さよなら、さよなら!
あなたはそんなにパラソルを振る
.......
誰の詩の一部だったか
忘れてしまったけれど
息子が死んでから
時折 大声で
さようなら さようなら
と叫んでしまっている
台所でお風呂場でお手洗いで
さようならを言えなかった
さようならを言いたかった
突然の別れに
言えるわけもないのに
死にたい、死にたい と
繰り返す息子に
お願いだから死ぬのはやめて と
泣いてすがってウザがられる私
その繰り返しだった
もう随分時間が経ってしまって
当時の記憶もツギハギで
心の行き場は
時間軸をクルクル回って
ただ息子は
自分の決めた道を
真っ直ぐに進んだのだから
立派だったと今は思えるから
せめてキチンと
お別れを言って
またね。また会おうね。と
約束したかった。
楽しかったよ。
息子に生まれてきてくれて
ありがとう。と
生きてるうちに伝えたかった。
遺影の前でなんか
言いたくなかった。
苦しんで辛くて息子は死んだのに
何故か息子は特攻隊員のように
玄関から正々堂々と
行ってまいります
と言って出ていった錯覚。
そしたら私は
またね。って
待ってるからね。って
ホントにそしたら
また息子に会える道を
今、歩いていられたかもしれない
会える日を信じて
待ち続けていられたかもしれない