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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

第18章 霊感商法等に関する不安をあおる告知の付加(4条3項6号)

(1)事業者が、消費者に対し、霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、そのままでは消費者に重大な不利益を与える事態が生じる旨を示して消費者の不安をあおり、合理的な判断ができない心情(困惑)に陥った消費者に当該消費者契約を締結させた場合には、当該消費者は当該契約を取り消すことができるという規定が付加されました。

例:「私には霊が見える。あなたには悪霊が憑ついており、そのままでは病状が悪化する。この数珠を買えば悪霊が去る」と告げて勧誘する行為など

(2)この規定も、5号と同じく衆議院で追加され、3号とは重畳的に適用され得る規定です。

 

これは、いわゆる霊感商法、占い商法をターゲットにしたものです。これまでは「貴方には悪霊が取り憑いている」などといった勧誘方法については、それが事実でないことを証明することが必ずしも容易ではありませんでしたが、今回の改正法により救済の道が広がります。

 

なお、『消費者法判例百選』(有斐閣、令和2年)39,40,106,107事件の解説も参照。

 

船員法第37条の雇入契約終了に対する公認と契約の終了時期

 

 

              損害賠償請求事件、損害賠償代位請求事件

【事件番号】      神戸地方裁判所判決/昭和33年(ワ)第306号、昭和35年(ワ)第117号

【判決日付】      昭和39年11月20日

【判示事項】      1、船員法第37条の雇入契約終了に対する公認と契約の終了時期

             2、商法第690条第1項の「船員」の意義

             3、同条にいう「職務ヲ行フニ当タリ」の意義

             4、死亡者の内縁の妻に対して労働者災害補償保険法による遺族補償費が支給された場合に相続人の財産的損害賠償請求権について労働基準法第84条第2項の適用があるかどうかの判断(消極)

             5、内縁の夫の死亡当時には要扶養状態にない妻の、扶養請求権侵害による損害賠償請求権

【参照条文】      民法627

             民法709

             民法752

             商法690

             船員法37

             労働基準法84

【掲載誌】        下級裁判所民事裁判例集15巻11号2790頁

 

 

船員法

(沈没等に因る雇入契約の終了)

第三十九条 船舶が左の各号の一に該当する場合には、雇入契約は、終了する。

一 沈没又は滅失したとき。

二 全く運航に堪えなくなつたとき。

② 船舶の存否が一箇月間分らないときは、船舶は、滅失したものと推定する。

③ 第一項の規定により雇入契約が終了したときでも、船員は、人命、船舶又は積荷の応急救助のために必要な作業に従事しなければならない。

④ 前項の規定により応急救助の作業に従事する場合には、第一項の規定にかかわらず、その作業が終了するまでは、雇入契約は、なお存続する。船員がその作業の終了後引き続き遺留品の保全、船員の送還その他必要な残務の処理に従事する場合において、その処理が終了するまでの間についても、同様とする。

⑤ 前項後段の規定により雇入契約が存続する間においては、船舶所有者又は船員は、いつでも、当該雇入契約を解除することができる。

 

 

民法

(不可分債権者の一人との間の更改又は免除)

第四百二十九条 不可分債権者の一人と債務者との間に更改又は免除があった場合においても、他の不可分債権者は、債務の全部の履行を請求することができる。この場合においては、その一人の不可分債権者がその権利を失わなければ分与されるべき利益を債務者に償還しなければならない。

 

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

(同居、協力及び扶助の義務)

第七百五十二条 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

 

 

商法

(船舶所有者の責任)

第六百九十条 船舶所有者は、船長その他の船員がその職務を行うについて故意又は過失によって他人に加えた損害を賠償する責任を負う。

 

 

労働基準法

(他の法律との関係)

第八十四条 この法律に規定する災害補償の事由について、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)又は厚生労働省令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。

② 使用者は、この法律による補償を行つた場合においては、同一の事由については、その価額の限度において民法による損害賠償の責を免れる。

 

請負契約における約定に反する太さの鉄骨が使用された建物建築工事に瑕疵があるとされた事例

 

 

              請負代金請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成15年(受)第377号

【判決日付】      平成15年10月10日

【判示事項】      請負契約における約定に反する太さの鉄骨が使用された建物建築工事に瑕疵があるとされた事例

【判決要旨】      建物建築工事の請負契約において、耐震性の面でより安全性の高い建物にするため、主柱について特に太い鉄骨を使用することが約定され、これが契約の重要な内容になっていたにもかかわらず、建物請負業者が、注文主に無断で、上記約定に反し、主柱工事につき約定の太さの鉄骨を使用しなかったという事情の下では、使用された鉄骨が、構造計算上、居住用建物としての安全性に問題のないものであったとしても、当該主柱の工事には、瑕疵がある。

【参照条文】      民法634-1

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事211号13頁

 

 

事案の概要

 1 本件は、被告(上告人)から建物の新築工事を請け負ってその建築をした建築業者である原告(被上告人)が、被告に対し、請負残代金の支払を求めた事案である。被告は、建築された建物の瑕疵修補に代わる損害賠償債権等を自働債権とし、請負残代金債権を受働債権として対当額で相殺したなどと主張して、原告からの右請負残代金の請求を争っている。

 2 注文主である被告は、神戸市内所在の阪神・淡路大震災で倒壊した建物の跡地に、学生向けのワンルームマンションである本件建物を建築することにしたものであったが、右地震の際、大学生が倒壊した下宿の建物の下敷きになるなどして多数死亡した直後であったために、建物の安全性の確保に神経質となっており、本件の建物の一部の主柱については、耐震性を高めるため、当初の設計内容よりも太い鉄骨を使用することを原告に求め、原告もこれを承諾していた。ところが、原告は、この約定に反して、被告の了解を得ないまま、その主柱に、約定よりも細い鉄骨を使用した。

 3 原審は、被告主張の瑕疵のうちの一部を認めたが、被告主張の主柱の瑕疵の点については、原告には主柱に約定よりも細い鉄骨を使用したという契約違反があるが、実際に使用された鉄骨であっても、構造計算上、居住用建物としての安全性に問題はないとして、その主柱に係る工事について瑕疵があるということはできないとした。

4 本判決は、本件の請負契約において、原告と被告間で、建物の耐震性を高めるために、一部の主柱につき、当初の設計よりも太い鉄骨を使用することが特に約定されていたもので、この約定よりも細い鉄骨を使用した主柱の工事につき瑕疵があるとし、その他、請負人の請負代金債権に対し、注文者がこれと同時履行の関係にある目的物の瑕疵修補に代わる損害賠償債権を自働債権とする相殺の意思表示をした場合の相殺後の請負残代金債権についての遅延損害金の始期についての判例(最三小判平9・7・15民集五一巻六号二五八一頁、本誌九五二号一八八頁)違反の点と合わせ、原審の判断には違法があるとして、原判決を破棄して原審に差し戻した。

 

 

民法

(債務不履行による損害賠償)

第四百十五条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

2 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げるときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。

一 債務の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。

 

おとり捜査の許容性

 

 

大麻取締法違反,出入国管理及び難民認定法違反被告事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷決定/平成15年(あ)第1815号

【判決日付】      平成16年7月12日

【判示事項】      1 おとり捜査の許容性

             2 大麻の有償譲渡を企図していると疑われる者を対象にして行われたおとり捜査が適法とされた事例

【判決要旨】      1 直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において,通常の捜査方法のみでは犯罪の摘発が困難である場合に,機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者を対象にして行われるおとり捜査は,刑訴法197条1項に基づく任意捜査として許容される。

             2 大麻の有償譲渡を企図していると疑われる者を対象にして行われた本件おとり捜査(判文参照)は,麻薬取締官において,取引の場所を準備し,大麻を買い受ける意向を示し,取引の場に大麻を持参するように仕向けたとしても,適法である。

【参照条文】      刑事訴訟法197

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集58巻5号333頁

 

 

刑事訴訟法

第百九十七条 捜査については、その目的を達するため必要な取調をすることができる。但し、強制の処分は、この法律に特別の定のある場合でなければ、これをすることができない。

② 捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

③ 検察官、検察事務官又は司法警察員は、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者又は自己の業務のために不特定若しくは多数の者の通信を媒介することのできる電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面で求めることができる。この場合において、当該電磁的記録について差押え又は記録命令付差押えをする必要がないと認めるに至つたときは、当該求めを取り消さなければならない。

④ 前項の規定により消去しないよう求める期間については、特に必要があるときは、三十日を超えない範囲内で延長することができる。ただし、消去しないよう求める期間は、通じて六十日を超えることができない。

⑤ 第二項又は第三項の規定による求めを行う場合において、必要があるときは、みだりにこれらに関する事項を漏らさないよう求めることができる。

 

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 当審における未決勾留日数中240日を第1審判決の懲役刑に算入する。

 

       理   由

 

(上告趣意に対する判断)

 弁護人高橋正俊の上告趣意第1は,本件大麻樹脂の取引は麻薬取締官やその意を受けた捜査協力者から被告人に対し執ように働き掛けてきたもので,被告人は大麻樹脂の取引にかかわりたくないと考えていたものの,捜査協力者から大麻樹脂が用意できなければ自分の立場が危ないと懇請され,同人の頼みを断り切れずに大麻樹脂を調達したものであって,かかるおとり捜査は憲法13条及び31条に違反する旨主張するが,原判決の認定に沿わない事実関係を前提とするものであるから,所論は前提を欠き,その余の上告趣意は,単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。

(職権判断)

 なお,所論にかんがみ,本件おとり捜査の適否について職権で判断する。

 1 原判決及びその是認する第1審判決の認定並びに記録によれば,本件の捜査経過は,次のとおりである。

 (1)被告人は,我が国であへんの営利目的輸入や大麻の営利目的所持等の罪により懲役6年等に処せられた前科のあるイラン・イスラム共和国人で,上記刑につき大阪刑務所で服役後,退去強制手続によりイランに帰国し,平成11年12月30日偽造パスポートを用いて我が国に不法入国した。

 (2)上記捜査協力者(以下,単に「捜査協力者」という。)は,大阪刑務所で服役中に被告人と知り合った者であるが,自分の弟が被告人の依頼に基づき大麻樹脂を運搬したことによりタイ国内で検挙されて服役するところとなったことから,被告人に恨みを抱くようになり,平成11年中に2回にわたり,近畿地区麻薬取締官事務所に対し,被告人が日本に薬物を持ち込んだ際は逮捕するよう求めた。

 (3)被告人は,平成12年2月26日ころ,捜査協力者に対し,大麻樹脂の買手を紹介してくれるよう電話で依頼したところ,捜査協力者は,大阪であれば紹介できると答えた。被告人の上記電話があるまで,捜査協力者から被告人に対しては,大麻樹脂の取引に関する働き掛けはなかった。捜査協力者は,同月28日,近畿地区麻薬取締官事務所に対し,上記電話の内容を連絡した。同事務所では,捜査協力者の情報によっても,被告人の住居や立ち回り先,大麻樹脂の隠匿場所等を把握することができず,他の捜査手法によって証拠を収集し,被告人を検挙することが困難であったことから,おとり捜査を行うことを決めた。同月29日,同事務所の麻薬取締官と捜査協力者とで打合せを行い,翌3月1日に新大阪駅付近のホテルで捜査協力者が被告人に対し麻薬取締官を買手として紹介することを決め,同ホテルの一室を予約し,捜査協力者から被告人に対し同ホテルに来て買手に会うよう連絡した。

 (4)同年3月1日,麻薬取締官は,上記ホテルの一室で捜査協力者から紹介された被告人に対し,何が売買できるかを尋ねたところ,被告人は,今日は持参していないが,東京に来れば大麻樹脂を売ることができると答えた。麻薬取締官は,自分が東京に出向くことは断り,被告人の方で大阪に持って来れば大麻樹脂2kgを買い受ける意向を示した。そこで,被告人がいったん東京に戻って翌日に大麻樹脂を上記室内に持参し,改めて取引を行うことになった。その際,麻薬取締官は,東京・大阪間の交通費の負担を申し出たが,被告人は,ビジネスであるから自分の負担で東京から持参すると答えた。

 (5)同月2日,被告人は,東京から大麻樹脂約2kgを運び役に持たせて上記室内にこれを運び入れたところ,あらかじめ捜索差押許可状の発付を受けていた麻薬取締官の捜索を受け,現行犯逮捕された。

 2 以上の事実関係によれば,本件において,いわゆるおとり捜査の手法が採られたことが明らかである。おとり捜査は,捜査機関又はその依頼を受けた捜査協力者が,その身分や意図を相手方に秘して犯罪を実行するように働き掛け,相手方がこれに応じて犯罪の実行に出たところで現行犯逮捕等により検挙するものであるが,少なくとも,直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において,通常の捜査方法のみでは当該犯罪の摘発が困難である場合に,機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者を対象におとり捜査を行うことは,刑訴法197条1項に基づく任意捜査として許容されるものと解すべきである。

 これを本件についてみると,上記のとおり,麻薬取締官において,捜査協力者からの情報によっても,被告人の住居や大麻樹脂の隠匿場所等を把握することができず,他の捜査手法によって証拠を収集し,被告人を検挙することが困難な状況にあり,一方,被告人は既に大麻樹脂の有償譲渡を企図して買手を求めていたのであるから,麻薬取締官が,取引の場所を準備し,被告人に対し大麻樹脂2kgを買い受ける意向を示し,被告人が取引の場に大麻樹脂を持参するよう仕向けたとしても,おとり捜査として適法というべきである。したがって,本件の捜査を通じて収集された大麻樹脂を始めとする各証拠の証拠能力を肯定した原判断は,正当として是認できる。

 よって,刑訴法414条,386条1項3号,181条1項ただし書,刑法21条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。

税理士、計理士の作成した書類、帳簿の記載内容を信頼するに足りないものと認めてメモ帳により収入金額を査定しても、税理士法、公認会計士法に違背するものではないとされた事例

 

法人税審査決定額に対する取消変更請求

最高裁判所第1小法廷判決/昭和32年(オ)第1081号

 昭和33年4月10日

【判示事項】    税理士、計理士の作成した書類、帳簿の記載内容を信頼するに足りないものと認めてメモ帳により収入金額を査定しても、税理士法、公認会計士法に違背するものではないとされた事例

【判決要旨】    税理士法第一条、第二条、公認会計士法第六十3条、旧計理士法第一条、第二条は、税理士、計理士の指導の下に作成しあるいは調製した書類ないしは帳簿の記載を必ずしも真実に合致するものと認めなければならない趣旨を規定したものではないから、その帳簿書類における収入金額の記載が過少であつて、その記載内容は信頼するに足りないものであると断定したからといつてそこに法条に違背する違法ありというを得ない。

【掲載誌】     最高裁判所裁判集民事31号123頁

          税務訴訟資料26号280頁

 

第18章 霊感商法等に関する不安をあおる告知の付加(4条3項6号)

(1)事業者が、消費者に対し、霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見として、そのままでは消費者に重大な不利益を与える事態が生じる旨を示して消費者の不安をあおり、合理的な判断ができない心情(困惑)に陥った消費者に当該消費者契約を締結させた場合には、当該消費者は当該契約を取り消すことができるという規定が付加されました。

例:「私には霊が見える。あなたには悪霊が憑ついており、そのままでは病状が悪化する。この数珠を買えば悪霊が去る」と告げて勧誘する行為など

(2)この規定も、5号と同じく衆議院で追加され、3号とは重畳的に適用され得る規定です。

 

これは、いわゆる霊感商法、占い商法をターゲットにしたものです。これまでは「貴方には悪霊が取り憑いている」などといった勧誘方法については、それが事実でないことを証明することが必ずしも容易ではありませんでしたが、今回の改正法により救済の道が広がります。

 

なお、『消費者法判例百選』(有斐閣、令和2年)39,40,106,107事件の解説も参照。

 

地方自治法第73条と憲法第15条第3項第93条第2項

 

最高裁判所大法廷判決/昭和24年(れ)第1909号

昭和25年4月26日

区会議員選挙罰則違反被告事件

【判示事項】    地方自治法第73条と憲法第15条第3項第93条第2項

【判決要旨】    衆議院議員選挙法第137条を準用して地方公共団体の議員の選挙権被選挙権について特定の欠格事由を定めている地方自治法第73条は憲法第15条第3項及び第93条第2項に違反しない。

【参照条文】    日本国憲法15-3

          日本国憲法93-2

          日本国憲法44

          地方自治法73

          衆議院議員選挙法137

【掲載誌】     最高裁判所刑事判例集4巻4号707頁

          最高裁判所裁判集刑事17号405頁

          刑事裁判資料72号1頁

 

 

日本国憲法

第十五条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

② すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

③ 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

④ すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

 

第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

② 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

 

第四十四条 両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。

 

 

公職選挙法

(選挙権及び被選挙権を有しない者)

第十一条 次に掲げる者は、選挙権及び被選挙権を有しない。

一 削除

二 禁錮こ以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者

三 禁錮こ以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

四 公職にある間に犯した刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十七条から第百九十七条の四までの罪又は公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律(平成十二年法律第百三十号)第一条の罪により刑に処せられ、その執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた者でその執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた日から五年を経過しないもの又はその刑の執行猶予中の者

五 法律で定めるところにより行われる選挙、投票及び国民審査に関する犯罪により禁錮こ以上の刑に処せられその刑の執行猶予中の者

2 この法律の定める選挙に関する犯罪に因り選挙権及び被選挙権を有しない者については、第二百五十二条の定めるところによる。

3 市町村長は、その市町村に本籍を有する者で他の市町村に住所を有するもの又は他の市町村において第三十条の六の規定による在外選挙人名簿の登録がされているものについて、第一項又は第二百五十二条の規定により選挙権及び被選挙権を有しなくなるべき事由が生じたこと又はその事由がなくなつたことを知つたときは、遅滞なくその旨を当該他の市町村の選挙管理委員会に通知しなければならない。

(被選挙権を有しない者)

第十一条の二 公職にある間に犯した前条第一項第四号に規定する罪により刑に処せられ、その執行を終わり又はその執行の免除を受けた者でその執行を終わり又はその執行の免除を受けた日から五年を経過したものは、当該五年を経過した日から五年間、被選挙権を有しない。

 

清算金の支払のないまま仮登記担保権者から目的不動産の所有権を取得した第三者の債務者に対する右不動産の明渡請求と債務者の留置権の抗弁

 

 

              建物収去土地明渡等請求本訴、不当利得返還請求反訴事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/昭和55年(オ)第211号

【判決日付】      昭和58年3月31日

【判示事項】      清算金の支払のないまま仮登記担保権者から目的不動産の所有権を取得した第三者の債務者に対する右不動産の明渡請求と債務者の留置権の抗弁

【判決要旨】      清算金の支払のないまま仮登記担保権者から第三者が目的不動産の所有権を取得した場合には、債務者は、右第三者からの右不動産の明渡請求に対し、仮登記担保権者に対する清算金支払請求権を被担保権者とする留置権の抗弁権を主張することができる。

【参照条文】      民法295

             民法482

             仮登記担保契約に関する法律3-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集37巻2号152頁

 

 

民法

(留置権の内容)

第二百九十五条 他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。

2 前項の規定は、占有が不法行為によって始まった場合には、適用しない。

 

(代物弁済)

第四百八十二条 弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。

 

 

仮登記担保契約に関する法律

(清算金)

第三条 債権者は、清算期間が経過した時の土地等の価額がその時の債権等の額を超えるときは、その超える額に相当する金銭(以下「清算金」という。)を債務者等に支払わなければならない。

 民法(明治二十九年法律第八十九号)第五百三十三条の規定は、清算金の支払の債務と土地等の所有権移転の登記及び引渡しの債務の履行について準用する。

 前二項の規定に反する特約で債務者等に不利なものは、無効とする。ただし、清算期間が経過した後にされたものは、この限りでない。

 

ダンプカー事件・刑法208条の2にいう「兇器」にあたらないとされた事例

 

 

              兇器準備集合、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/昭和45年(あ)第1011号

【判決日付】      昭和47年3月14日

【判示事項】      刑法208条の2にいう「兇器」にあたらないとされた事例

【判決要旨】      他人を殺傷する用具として利用する意図のもとの準備されたダンプカーであつても、他人を殺傷する用具として利用される外観を呈しておらず、社会通念に照らし、ただちに他人をして危険感をいだかせるに足りない場合には、刑法208条の2にいう「兇器」にあたらない。

【参照条文】      刑法208の2

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集26巻2号187頁

 

 

刑法

(凶器準備集合及び結集)

第二百八条の二 二人以上の者が他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で集合した場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って集合した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

2 前項の場合において、凶器を準備して又はその準備があることを知って人を集合させた者は、三年以下の懲役に処する。

 

信用金庫(以下「旧信金」)の従業員であった控訴人らが,旧信金の権利義務を包括的に承継した被控訴人に対し,労働契約上の権利の地位確認等を求めた事案の控訴審。

地位確認等請求控訴事件
【事件番号】    名古屋高等裁判所金沢支部判決/平成28年(ネ)第86号
【判決日付】    平成28年9月14日
【判示事項】    信用金庫(以下「旧信金」)の従業員であった控訴人らが,旧信金の権利義務を包括的に承継した被控訴人に対し,労働契約上の権利の地位確認等を求めた事案の控訴審。
控訴人らは,本件懲戒解雇は,控訴人らが雑誌に情報提供したものと決めつけ,その報復として行われたと主張した。
控訴審は,旧信金の理事長らのメールファイルに無断でアクセス等して取得した資料を,外部に持ち出す等した控訴人らの非違行為の悪質性は軽くなく,本件アクセス等によって旧信金の不正融資が明らかになったこともないとして,他の懲戒処分を検討するまでもなく控訴人らを懲戒解雇に処することは何ら差し支えないなどとして,請求を棄却した原判決は相当として控訴を棄却した事例
【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載