを信じている子ども共が腹立つんだってよ。笑



、、、、あなたは、純粋にサンタを信じられる環境を作っているのは俺様だ!!俺ってすごい!!!俺に感謝しろ!!!!!と思っておけば、、、、、、よろしいんじゃないかな?ねー



埴輪とねこまたがじじいとばばあになった暁には、じいの枕元に婆サンタがプレゼントを置いてやるよ。。



プレゼントにケチをつけられそうだけれどもー




(今年のケーキはロールケーキでしたーお祝いケーキ







(ひと息ついた婆サンタに、ポチッとクリックお願いします。サンタ



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