新しい文明 | 天然記録

何十年も一緒にいても

人生の終わりに

来世もこの人と一緒になりたいと

“お互い”心から思う人は大当たりの人生だと思う

魂の片割れを見つけたなら

生まれ変わらないのでは?と

猫の絵本で思ったけど

この2人はまた転生している

 

もしかして

この2人は地球はクリアで

ステージアップで他の星の

ゲームを始めたとか?

 

大体の人は、この人が運命の人と

思ったとしても数年後には冷めているので

この人だという思い込みの力が強い人が

幸せなのかもなと思う

私は魂の片割れとか見極める

そんな能力ないので

気の合う人が長い人生の中で

ちょこちょこと現れてくれたら

それでいい

 

 

以下8巻上の最後より

 

アナスタシアが見せた

未来の大宇宙の変化のホログラム

 

ウラジスラフは、若干19歳で

どんなレベルの学会でも

自身の理論を発表できるほどの

十分な知識を持っており

一方のラドミールも

それに負けず劣らずの知識を有していた。

ラドミールのグループはこれまでの発表会で

ウラジスラフの研究内容の中に

ほんのわずかなほころびや

論証が不十分な点を見つけては

容赦のない反論をしていた。

 

少し緊張しながらも

ウラジスラフは研究発表をはじめた。

 

私たちが暮らすこの惑星は

ヤルメザと呼ばれています。

惑星の年齢は900万京年ですが

この惑星に生命が発生したのは

わずか300年前のことでした。

生命が生まれたのは

地球という惑星に住んでいた

私たちの先祖2人のおかげです。

より正確に言うと、惑星ヤルメザの生命は

惑星地球の2人の人間の愛と夢の

エネルギーの作用によって発生したのです。

よって

私は地球人の暮らしについての歴史的情報から

ご紹介したいと思います。

 

初期の地球人の暮らしが私たちの暮らしと

まったく同じであったという可能性は

十分に考えられます。

地球人たちは自分たちの惑星と

大宇宙の使命をしっかりと把握し

それを敏感に感じ取っていました。

 

つまり

彼らは自分たちの惑星に存在する

すべての生き物の役割を定め

それらを活かしていました。

しかしある時、大惨事が起こりました。

一人の地球人の意識の中にウイルスが発症し

激しい勢いで他の地球人たちに広まってしまったのです。

我々の惑星の学者たちは

このウイルスを「死」のウイルスと呼んでいます。

このウイルスの発症により

歴史的データが証明している

次のような現象が起こりました。

すなわち、ウイルスに侵された人々は

地球に存在していた完全なる生き物の多様性を破壊し

それに代わって原始的な人工の世界をつくりはじめたのです。

また、地球人たちは

この時代を科学技術の時代と呼びました。

 

「死」のウイルスに侵された人々は

賢明なる存在から、愚かな存在へと変異していきました。

彼らは狭い土地に群がり

まるで棺が並ぶ安置所のような

人工の石でできた住居を建てるようになりました。

 

たくさんの巣穴があけられた石の山を想像してみてください。

地球人たちはそれをマンションと呼び

人工の石で建設したものを家と呼びました。

そしてそれらが多数隣接して

集まっているところを都市と呼んでいました。

 

そういった都市と呼ばれる所の空気や水は汚れ

食べ物も新鮮ではありませんでした。

そのため

人間の臓器はまだ生きているうちから

腐敗しはじめていました。

もちろん

生きながら身体の内部や臓器が腐敗している

ということは想像しがたいかもしれません。

しかし実際にそうだったのです。

 

史料からは、科学技術期の地球には

医学と呼ばれる学問すら存在した

ということが明らかになっています。

人々はこの学問において

臓器の交換が可能になったことを

大きな成果であると見なしていました。

そのような学問が存在すること自体が

彼らの認識や自覚の不完全さを証明していることを

理解していなかったのです。

 

そして人間は

肉体が腐敗していっただけでなく

知性も急激に衰退し

意識の速度もどんどん落としていきました。

彼らは計算能力を失うと、計算機を発明し

空間にホログラムを映し出す能力を失うと

ホログラムに似た映像を見せるために

テレビというあまりにも原始的な機器を発明しました。

そして空間を移動する能力を失うと

今度は自動車、飛行機、ロケットと呼ばれた

人工的な装置まで製造しだしたのです。

 

さらに、彼らの世界では時おり

一部のグループが他のグループを攻撃し

殺し合いをしていました。

そして最も信じがたいのは

人間は永遠なる存在ではなく

自身が認識している空間において

短期的に存在しているだけであると

「死」のウイルスが地球人を洗脳してしまったことです。

 

科学技術期の人間の行為は

惑星地球をどんどん大宇宙の中で

悪臭と黒煙を放つ星へと変貌させていったのですが

それでも大宇宙の知性は

この有害な星を消滅させず

何かを待ち続けていました。

 

地球人の社会に宗教が存在したということは

信頼できる事実として知られています。

地球人の宗教の文献には

地球とそこにいたすべての生き物は

彼らが神と名付けた

大宇宙の知性が創造したものだと説かれており

彼らは神を崇め

神の栄誉のために多数の儀式を執り行っていました。

 

 

知性という存在

まして大宇宙の知性とは

知性と知性ではない2つの

偉大な基本的要素の統合なのです。

惑星地球の人々の生には

知性ではない状態を体験する期間が

どうしても必要だったのです。

 

この大宇宙の世界は

相反するものが統合してできています。

そして人間も

相反するものの統合を反映した存在です。

しかし地球の人々の意識を襲った

信じがたいほどの無秩序な状態の最中

突如として大宇宙の知性による創造を

理解する人々が現れたのです。

 

彼らは、宗教の教義の助けも借りずに

地球の創造物にたいする自身の考え方

認識を変えたのです。

そして、言葉だけではなく

自身の生き方そのものを変えはじめたのです。

彼らは自分たちが創造しようとしているものが

どれほど壮大なスケールのものなのかを

完全には認識しきれていなかったため

自分たちの行動を単に

「一族の土地の建設」と呼んでいました。

 

彼らは、新しい認識のもとで意識を持って

大地に触れることが大宇宙の惑星たちにも

新しい活力を与えるということを

まだ知らなかったのです。

彼らは、死が存在しなくなることも

また彼らの子どもたちを後の子孫たちが

神なる人と呼ぶようになることも知りませんでした。

 

彼らはただ

惑星地球に自分の一族の土地をつくっていただけなのです。

そして、大宇宙の知性はじっと息をひそめ

歓喜に震えながら、彼らの行いを見守っていました。

こうして、地球のすべての人々が

自分の美しい土地に暮らす時代が到来し

私たちのヤルメザにもその日が来たのです。

ホログラムをお見せしましょう、ご覧ください。

2人の地球人がいます。

 

観衆の前の空間に地球の景色が現れ

一族の土地から森に続く小道を

100歳を超えた老夫婦が

手に手をとって歩く姿が映し出された。

 

 

私たちは生まれ変わることができないわ。

彼女は悲しげに言った。

見て、地球には空いた土地がどんどん少なくなって

どこもかしこも園や一族の土地だらけよ。

私たちの孫にだって場所が足りないくらいよ。

きっと地球を創造した時に

創造主はそこまで計算に入れていなかったのね。

 

そうは思わないよ

僕たちがまだ知らないだけで

きっと何らかの解決策は用意されているはずなんだ。

それに僕は

僕たちの愛が途絶えないってことも確信している。

君と僕は、再び生まれ変わるために死ぬんだ。

 

でも、どこに生まれ変わるの?

 

見てごらん、愛しい君よ、あの星だよ。

僕たちの意識で、地球の生命と同じようなものを

新しい星に創造すればいいんだ。

考えてみてごらん

どうして創造主はこんなにもたくさんの

惑星を創造することを思いついたのか。

すべてわけがあってのことだろう。

僕たちには意識を物質化する力があるから

意識で生命のない惑星に僕たちのために

生命を創造するんだ。

僕たちは、僕たちの愛は何度でも具現化するんだよ。

 

愛しいあなた、美しい夢をありがとう。

私はあなたと一緒に

あなたが新しい惑星に生命を生み出すのを手伝うわ

 

愛しい君よ

僕たちの新しい惑星にどんな名前を付けようか?

 

ヤルメザ、と名付けましょう。

 

ヤルメザよ

僕たちがじきに行くから待っていておくれ。

それまでは花々を咲き誇らせ

草花で大地を覆っておくんだよ。

 

男性は確固たる口調で、情熱的に言葉を発した。

 

私もそう願うわ。彼女も応じた。

 

それは地球の光景だった。

彼は自分の愛する女性の肩にある

3つのほくろに口づけをしていた。

彼女は彼を抱きしめ

笑い声を立てながら彼の髪の毛をくしゃくしゃに乱し

いつものように笑いながら彼の鼻先にキスをした。

 

ホログラムは消えた。

 

 

地球人の歴史において

完全なるカオスと言える時代が存在していた

という点で私にはまだ納得できていません。

彼が見せたホログラムは

私たち皆が理解しているとおり

彼の意識、彼のイメージの力によるものであり

裏付けが必要となります。

ただし、あのホログラムが私に何か

奇妙な感覚を呼び起こしたのは確かです。

私の友が見せたホログラムは

既出の物語から引用した

ものであるかのようにも思えましたが

出所までは思い出せません。

 

ウラジスラフは頭を垂れて脇に立っていた。

すると、遠く離れた観客席の列から

子どものわめき声が聞こえて彼は身震いした。

声を上げていたのは、じっとしていられない

4歳の妹のカテリンカだった。

 

 

ウラジお兄ちゃんが見せたことは全部本当なんだもの。

ウラジお兄ちゃんはあなたの友達で

あなたもお兄ちゃんの友達。

だから批判しちゃダメなの。

 

僕は批判をしているんじゃない。

事実の確認をしているだけだよ。

彼のホログラムには証拠が足りないんだ。

たった一つの証拠もないんだよ。

 

一つあるわ。それに二つ目もあるのよ。

 

カテリンカは断固とした様子で言った。

 

一つは、私。

もう一つは、ラドミール、あなたよ。

 

少女は自身たっぷりに言った。

その言葉を発すると

少女はワンピースのボタンを2つ外し

小さな肩を露わにした。

小さなカテリンカの左肩には

ホログラムに映し出された地球の老女にあったものと

まったく同じ3つのホクロがあった。

 

幼い女の子のほくろをじっと見つめていたラドミールは

血管が次第に強く脈打つのを感じた。

彼が懸命に記憶をたどると、突然彼の前に

彼ひとりにしか見えないホログラムが立ち上がった。

 

それは地球の光景だった。

彼は自分の愛する女性の肩にある

3つのほくろに口づけをしていた。

女性は彼を抱きしめ笑い声を立てながら

彼の髪の毛をくしゃくしゃに乱し

いつものように笑いながら彼の鼻先にキスをした。

 

ラドミールはさらにしばらくの間

肩を露わにしたまま自分の前に立っている

カテリンカを見つめていた。

その後、彼は素早くかがみ込むと

少女の両手をとって自分の胸に押し当てた。

 

カテリンカはラドミールを抱きしめてから

笑い声を立てて彼の髪の毛をかきなでると

素早く彼の鼻先にキスをした。

彼が小さなカテリンカを両腕で抱きかかえると

彼女は彼の耳元でささやいた。

 

あなたはちょっとだけ急いで生まれてきちゃったのね。

それとも私が生まれるのに手間取っちゃったのかしら。

私が大きくなるまで待っててね。

あと14年よ。

あなたは他の人とは幸せになれないの

私があなたの片割れなんだから。

 

 

すごいな、アナスタシア!

つまり創造主のプログラムによると

人々が地球全体を住みよくし尽くしたら

他の惑星に移り住む可能性が生まれるってことだね?

 

もちろんよ。

そうでなければ宇宙にある惑星たちの存在が

無意味になってしまうでしょ。

創造主はすべてに壮大な意義を与えた。

2人の愛、愛の中で生まれた夢は

どんな惑星にも生命を宿す力を持っているの。

 

彼らが実際に地上で行うことは

最も必要とされているし

意識の中で自分の生きた楽園の一角をつくりはじめるのなら

創造主の創造物から遮断された石の壁の向こうで

神や精神性について語る何百人の賢者たちよりも

何倍も創造主のプログラムにとって必要な人になれるの。

 

一方、賢者たちの演説は冒涜的で悲しみに満ちたもの。

彼らには再び具現化することのない死が待っている。

彼らの末路は恐ろしいものだけれど

それは神による罰なんかではなく

自分で選んだ運命。

 

創造主は大宇宙に新な意識の光を放った。

それは偉大なエネルギーであり

また裁判官でもある。

宗教の教義や伝説で神の審判について

たくさんのことが語られてきたように

目に見えない創造主の審判の日は静かに近づいている。

今日この星に生きているすべての人々が

その審判で裁かれることになる。

そしてその裁判官となるのは自分自身。

 

死ではなく生を選択し

生命に満ちた環境を創造するならば

誰しもが永遠なる存在となり

大宇宙の偉大なる創造者の似姿となる。

 

反対に、自分の想像の中で死をかたどるのなら

その人は自分の意識によって

死の運命を自ら背負うことになる。

 

アナスタシアが川のほとりで穏やかに

そして確信を持って発したこの言葉は

こだまのように広がり

地上の空間を飲み込んだかのように思えた。

彼女がどれほど意識や言葉で

未来をかたどる力を持っているかを知ったのは

この10年間で私だけではないはずだ。

 

彼女の永遠の生についての言葉は

岸辺に立つ彼女の背後に広がる

広大なタイガの空間に何度も何度も響き渡っていた。

私の頭に突如として

アナスタシアは大宇宙のどの世界から

どの銀河から地上に輪郭をまとって現れ

地球という惑星に永遠という認識をプレゼントしたのだろう?

という疑問が浮かんだ。

彼女の言葉は、風の中に消えていったりはしない。

まさに現実がそれを裏付けている。