命令は遅滞なく履行して欲しいものです。
労働委員会の命令に対しては、①中労委に再審査の申立をするか、②行政訴
訟をするか、の異議申立方法がありますが、
①の場合、再審査の申立をしても府労委の命令の効力は停止されません(労働
組合法27条の15第1項)。
②の場合、労組法27条の15のような条文の規定はありませんが、労働委員会規
則45条1項で、命令書の写しが交付されたときは、「使用者は、遅滞なくその命
令を履行しなければならない」ことになっています。そして、裁判例は、「した
がって、救済命令を受けた使用者が、その命令に不服がある場合には、右命令を
履行しつつ、再審査の申立又は右命令を履行しつつ、再審査の申立又は右命令の
取消訴訟を提起すべきこととなるのである。」と言っています。
なので、使用者が「確定していないから聞けない」と言ってきた場合、「しか
し、日本の法律や裁判所の判断では、行訴している場合でも聞いてもらわないと
いけないことになっているんです。
上述した裁判例の引用 ヒノヤタクシー事件(盛岡地裁、平成5年11月5日判決)
「すなはち、労働委員会の発する救済命令は、命令の交付の日から効力を有するものであり、申立を認容する命令につき命令書の写しが交付されたときは、使用者は、遅滞なくその命令を履行しなければならないものである(労働委員会規則45条1項)。したがって、救済命令を受けた使用者が、その命令に不服がある場合には、右命令を履行しつつ、再審査の申立又は右命令の取消訴訟を提起すべきこととなるのである。このことは、ポストノーティス命令についても異なるところはないのであるから、使用者がポストノーティスの掲示を行うことは、救済命令の効力に基づく当然の義務であるというべきであって、右命令に不服のある使用者は、ポストノーティスを掲示しつつ、右命令の取消訴訟を提起せざるを得ないことになる。・・・」
