月曜日から土曜日まで、放課後はめいっぱい予定が詰まっている。我が家のスーパー健常児息子。
「今日、俺の家でフォートナイトするから、息子も来てやー!!」
「ごめん、俺塾やから、やめとくわー。」
「息子ー!!今日公園でサッカーしようぜ!!」
「俺塾の宿題まだ終わってないねん。今日は無理やわ〜。」
学校から帰って、20分後には、塾へ向けて出発するのだ。そうして、帰宅するのは、午後7時。
塾は塾で、楽しいから、2時間後にお迎えに行けば、
「めっちゃ楽しかったー!!今日は、こんな勉強してん!!」
と、満面の笑顔で帰ってくる。
週に2回行く体操教室だって、時間内は猪突猛進に特訓し、よっしゃあ!!クリアしたぞー!!と、ガッツポーズで帰ってくる。
そう。
1を聞いたら10わかる。
やればやるほど上手くなる。学べば学ぶほどに理解する。
そんな、素敵な脳みそ回路と、運動神経回路に恵まれた息子は、まさに、努力した分だけ、結果もついてくるタイプのお子様なのだ。
だがしかし、そんな彼も、
所詮は生まれてから、まだ10年ほどしか生きていない、小童(こわっぱ)なのである。
「、、、、なんでかわからへんねんけど、毎日めっちゃ楽しいねんけど、なんか、しんどいねん。」
塾へ出発する、ほんの5分ほど前に、私の袖を引っ張って、自分の部屋へと導いた息子は、
苦虫を噛み潰したような声で、母ねこまたにそう言った。
いや、そら、どう考えてもしんどいやろ。
このスケジュールで、しんどくない10歳なんて、おらんやろ。
「、、、塾に来てる子達がいるやん。みんな休まずに来てるで。。」
え?たぶんやけど、習い事、週4の塾だけなんちゃう?(とりあえず、こう言っておく)
「!そうかも。」
お母さんは、
体操を週に2回行って(以前は週に1回コース。もっと上手くなりたい!と、息子の熱意により、週2回コースに変更)、塾に4回行って(平日3回コースもあり)、オンライン英会話もする。
このスケジュールは、さすがの息子も疲れるんちゃうかな。と、実は、ずーーーーっと思っていた。
いやもうさ、疲れて当たり前やん。このスケジュール。笑
お母さんやったら、1週間で寝込むレベルや。
「、、、そうやねん。、、、小4の時はさ、担任の授業面白くないから、授業中ぼーーーーっとしたりして、体力を回復しててんけど、今さ、担任の塾長先生の授業が面白すぎてさ、俺、ずっと全集中で授業受けてるねん。」
「学校でも全集中。塾は難しいし、スピードも早いから全集中。体操は、集中しないとあぶないから、もちろん全集中。、、、全部自分で選んだくせに、こんなこと言ってほんまにごめんやねんけど、
、、、ちょっと疲れてしまった。」
「俺、俺、放課後みんなに遊ぼうって誘われるねんけど、毎日断ってるねん。本当は公園で遊びたいねんけど、遊びに行く元気が足りへんねん。」
「俺、わがままかもしれんけど、もっとみんなと遊びたい。。。。う、ううう。(嗚咽)」
そう言って、布団に顔をうずめて、泣き出してしまった。
塾へ出発する時間は目の前に迫っている。いや、もうすでに遅刻だ。
目の前には、
ちょっとだけ遅れて、塾に行くわ。。
と、声を殺して涙を流している息子。
よし。休もう。
、、、1回休んだら、授業がわからんくなるねん。
、、、ちょっとだけ遅れて、行く。。
いや、休もう。
塾を休んだら、命をとられる。というわけじゃあない。
、、、、でも、、、、。
「もしもし〜〜。ねこまたです。すみません、ちょっと急用ができまして、本日塾をお休みさせていただきます〜〜。はい、風邪や体調不良ではないです。また連絡させていただきます〜〜。」
、、、、、。
息子よ、これはな、お母さんの勘やねんけど、もう息子の中では、意思が決まってるんちゃうかな。と、思うねん。
、、、俺、どうしたらいいのかわからへんで。
うん。だから、息子も知らない息子の思いを、ちょっと、見つけるために一緒に考えよう。と、思う。
、、、、。わかった。
そんなわけで、息子とふたり、
習い事スケジュールの、再確認をしてみたのである。
週2回の体操教室を、1回にしてもいいじゃない。
週に4回の塾を、3回にしても、いいじゃない。
と。
少し減らして、慣れた頃にまた、戻したらいいじゃない。と。
(つづく)