今回の講演は県庁からオンライン配信で行われました。

昨日の講演を記録し、本日はそちらの録画した映像で行われるそうです。

 

今回強くお願いしてきたのは、とにかく組織的対応をしてほしいということ。

息子の件では校長を含め、数人の教師のみで情報を抱き込み、

本来行われるべき対応委員会などは一切開かれず、情報共有ができていれば

気づけたこと、対応できたことがあったにもかかわらず、抱え込んだために専門的な知見や

対応も行われませんでした。回復するチャンスを、生きるチャンスを奪われたのです。

せめて家庭に連絡があれば…。そう思っても、息子の命は帰ってこないのです…。

 

このような悲劇を繰り返さないために、当たり前ですが、法令・ルールを守り、対応すること。

その中では必ず、「組織的対応」「保護者との連携」が書かれています。

まずは当たり前のことを当たり前に行うこと。

子どもたちの命を守ることはもちろん、やるべきことをやっていれば、

教師自らの立場も守れるはずなのです。

 

相談しやすい環境づくりというお話もしました。

これは一朝一夕にはできません。

「何でも相談してね!」と言うだけでは信頼も、安心も得られませんから、

日々のコミュニケーションの中で子どもたち・生徒・教師、親、地域の方々とつながりを形成することが必要。

すぐにはできないからと言って、今苦しんでいる子どもたち、その子どもたちから相談を受けた教師を

放置することもできません。

使えるものは何でも使うこと。

上司でも、教育委員会でも、生成AIでも。

大切なことは子どもたちの命・心です。

 

生成AIについてもお話させていただきました。

息子の件で、もしその時に生成AIが使えていたら、どのような対応ができたのか。

学校事故報告書や第三者委員会の報告書を基に、担任がAIに問いかけただろう内容を入力してみました。

但し、これは「ChatGPTを使え」というのではなく、あくまで緊急的な対応として利用するということです。

(相談できなかったり、相談しても本当にそのような対応で良いのか迷ったりしたときのツールとしてです)

本来は子どもたちの悩み・苦しみは人それぞれですので、組織的・専門的に対応し、

苦しんでいる子どもたちを全力で守り切るという意志と行動を示すことが必要ですから。

※赤字になっている部分は私が色を付けています。

まずは席替えの際の問題について。

実に正論をChatGPTは返答しています。

私の文章の入力が足りなかったため、息子が蹴られたような返答になっているところもありますが…。

「学校の規則を遵守し、関与した生徒には適切な教育的措置を取ることで、将来の紛争を予防することができる」

そう、ルールに従って対応していれば。そして、

「保護者とのコミュニケーションも重要ですので、状況や対応策について彼らとも話し合いましょう」

とっても重要です。抱えている苦しみは学校から帰っても、子どもたちの中にあり続け、くすぶり、大きくなるのですから…。

これは11月1日に息子が手紙をもって担任に訴えたときの内容です。

手紙自体は長いですので、画面には表示していません。手紙の内容はこちらからお読みいただけます。

ChatGPTは「相当な苦痛と心の傷を抱えていることが伺える」としています。

私もその通りだと思いますし、この手紙を読んで、「大丈夫そうだから様子を見よう」とは

普通は思わないと思うのですが…。実際学校もいじめを「認知」したと報告書に書かれています。

が、委員会を開かず、保護者にも連絡もせず、県にも報告していない。

それでも元校長は裁判で「組織的でなかったとは言えない」と言っていますが。

「生徒に十分な時間を与えて自分の気持ちや経験について話させ~」、廊下の立ち話ではダメなのです。

「専門機関と連携して、適切な支援を」、全くその通りです。

「保護者との連携」、繰り返しますが、必要です。重要なんです。

「この手紙は重大ないじめの兆候を示している可能性があり」、AIでもちゃんとそのように結論を出します。

「生徒の安全と心の健康を最優先に考えてください」、最も重要ですよね。

それ以上に重要なことがあって、組織的対応や保護者への連絡をしなかったのでしょうかね…。何なのでしょうね…。

「自己防衛のために距離をとっている」、そうですよね。距離をとっているからもう大丈夫、にはなりません。

「学校のいじめ対策方針やプロトコルに従い、必要な場合には~」、まずはちゃんと方針や対策、法律に従ってください。

「保護者との連携」、ちゃんとChatGPTも繰り返し、必要であることを伝えてくれています。

これは息子の3回目の訴え。これ以降、学校は対応していません。

確かにChatGPTも示しているように、一般的な対応としては妥当です。

ただ、「被害生徒が再び悪口やいじめを受けている可能性がある場合には、事態を深刻に受け止め、

校内の関係者と協力して状況を解決する必要があります」、実際続いていました。

 

3回の相談をChatGPTに問いかけ、出てきた対策などですが、明らかに元校長の判断?より全然良い。

少なくとも、再三組織的対応やルールにのっとった対応、専門家への相談、保護者との連携が書かれています。

元校長は一切しなかった、当たり前のことを。

但し、ChatGPTなど生成AIについてよく言われていることですが、内容に間違いが含まれていることもあります。

文章としても中には意味がよくわからないような表現になっているところもありますが…。

また、生成AIの現状では生成された文章が間違っていないかどうかなど、判断することまではできません。

そして、AIが示した内容も、結局は受け取った人間側がどのように理解し、実行するかはその人自身に任せられています。

この辺は法律・学校の規則やルールも一緒ですね。

どうやって子どもたちを守れるのか、いじめをやめさせ、教育につなげられるのか。

この辺は個人個人がいじめの徴候やサインに対する敏感さを養うしかないのですが…。

その点へのChatGPTの提案は、

まずはいじめの定義と種類の理解。

これはずっと言われ続けていますよね…。

「直接的な暴力だけでなく、言葉や行動によるいじめも含まれることを理解させます」、

いまだに言葉による暴力、心の傷が軽視されている…。

大津の事件や他の多くの子どもたちの尊い命の犠牲からいじめ防止対策推進法がつくられたにも関わらず、

いまだに浸透していない…。

この法律を軽視してはいけないのです!