ALS(筋萎縮側索硬化症)について
環境因子はとても重要ですが、
今回はそのうち、残留性有機汚染物質*との関係。
いろいろな物質があって、ALSのリスクと関連するようです。。
よろしければお付き合いください。
*残留性有機汚染物質(POPs:詳しくは→こちら)
論文を書いたのは米国ミシガン大のグループ
筆頭はステファン先生
Stephen A Goutman 准教授
雑誌は最新のJNNPに掲載されました。(文献1)
JNNPは神経学の世界トップの雑誌です。
概要
対象はALS 患者さん164 人で、血液サンプルの分析です。
残留性有機汚染物質のうち一部の物質(おもに殺虫剤にふくまれる物質)はALSの有病リスクを 2.6 倍に高めました (p<0.001)。
また残留性有機汚染物質が累積すると、ALS死亡率は1.7倍になりました。
残留性有機汚染物質が ALS のリスクと進行の要因であることを裏付けるものです。
今後、リスク低減が考慮されるべきでしょう。
感想
いままで、いわれてきたことですが、
ALSと残留性有機汚染物質との関連。
明確になってきたようですね。
ミシガン大学の先生方および患者さんのご尽力に感謝いたします
いっぽうこの問題は奥深いものなので、ALSをふくめ、さまざまな側面があるかもしれません
かげに潜んでいるリスク。
なるべく最小限でいきたいものですね
粘って粘っていきましょう
ここまでご覧いただきありがとうございました
文献
1 Stephen A Goutman, Jonathan Boss, Dae-Gyu Jang, Bhramar Mukherjee, Rudy J Richardson , Stuart Batterman , Eva L Feldman. Environmental risk scores of persistent organic pollutants associate with higher ALS risk and shorter survival in a new Michigan case/control cohort J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2024 Feb 14;95(3):241-248. doi: 10.1136/jnnp-2023-332121.