マルコム・グラッドウェル
彼の著書を読んでいると、
満ち足りぬものは無いほどに
満足感と誰かに話したくなるワクワク感が溢れる。
本書では、旧約聖書に出てくる
屈強な兵士を羊飼いの青年が倒してしまう奇跡
いわば、サクセスストーリーを丁寧に紐解いていく。
各章の内容はこうだ。
弱小バスケチームが全国大会に行けた理由は?
オールコートプレス(通常バスケットボールでは得点を決めたら自陣へ引き、相手が攻めてくるのを待って守備をするが、オールコートプレスは自陣に引く受け身の守備では無く、すべてのゾーンで相手を追い詰める作戦)により、強者がやらない事を考える思考が大事であると解く。
しかも、その指導者と選手がバスケットを経験したとこもない、ズブの素人ということには驚きである。
貧しい家の子が勝つには?
ここでは、答えは導いてくれていないのだが、興味深いデータを示している。
年収750万~800万円の世帯の子供が一番出世する。
その理由は、お金がなさすぎると与える事ができないが、ありすぎても与え無いこと(我慢させること)を教える事が難しくなる。
つまり、適度な我慢を教える事が出来た方が良いと。
二流大学が勝つには?
大きな池の小さい魚になるより、小さな池の大きな魚になった方が良い。
ハーバードで落ちぶれるよりも、地方大学の優等生になった方が将来は明るいと。
識字障害者が勝つには?
この問いは難しいが、成功者や社長には案外識字障害者が多い。
もともと持っているハンディーの中でどう生きるかを問われるから、人とは違ったことを考え実践する。
そのことで必然的に優位に立つ人が現れると。
親に先立たれた子が勝つには?
アメリカの歴代大統領のおよそ4分の1が、幼少期または10代で両方ないし片方の親を亡くしている。
また、第二次大戦中、ドイツから再三責められたイギリスのロンドン市民は悲惨な状況下に置かれていたにもかかわらず、手記には、「私は死なない」「なんという高揚感」というような、戦争での不死を約束されたかのような言動も一定数あったと。
ここから何が言えるか。
それは、想像していた悲惨な出来事を乗り越えたら、それが自信につながるということだ。
その自信を引っさげて、人生を送る事ができたら、乗り越えていない人と乗り越えてきた人では大きな差がつく。
マイノリティの人種・民族が勝つには?
悪知恵「トリックスター」が大事である。
ブラーラビットを例えに出して、暴力に抵抗するのは、暴力ではなく、知恵である。
その知恵とは、相手に対して「これだけはやらないでくれ」ということ。
そうすることで、相手は“やらないでほしい事”をあえてやる。
“やらないでほしい事が”本当はやってほしい事とは知らず。
その他、
権威の正当性を成り立たせる為には、
①権威に従う側には発言権があること(支配する側が聞く耳をもつこと)
②法や決まりに信用性があること(振らないこと)
③権威に公平性があること(差別をしないこと)
学級崩壊や軍部による市民の制圧を例に書いている。
直接的な言葉では無く、事例をもとに
何が重要であるかを教えてくれる。
最後に本書より
「私たちはただ怖がるのではなく、怖がることを怖がっている。それだけに恐怖を克服すると気持ちが高揚する・・・。事前の危惧と今の安堵感の落差が自信につながり、それが勇気の源になったのだ」









