ALS(筋萎縮側索硬化症)について
今回、早期NIVの導入を強く推奨する
という勧告が米国からだされましたね。
NIV(非侵襲的人工換気、いわゆるバイパップ)
勧告をだしたのは米国胸部疾患学会。
また強く推奨(Strong Recommendation)するとのこと。
異例の表現になっていました。
勧告の代表はオレゴン健康科学大学の
(米国オレゴン州ポートランド)
カーン先生。呼吸器内科医です
Akram Khan MD
ポートランドはいったことがありますよ。
西部料理が美味しかった。
論文は米国の学会誌に掲載されました(文献1)
概要
NMD (下記)および慢性呼吸不全の患者には、早期に NIV を使用することを強くお勧めします。(文献1)
呼吸器症状(下記)がある場合は、%肺活量が80%未満、
症状がない場合も50%未満で導入を強く推奨します。
または高炭酸ガス血症がある場合はさらに検討が必要です。
NMD:神経筋疾患=ALS、筋ジストロフィーなど。
呼吸器症状: 単に息切れだけでなく、頭痛、不眠、日中の疲労、眠気などを含みます。
参考ブログ
感想
早期NIVは有効性が高いのですね
今回の異例の勧告。
できるだけ早期がいいというデータもあってこのような勧告になったと思われます。
また痰の処理、唾液の管理、呼吸リハビリテーションなども大切ですね。
さらに食事、睡眠、適度な運動などなど。
いろいろな方法がありますが、ともかく、
粘って粘っていきましょう
文献
1 kram Khan , Lindsy Frazer-Green , Reshma Amin, Lisa Wolfe , Garner Faulkner, Kenneth Casey , Girish Sharma , Bernardo Selim , David Zielinski , Loutfi S Aboussouan , Douglas McKim, Peter Gay Respiratory Management of Patients With Neuromuscular Weakness: An American College of Chest Physicians Clinical Practice Guideline and Expert Panel Report Chest. 2023 Aug;164(2):394-413. doi: 10.1016/j.chest.2023.03.011.