先ほどお伝えした2012年に新潟県上越市にある高田高校で男子生徒が指導死した件

で、ご遺族のお父さんの記事が載っています。

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180129371147.html

 

新潟県教委の見解は「責任逃れ」
自殺生徒の父親が批判

 県側が「指導が自殺の主因ではない」との見解を示していることに関し、生徒の父親(54)が28日までに新潟日報社の取材に応じ、「第三者調査委員会の報告書を受け入れているとは言えない」と憤りを語った。

 自宅には、息子の写真と部活動のユニホームが飾られている。部活が大好きだった息子。人懐こい笑みを浮かべた写真は、学校の卒業アルバムに載るはずだった。毎日息子の顔を見つめるという父親の時間は、あの日から止まったままだ。

 当時の学校の指導方針は、誰が決めたのか。なぜもっと早く、第三者委の設置要望に応じなかったのか-。父親は県教委に説明を求めてきたが、いまだ納得のいく回答は得られず、当事者である当時の顧問らとの面会もかなっていない。

 「体罰や暴言を伴わなくても、こういうことが起こり得る。社会に警鐘を鳴らすべきだ」。第三者委が報告書を公表した記者会見で、委員長の川上耕弁護士が語った言葉が忘れられない。父親は「体罰がなければ、法律に違反しなければ、子どもを精神的に追い詰めても責任は発生しないのか」と語気を強めた。

 報告書を全面的に受け入れるとした県教委の姿勢を一時は信じた。しかし、その後に示された県教委や知事の見解は、責任逃れとしか思えなかった。父親は「報告書には学校全体の指導に問題があったと書いてある。県教委の解釈は、故意に本題をそらしているとしか思えない」と語り、「第三者による調査は意味を成さなくなる」と不信感を募らせる。

 息子はことしで23歳になるはずだった。得意だった数学を同級生に教えていた息子の夢は、高校の先生だった。わが子が志した教育の現場では生徒の自殺が相次ぎ、第三者委が調査をしている。父親は県側の対応に不安を募らせる。「県教委は報告書を恣意(しい)的に読んで否定し、知事は第三者委の存在意義を否定している。きっとまた同じことが起こる」