こんにちは、たまこです。
今回も、引き続きたまこが訪問ヘルパーをしていてしんどかった事を具体的に挙げて、その解決策について考えていきたいと思います。
前回は1と2についてやりましたので、今回は3からです。
3、威圧的だったり、支配的なお客様(利用者)や家族の方に対応する場合の精神的負担が大きい事。
こちらについては、上記の①の記事でもお話しましたが、認知症などで感情のコントロールが難しくなり、攻撃的になったり、不安定になるお客様がいらっしゃるのはよくある事です。
だからこそ家族ではなく、他人であるヘルパーがお世話した方が良かったりもする訳ですが、お世話をする人が家族からヘルパーになった所で、1人の同じ人が対応していたら、他人といえども辛くなるのは同じなんですよね。
いくらお仕事とはいえ、毎日毎日またお前かとか、役立たずみたいな事を言われたり、早くシにたいとか、生きてる意味ないとかの愚痴を聞いて励ますのは、、ただでさえ自己肯定感低めのたまこには非常に辛かったです(笑)。
ですから、そういうお客様には分散作戦で対応するしかない訳で、、。
家族でも他人でも、1人でやろうとするから辛いんであって、なるべく担当ヘルパーの数を増やせば、毎日対応せずに済みますから、ダメージが減るし、回復もできます。
でも、そういうお客様に限って同じヘルパーに固執して、複数のヘルパーを受け入れる事を嫌がりますので、事務所も対応に苦慮する訳です。
まあ確かに、毎日入れ替わり立ち替わりで他人が自宅に出入りするのが嫌なのはわかります。
だからほとんどのヘルパーさんは最低限のチームで我慢してしまうんですね。
それから、当時からよくいたのは、「あのお客様は私じゃなきゃダメって言うのよ」というヘルパーさん。
お客様が優しくしてくれるヘルパーに依存してしまうのは良くある事ですが、ヘルパーもまたお客様に必要とされる事に快感を覚えてしまい、共依存状態になってしまうパターンですね。
まあ、これも気持ちはわからないでもないですが、ヘルパー側が「あなたじゃなきゃダメと言われる事」をやりがいにしてしまうと、遅かれ早かれ、過労で倒れるか、抱えきれずにフェードアウトコースになるのは目に見えてます。
たまこはそれは危ないというのは理解してて、最初からかなり警戒していたので、依存されそうな雰囲気のお客様の場合は、むしろ担当を増やして欲しいと事務所に相談していたのですが、、。
これも「今は対応できるヘルパーがいないから、難しい」と言われる事が多かったです。
それから、支配的なお客様の場合は、ケア時間のオーバーが日常化しているというお話も既に①の記事でしたのですが、こういう利用者様はヘルパーを良いように使うのが本当に上手だと思います(笑)。
例えば、新しい担当ヘルパーが慣れていないうちに本来のケアには入っていない事を依頼して、
「え、でもそれは、、」と言いそうになると、
「あら、〇〇さんはやってくれてたわよ」とか、
「そんな事もしてくれないなんて、サービス悪いね」とか、まるでそのヘルパーが悪いかのような言い方をするんですね。
それに、その追加の依頼も明らかにダメな事じゃなくて、微妙なところを突いてくるんですよねぇ(笑)。
そういう時、毅然とした態度で拒否できないヘルパーは、本来なら受け入れてはいけない事もやってしまった罪悪感から、結局事務所にも相談できずにお客様のいうなりになってしまうパターンが非常に多いです。
新しいヘルパーに引き継ぎになった時は、そのパターンを断ち切るチャンスなのですが、今までこうだった、と言われると前任のやり方にダメ出しする事にもなりかねないので、結局言えなかったりします、、。
一匹狼に思われがちな訪問ヘルパーですが、何かあれば担当のお客様を共有する場合も多いので、実はヘルパー同士の繋がりを非常に大切にしてるんですよ。
だから、他のヘルパーのやり方を批判するなんて、あり得ない、、という空気があったように思います。
じゃあ次からあなた全部よろしくね、と言われたら無理でしょ?って感じです。
まあ、実際はそんな事ないんですけどね。
そんな感じで、威圧的なお客様の問題より、支配的なお客様の問題の方はなかなか表面化しづらい面があると思っていて、だからこそ自分にはこれ以上何もできない、、と思って当時は悩んでいた訳ですが。
それでも、客観的な解決策を提案するなら、、
①1人のお客様につく担当ヘルパーをなるべく増やして、ケアの共有化、見える化を徹底する(これは、お客様への虐待や犯罪抑止にも効果があると思います)。
②お客様とヘルパーの共依存を防ぐために、共依存に関する知識を講習などで広める。
また、自分が共依存状態になっているかは分かりづらいため、ヘルパー同士で評価しあえる場を積極的に設ける。
③ヘルパーが業務外の依頼を受け入れてしまった場合報告しやすいように、責めず、隠蔽しない環境づくりを徹底していく。
そして、必ず再発防止案を提示し、できなければ繰り返し検討していく事(問題をそのままにしない)。
またしても、模範解答的な解決策になってしまいましたが(笑)、おそらくたまこが言うまでもなく、現在もヘルパー事業所ではやっとるわい!という感じだと思います。
この案に難があるとすれば、ヘルパー個人ができる事というよりは、管理職側の対応が必要になるという事、、つまりはたまこがこれをしようと思ったら、交渉しまくるか、自分が管理者になるしかない、という事ですね(笑)。
でも、逆を言えば事務所全体で取り組まないと解決できない事を、1人でどうにかしようとするから上手くいく訳なかったんだよなー、という事はよくわかりました。
事務所によっては、それを薄々分かりつつも、ヘルパー個人の責任にすり替えようとする上司もいたりします、、。
でも、そこで上司のせいにして泣き寝入りしてしまっては、どうにもならないのは同じなんですよね。
それでたまこが今回注目してみたのが、③です。
支配的なお客様の場合、ヘルパーが本当は良くないと分かりつつも要求を受け入れてしまうのは何故なのか?を、認知行動療法的に考えてみると、、
まずは、ヘルパーは基本的には人の役に立ちたくて、お客様の要求に応えたいから仕事してる、って人がほとんどな訳です。
ヘルパーにとって1番つらいことは、「それはできません」と断る事です。
ヘルパーじゃなくても、断るのが苦手という人はたくさんいらっしゃると思いますし、日本人全体が断れない人が多いから「NOと言える日本」みたいな本が流行ったりするんですよね(古っ! 笑)。
じゃあ、どうして断るのが苦手なんだろう?と考えると、「断ったら嫌われる」と思ってるから、、ですよね。
多分、これが「認知の歪み」にあたるんじゃないかと思います。
項目としては「過剰な一般化」あたりかな(興味ある方は調べてみてくださいね)。
実際、断ったら本当に嫌われるのか?と考えたら、全てにおいて嫌われるとか、全員キレ出す訳じゃないというのは、誰にでも理解できる事ですし、少なくともヘルパーとしてケアプラン外の依頼を断るのは、むしろ適切な行動と言えます。
それで仮に相手が不機嫌になったとしても、仕事としてそのお客様に関わっている以上、仕方ない事ともいえますよね。
つまり、「人から感謝されたい」とか「人の役に立ちたい」と思って選んだはずの介護の仕事というものは、実は最も苦手であるはずの「断る事」も仕事のうちだった、、という矛盾に気づく事になる訳です。
おそらくこれは、介護に限らず「お客様」が存在する仕事、、
いえ、全ての仕事において「断る事」というのは避けられないとも言えるみたいです。
もちろん普通にお仕事してる方からすれば、断るというのが面と向かってピシャリと「NO!」と言うだけの事ではないというのは当たり前だと理解されてるでしょうし、むしろいかに「角が立たない断り方」のバリエーションを持っているかが社会人としての力量だとも言えますね。
たまこ自体はやっぱりもともと断るのが苦手なタイプですし、しかも「行けたら行くね」というのが良い断り方だとは思ってないような、面倒くさいタイプです(まあ、今も思ってないですね 笑)。
だからこそ、若い頃は無駄にぶつかったり傷付いたりして仕事も人間関係も続かなかったのか、、と改めてわかったような気がします。
結論としては、仕事復帰する場合には「断る力」のバージョンアップが不可欠という事で良さそうです。
おまけ。
特に何もない、、のでお気に入りのキッチンの棚を撮影しました。
飾るだけではなく、なるべく毎日使う物を置いているのがたまこ好みだったりします。
これ、使いやすいし可愛くてオススメです。
ではまた!