気がつけば、明日からもう2月…。
前回ブログを書いたのが昨年の息子の誕生日の翌日。
書きたいことはあったのですが、気持ちがついてこなかったですね…。
その一因として、ある本をやっと読み終えました…。
「自殺の思想史 抗って生きるために」(みすず書房)。
昨年10月に買ったので4か月ほど…。
タイトルは衝撃的ですが、内容としては帯に書かれているように、
「自殺を止めるための根拠を、思想の歴史に見つけ出す。」
ものです。
ただ前半はローマ時代などのお話の中で英雄的な自殺…を取り上げている為、
そこだけ読んでしまうと逆に推奨しているような内容に思えてしまいますが、
帯にも書いてありますし、作者も作中で繰り返し述べている通り、
「生き続けて欲しい」という思いを伝えるために書かれた書籍です。
読むのに時間がかかってしまった理由は、どうしてもいろいろと息子に重ねて考えてしまうから…。
でも、私にとって息子はいつまでも英雄であり続けますが。
読んでいて、様々考えさせられました。
多様性、個人の意思の尊重、社会的な繋がりの希薄化…
どうしたら死にたいほど辛い人たちに生き続けてもらえるのか…
作者もこのような内容を書籍化することで、太古の昔より自殺を考えたり、既遂してしまうほど
苦しんでいた人たちがたくさんいることを知ってもらい、
「他の人も苦しんでいるんだよ」と人間の共通性を伝えることで、孤独感から少しでも解放されて欲しいと
考えたようです。
この「他の人も苦しんでいる」という言葉は苦しんでいる人からは反発を受けることもある危険な言葉でもありますね…。
でも、全く同じ苦しみはないかもしれないけど、どこか共通するところもあるはずで、
その部分だけでも共有したり、共感できれば孤独感を軽減できるかもしれません…。
特に現代は繋がりが希薄化し、さらに競争社会でもあるので、孤立化はなんとか解消していかなくてはいけないと思います。
書籍の作中で書かれていた「社会のために生きる」ことに関しては、正直、私もピンとこないところもあったりしますが、
なんでも個人の尊重、多様化を表面上だけのたまうだけではどんどん人との繋がりが薄くなっていく一方でもある気がします。
真に相手の存在を受け入れ、理解し合える尊重や多様化が必要だと思うのです。
2月15日に新潟県いじめ防止対策等に関する委員会主催の意見交換会で意見を伝える機会をいただきました。
息子の第三者委員会で会長を務めた梅野さんがこの3月で任期終了ということもあり、
意見をいただきたいということでした。
息子の件やその後知った各地の現状など、被害者遺族として訴えたいことを伝えてきたいと思います。
良い点は会長が変わっても新潟県として継続していくこと、
改良すべき点は反省し、被害者に本当の意味で寄り添った対応を行うこと、
そして最悪の事態は絶対に取り返しも、納得もありえないことですから、
絶対に!最悪の事態を起こさないようにすること。
伝えていきます。