前回の続き。


ここまで順を追って記録してきましたが、

私の妊娠は残念ながら

途中で終了しています。

約1ヶ月の短い期間が、体感的には

半年ぐらいあったんじゃないかと思うほど

長くて、色んな気持ちを味わうことになりました。

些細なことも忘れたくなくて、

記録のために綴ります。










妊娠8週目にさしかかった時の検診で、

心拍が見えないから大きめの病院で

診てもらうようにと突然言われました。


すぐさま紹介状を手に、

その日のうちに総合病院へ行きました。


車で30分以上かかるところだったので、

つわり対策で空腹にならないように、

ゼリー飲料やカロリーメイト(なぜか妊娠時の口に合った)をとりあえず食べて。


運転中不安が込み上げて自然と

涙と鼻水が流れてきました。


大丈夫、大丈夫、と

言い聞かせながら総合病院に向かいました。




総合病院では初診だったので、

長めの待ち時間を経て

(つわりの身には待ち時間がきつかった。)

まずは先生とお話をしました。


状況を伝えると、

淡々ともしダメなら入院・手術になることや、

手術日が決まっているから、

今週ならいつになるとか、

来週ならこの日から入院とかいう説明を

いきなり受けました。


まだ診察もしていない状況で

急に最悪の場合の話をされたので、

とてもショックだったのを覚えています。


数多くのハイリスクな出産や手術を

おこなってきている

病院側に悪意があるわけではないのも

頭では分かっていました。


自分の心の準備が追いついていませんでした。

内診までも待ち時間があり、

勝手に涙と鼻水が流れてきて、

途中トイレで鼻をかみに行く始末。

周りの待合室で待っている人は、

妊婦さんもいれば、

新生児検診っぽい赤ちゃん連れの人や、

婦人科系の診察かなと思われる方など

様々で、そんな所で泣いてしまうのは

気が引けると思いながらも、

静かに流れる鼻水をティッシュで

受け止めるのに必死でした。



そして、内診。











「あれ、心拍見えますよ。」


先生が驚いたように言いました。

内診エコーのモニターを見せてくださって、

そこには二頭身ぐらいの赤ちゃんの姿と

確かに点滅する心拍の動きが

私にもはっきりと確認できました。


安堵で号泣する私に、

お医者さんか看護師さん

(カーテン越しで誰か分からず)が、

よかったねという感じで

私の足を優しくさすってくれました。






続く。