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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

被害者を被保険者とする人身傷害条項のある自動車保険契約を締結していた保険会社が、被害者との間でいわゆる人傷一括払合意をし、上記条項の適用対象となる事故によって生じた損害について被害者に対して金員を支払った後に自動車損害賠償責任保険から損害賠償額の支払を受けた場合において、被害者の加害者に対する損害賠償請求権の額から上記損害賠償額の支払金相当額を全額控除することはできないとされた事例

 

 

 

損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/令和2年(受)第1198号

【判決日付】      令和4年3月24日

【判示事項】      被害者を被保険者とする人身傷害条項のある自動車保険契約を締結していた保険会社が、被害者との間でいわゆる人傷一括払合意をし、上記条項の適用対象となる事故によって生じた損害について被害者に対して金員を支払った後に自動車損害賠償責任保険から損害賠償額の支払を受けた場合において、被害者の加害者に対する損害賠償請求権の額から上記損害賠償額の支払金相当額を全額控除することはできないとされた事例

【判決要旨】      被害者を被保険者とする人身傷害条項のある自動車保険契約を締結していた保険会社が、被害者との間で、上記条項に基づく保険金について自動車損害賠償責任保険による損害賠償額の支払分を含めて一括して支払う旨の合意(いわゆる人傷一括払合意)をし、上記条項の適用対象となる事故によって生じた損害について被害者に対して金員を支払った後に自動車損害賠償責任保険から損害賠償額の支払を受けた場合において、保険会社が上記保険金として保険給付をすべき義務を負うとされている金額と同額を支払ったにすぎないなど判示の事実関係のもとでは、被害者の加害者に対する損害賠償請求権の額から、保険会社が上記金員の支払により保険代位することができる範囲を超えて上記損害賠償額の支払金相当額を控除することはできない。

【参照条文】      民法91

             民法第3編第2章契約

             民法709

             自動車損害賠償保障法16-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集76巻3号350頁

 

 

民法

(任意規定と異なる意思表示)

第九十一条 法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。

 

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

 

 

自動車損害賠償保障法

(保険会社に対する損害賠償額の請求)

第十六条 第三条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生したときは、被害者は、政令で定めるところにより、保険会社に対し、保険金額の限度において、損害賠償額の支払をなすべきことを請求することができる。

2 被保険者が被害者に損害の賠償をした場合において、保険会社が被保険者に対してその損害をてん補したときは、保険会社は、そのてん補した金額の限度において、被害者に対する前項の支払の義務を免かれる。

3 第一項の規定により保険会社が被害者に対して損害賠償額の支払をしたときは、保険契約者又は被保険者の悪意によつて損害が生じた場合を除き、保険会社が、責任保険の契約に基づき被保険者に対して損害をてん補したものとみなす。

4 保険会社は、保険契約者又は被保険者の悪意によつて損害が生じた場合において、第一項の規定により被害者に対して損害賠償額の支払をしたときは、その支払つた金額について、政府に対して補償を求めることができる。

 

 

平成17年改正前の商法245条ノ2の「公正ナル価格」の算定にあたって、DCF法による評価が相当であるとした事例

 

 

各株式買取価格決定に対する抗告事件

【事件番号】      東京高等裁判所決定/平成20年(ラ)第637号

【判決日付】      平成22年5月24日

【判示事項】      平成17年法律第87号による改正前の商法245条ノ2の「公正ナル価格」の算定にあたって、DCF法による評価が相当であるとした事例

【判決要旨】      事業再築計画の一環として行われる営業譲渡や合併、会社分割は、会社財産の処分として捉えることができるから、少数派の反対株主は、会社が清算される場合と同様、会社の全財産に対する残余財産分配請求を有すると観念的には捉えることができるところ、その価値は、清算に際し事業が一体として譲渡される場合を想定した事業価値、すなわち、その事業から生ずると予想される将来のキャッシュ・フローの割引現在価格に一致すると考えるのが合理的であり、反対株主の株式買取請求における旧商法245条ノ2の「公正ナル価格」を算定するにあたっては、インカムアプローチのうち、将来のフリー・キャッシュ・フローを見積もり、年次ごとに割引率を用いて現在価値の総和を求め、当該現在価値に事業外資産の価値を加算し、負債の時価を減算して企業価値を算出し、株主が将来得られると期待される利益を算定する方法であるDCF法を採用するのが適切である。

【参照条文】      平成17年法律第87号による改正前の産業活力再生特別措置法12の3-2

             平成17年法律第87号による改正前の産業活力再生特別措置法12の3-3

             平成17年法律第87号による改正前の商法245の2(会社法469-1・会社法469-2)

             平成17年法律第87号による改正前の非訟事件手続法26(現非訟事件手続法26)

             平成17年法律第87号による改正前の非訟事件手続法27(現非訟事件手続法27)

【掲載誌】        金融・商事判例1345号12頁

【評釈論文】      龍谷法学43巻4号1852頁

 

 

会社法

(反対株主の株式買取請求)

第七百八十五条 吸収合併等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、消滅株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。

一 第七百八十三条第二項に規定する場合

二 第七百八十四条第二項に規定する場合

2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主を除く。)をいう。

一 吸収合併等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主

イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)

ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主

二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)

3 消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主及び第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所を通知しなければならない。ただし、第一項各号に掲げる場合は、この限りでない。

4 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

一 消滅株式会社等が公開会社である場合

二 消滅株式会社等が第七百八十三条第一項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合

5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。

6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、消滅株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。

7 株式買取請求をした株主は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。

8 吸収合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。

9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。

 

(株式の価格の決定等)

第七百八十六条 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と消滅株式会社等(吸収合併をする場合における効力発生日後にあっては、吸収合併存続会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、消滅株式会社等は、効力発生日から六十日以内にその支払をしなければならない。

2 株式の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、株主又は消滅株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。

3 前条第七項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。

4 消滅株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。

5 消滅株式会社等は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該消滅株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。

6 株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。

7 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。

 

 

納税申告手続を委任された税理士が隠ぺい仮装行為をした場合と納税者本人に対する重加算税の賦課

 

 

              所得税更正処分等取消,国家賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/平成17年(行ヒ)第9号

【判決日付】      平成18年4月20日

【判示事項】      1 納税申告手続を委任された税理士が隠ぺい仮装行為をした場合と納税者本人に対する重加算税の賦課

             2 納税申告手続を委任された税理士が納税者に無断で隠ぺい仮装行為に基づく過少申告をした場合に納税者本人につき国税通則法68条1項所定の重加算税賦課の要件を満たすものということはできないとされた事例

             3 国税通則法65条4項にいう「正当な理由があると認められる」場合

             4 納税申告手続を委任された税理士が虚偽の記載をした確定申告書を提出するなどして過少申告をした場合に納税者本人に対する過少申告加算税の賦課に関し国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があると認めることはできないとされた事例

【判決要旨】      1 納税申告手続を委任された税理士が隠ぺい,仮装行為をして過少申告をした場合,納税者において当該税理士が上記行為を行うこと若しくは行ったことを認識し,又は容易に認識することができ,法定申告期限までにその是正や過少申告防止の措置を講ずることができたにもかかわらず,納税者においてこれを防止せずに上記行為が行われ,それに基づいて過少申告がされたときには,上記行為を納税者本人の行為と同視することができ,重加算税を賦課することができるが,当該税理士の選任又は監督につき納税者に何らかの落ち度があるというだけでは足りない。

             2 納税申告手続を委任された税理士が納税者に無断で隠ぺい,仮装行為をして過少申告をした場合において,納税者が同税理士を信頼して適正な申告を依頼し,納税資金を交付したにもかかわらず,同税理士が上記行為をして納税資金を着服したものであり,納税者において同税理士が隠ぺい,仮装行為を行うことを容易に予測し得たということはできず,上記申告後も同税理士による上記行為を認識した事実もなく,容易に認識し得たともいえないという事情の下では,納税者に,税務署職員等から示された税額よりも相当低い税額で済むとの同税理士の言葉を信じ,確定申告書の内容を確認しなかったなどの落ち度があるとしても,同税理士の上記行為を納税者本人の行為と同視することはできず,国税通則法68条1項所定の重加算税賦課の要件を満たすものということはできない。

             3 国税通則法65条4項にいう「正当な理由があると認められる」場合とは,真に納税者の責めに帰することのできない客観的事情があり,過少申告加算税の趣旨に照らしてもなお納税者に過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合をいう。

             4 納税申告手続を委任された税理士が納税者に無断で虚偽の記載をした確定申告書を提出するなどして過少申告をした場合において,税務署職員等から示された税額よりも相当低い税額で済むとの同税理士の言葉を信じてそれ以上の調査確認をせず,確定申告書の内容を確認しなかったなど,納税者本人に落ち度があり,他方,上記確定申告書を受理した税務署職員が同税理士による脱税行為に加担した事実は認められないなど判示の事情の下では,納税者本人に対する過少申告加算税の賦課に関し,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があると認めることはできない。

【参照条文】      国税通則法68-1

             税理士法

             国税通則法65-4

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集60巻4号1611頁

             訟務月報54巻3号730頁

             裁判所時報1410号246頁

             判例タイムズ1217号107頁

 

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第七項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

2 前項の規定に該当する場合(第五項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、次項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第七項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。次項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

ハ 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

ニ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

ホ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

4 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

一 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

二 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

5 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

(重加算税)

第六十八条 第六十五条第一項(過少申告加算税)の規定に該当する場合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合を除く。)において、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは、当該納税者に対し、政令で定めるところにより、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠蔽し、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を課する。

2 第六十六条第一項(無申告加算税)の規定に該当する場合(同項ただし書若しくは同条第七項の規定の適用がある場合又は納税申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正又は決定があるべきことを予知してされたものでない場合を除く。)において、納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定申告期限後に納税申告書を提出していたときは、当該納税者に対し、政令で定めるところにより、無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠蔽し、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る無申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の四十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を課する。

3 前条第一項の規定に該当する場合(同項ただし書又は同条第二項若しくは第三項の規定の適用がある場合を除く。)において、納税者が事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づきその国税をその法定納期限までに納付しなかつたときは、税務署長又は税関長は、当該納税者から、不納付加算税の額の計算の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠蔽し、又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る不納付加算税に代え、当該基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を徴収する。

4 前三項の規定に該当する場合において、これらの規定に規定する税額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されたものに基づき期限後申告書若しくは修正申告書の提出、更正若しくは第二十五条(決定)の規定による決定又は納税の告知(第三十六条第一項(納税の告知)の規定による納税の告知(同項第二号に係るものに限る。)をいう。以下この項において同じ。)若しくは納税の告知を受けることなくされた納付があつた日の前日から起算して五年前の日までの間に、その申告、更正若しくは決定又は告知若しくは納付に係る国税の属する税目について、無申告加算税等を課され、又は徴収されたことがあるときは、前三項の重加算税の額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、これらの規定に規定する基礎となるべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

 

 

税理士法

(税理士の使命)

第一条 税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそつて、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。

 

 

捜査機関による押収処分を受けた者の還付請求が権利の濫用として許されないとされた事例

 

 

検察官がした押収物の還付に関する処分に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷決定/令和4年(し)第25号

【判決日付】      令和4年7月27日

【判示事項】      捜査機関による押収処分を受けた者の還付請求が権利の濫用として許されないとされた事例

【判決要旨】      捜査機関が押収した各押収物には、被押収者らに対する各準強制性交等被疑事件等に関する動画データ等が記録されており、同動画データ等は、被害者とされた女性らに無断で撮影又は録音されたもので、これらが流布された場合には、同人らの名誉、人格等を著しく害し、同人らに多大な精神的苦痛を与えるなどの回復し難い不利益を生じさせる危険性があり、同動画データ等を含めた各押収物の還付を受けられないことにより被押収者に著しい不利益が生じていることはうかがわれないなど判示の事情(判文参照)の下では、被押収者が各押収物の還付を請求することは、権利の濫用として許されない。

【参照条文】      刑事訴訟法123-1

             刑事訴訟法222-1

             刑事訴訟規則1-2

【掲載誌】        LLI/DB 判例秘書登載

 

 

刑事訴訟法

第百二十三条 押収物で留置の必要がないものは、被告事件の終結を待たないで、決定でこれを還付しなければならない。

 押収物は、所有者、所持者、保管者又は差出人の請求により、決定で仮にこれを還付することができる。

 押収物が第百十条の二の規定により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた記録媒体で留置の必要がないものである場合において、差押えを受けた者と当該記録媒体の所有者、所持者又は保管者とが異なるときは、被告事件の終結を待たないで、決定で、当該差押えを受けた者に対し、当該記録媒体を交付し、又は当該電磁的記録の複写を許さなければならない。

 前三項の決定をするについては、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。

 

第二百二十二条 第九十九条第一項、第百条、第百二条から第百五条まで、第百十条から第百十二条まで、第百十四条、第百十五条及び第百十八条から第百二十四条までの規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条、第二百二十条及び前条の規定によつてする押収又は捜索について、第百十条、第百十一条の二、第百十二条、第百十四条、第百十八条、第百二十九条、第百三十一条及び第百三十七条から第百四十条までの規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条又は第二百二十条の規定によつてする検証についてこれを準用する。ただし、司法巡査は、第百二十二条から第百二十四条までに規定する処分をすることができない。

② 第二百二十条の規定により被疑者を捜索する場合において急速を要するときは、第百十四条第二項の規定によることを要しない。

③ 第百十六条及び第百十七条の規定は、検察官、検察事務官又は司法警察職員が第二百十八条の規定によつてする差押え、記録命令付差押え又は捜索について、これを準用する。

④ 日出前、日没後には、令状に夜間でも検証をすることができる旨の記載がなければ、検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第二百十八条の規定によつてする検証のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入ることができない。但し、第百十七条に規定する場所については、この限りでない。

⑤ 日没前検証に着手したときは、日没後でもその処分を継続することができる。

⑥ 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第二百十八条の規定により差押、捜索又は検証をするについて必要があるときは、被疑者をこれに立ち会わせることができる。

⑦ 第一項の規定により、身体の検査を拒んだ者を過料に処し、又はこれに賠償を命ずべきときは、裁判所にその処分を請求しなければならない。

 

 

 

 

       主   文

 

 本件各抗告を棄却する。

 

       理   由

 

 本件各抗告の趣意は、いずれも、憲法違反、判例違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、刑訴法433条の抗告理由に当たらない。

 なお、所論に鑑み、職権で判断する。

 1 本件は、司法警察員が申立人から差し押さえた申立人所有の携帯電話機等について、申立人が、刑訴法222条1項が準用する同法123条1項に基づき、東京地方検察庁検察官に対して還付を請求したところ、同検察官がこれに応じず還付をしない処分(以下「本件各処分」という。)をしたため、同法430条1項の準抗告を申し立てたが、棄却されたことから、特別抗告を申し立てた事案である。

 2 各原決定の認定及び記録によれば、本件の事実関係は、次のとおりである。

 (1) 申立人は、いわゆるナンパの方法を指導する塾を経営し、女性との性交場面を撮影した動画等を塾生のグループ内で共有するなどしていたところ、平成30年6月20日、塾生甲及び乙に対する集団準強姦被疑事件について、住居等の捜索を受け、その所有する携帯電話機2台(以下「不還付物件1」、「不還付物件2」という。)及びICレコーダー1台(以下、「不還付物件3」といい、不還付物件1ないし3を「本件各不還付物件」という。)を差し押さえられた。

 その後、申立人は、乙ら塾生と共謀して又は単独で、女性3名(A、B及びC)が飲酒酩酊のため抗拒不能であるのに乗じ性交をしたという準強制性交等被告事件について、令和2年3月12日、第1審裁判所において有罪判決を言い渡され、各原決定時には、控訴が棄却され、上告を申し立てていた。

 (2) 不還付物件1及び3は、いずれも女性Dを被害者とする申立人及び塾生丙に対する各準強制性交等被疑事件に関するものであり、不還付物件1には、申立人が抗拒不能の状態で横たわるDの陰部に指を挿入している状況を撮影した動画データやDの顔の画像データが、不還付物件3には、申立人らとDらが事件現場内で過ごしている状況や事件前後の状況(Dの姓名を告げている場面を含む。)等を録音した音声データがそれぞれ記録されている。申立人は、同被疑事件については不起訴処分となったが、Dの同意があった旨主張するなどしていた。

 また、不還付物件2は、女性Eを被害者とする甲らに対する各準強制性交等被告事件(有罪判決が確定している。)に関するものであり、Eの名刺や顔写真、Eの裸の姿態の画像データ等が記録されている。申立人は、同各被告事件については、参考人とされたものの、甲らの逮捕を知った後に、上記名刺及び顔写真の画像を他の塾生と共有して、Eへの接触を図るなどしていた。

 そして、上記各データは、いずれもD及びEに無断で撮影又は録音されたものであり、これらが流布された場合には、D及びEの名誉、人格等を著しく害し、D及びEに多大な精神的苦痛を与えるなどの回復し難い不利益を生じさせる危険性がある。

 (3) 申立人は、令和3年8月、東京地方検察庁検察官に対して本件各不還付物件の還付を請求し、さらに、同検察官が同年11月にした本件各処分に対する準抗告を申し立てた。

 同検察官が本件各処分に際して上記(2)の各データの消去に応ずるのであれば還付する旨申し出たのに対し、申立人は、同各データは申立人に対する上記(1)の準強制性交等被告事件及び民事裁判において申立人の犯罪行為がなかったことを立証するために必要であるなどと主張しているが、同各データを含めた本件各不還付物件の還付を受けられないことにより申立人に著しい不利益が生じていることはうかがわれない。

 3 以上のような事情の下においては、申立人が本件各不還付物件の還付を請求することは、権利の濫用として許されないというべきである。そうすると、本件において、これと同旨の理由により検察官のした本件各処分を是認した各原決定は相当である。

 よって、刑訴法434条、426条1項により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

弁護士の顧問料収入につき給与所得に当たらないとされた事例

 

 

所得税更正決定処分取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和53年(行ツ)第90号

【判決日付】      昭和56年4月24日

【判示事項】      1、弁護士の顧問料収入につき給与所得に当たらないとされた事例

             2、弁護士の日当につき必要経費算入を認めなかつた事例

【判決要旨】      〈省略〉

【参照条文】      所得税法27-1

             所得税法28-1

             所得税法27-2

【掲載誌】        判例タイムズ442号85頁

             判例時報1001号34頁

             税務訴訟資料117号316頁

【評釈論文】      税務事例13巻8号25頁

 

 

 弁護士の顧問料収入が、その具体的事実関係の下では所得税法上の給与所得に当たらない。。

 弁護士の日当・旅費・宿泊費の必要経費算入は、税務上関心を持たれているものの一つであるが、本件において課税庁は、旅費と宿泊費については、実際に支出されたものと推認して必要経費算入を認めたのであるが、日当については、弁護士報酬とは別に受領する1日当たりの手当すなわち報酬であり、本件では、日当に対応する必要経費の記帳もないという理由で、必要経費に算入すべき分を認定しなかつた。

 

 

 

所得税法

(事業所得)

第二十七条 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

2 事業所得の金額は、その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

 

(給与所得)

第二十八条 給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この条において「給与等」という。)に係る所得をいう。

2 給与所得の金額は、その年中の給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額とする。

3 前項に規定する給与所得控除額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

一 前項に規定する収入金額が百八十万円以下である場合 当該収入金額の百分の四十に相当する金額から十万円を控除した残額(当該残額が五十五万円に満たない場合には、五十五万円)

二 前項に規定する収入金額が百八十万円を超え三百六十万円以下である場合 六十二万円と当該収入金額から百八十万円を控除した金額の百分の三十に相当する金額との合計額

三 前項に規定する収入金額が三百六十万円を超え六百六十万円以下である場合 百十六万円と当該収入金額から三百六十万円を控除した金額の百分の二十に相当する金額との合計額

四 前項に規定する収入金額が六百六十万円を超え八百五十万円以下である場合 百七十六万円と当該収入金額から六百六十万円を控除した金額の百分の十に相当する金額との合計額

五 前項に規定する収入金額が八百五十万円を超える場合 百九十五万円

4 その年中の給与等の収入金額が六百六十万円未満である場合には、当該給与等に係る給与所得の金額は、前二項の規定にかかわらず、当該収入金額を別表第五の給与等の金額として、同表により当該金額に応じて求めた同表の給与所得控除後の給与等の金額に相当する金額とする。

 

天下一家の会・第一相互経済研究所(無限連鎖講)事件・法人でない社団の要件を具備すると認定してされた法人税等の更正が当然無効であるとはいえないとされた事例

 

 

法人税更正処分等取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成12年(行ヒ)第32号、平成12年(行ヒ)第33号、平成12年(行ヒ)第34号

【判決日付】      平成16年7月13日

【判示事項】      法人でない社団の要件を具備すると認定してされた法人税等の更正が当然無効であるとはいえないとされた事例

【判決要旨】      無限連鎖講を主宰していた個人が,その事業主体が法人でない社団で代表者の定めがあるものになったとして,同社団名義で法人税,法人事業税,法人県民税及び法人市民税の申告をした場合につき,外形的事実に着目する限りにおいては,その社団というものが,意思決定機関,業務執行機関,代表機関等の団体としての組織を備え,その意思決定を多数決の原則で行い,定款の規定上は構成員の変更にかかわらず団体として存続するとされ,代表の方法,財産の管理その他団体としての主要な点が確定しているようにみえるという事情の下においては,課税庁が法人でない社団の要件を具備すると認定してしたこれらの税の増額更正は,仮にその認定に誤りがあるとしても,誤認であることが上記各更正の成立の当初から外形上,客観的に明白であるとはいえず,また,上記個人が,税務対策等の観点から上記のとおり社団化を図り,その社団の名において事業活動を展開し,上記申告に係る税の納付により高額の所得税の負担を免れたなど判示の事情の下においては,上記個人に上記各更正による不利益を甘受させることが著しく不当と認められるような例外的な事情がある場合に該当せず,上記各更正は当然無効であるとはいえない。

【参照条文】      行政事件訴訟法3-4

             国税通則法24

             国税通則法56-1

             法人税法(平12法14号改正前)4-1

             法人税法2

             法人税法3

             地方税法(昭62法94号改正前)55-1

             地方税法(昭62法94号改正前)321の11-1

             地方税法(平12法97号改正前)72の39-1

             地方税法(平15法9号改正前)72-2

             地方税法17

             地方税法24-6

             地方税法294-8

【掲載誌】        訟務月報51巻8号2116頁

             最高裁判所裁判集民事214号751頁

             裁判所時報1367号311頁

             判例タイムズ1164号114頁

             判例時報1874号58頁

             税務訴訟資料254号順号9695

 

 

行政事件訴訟法

(抗告訴訟)

第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。

5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。

6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。

一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。

二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。

7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。

 

 

国税通則法

(更正)

第二十四条 税務署長は、納税申告書の提出があつた場合において、その納税申告書に記載された課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたとき、その他当該課税標準等又は税額等がその調査したところと異なるときは、その調査により、当該申告書に係る課税標準等又は税額等を更正する。

 

(還付)

第五十六条 国税局長、税務署長又は税関長は、還付金又は国税に係る過誤納金(以下「還付金等」という。)があるときは、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。

2 国税局長は、必要があると認めるときは、その管轄区域内の地域を所轄する税務署長からその還付すべき還付金等について還付の引継ぎを受けることができる。

 

 

法人税法

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 国内 この法律の施行地をいう。

二 国外 この法律の施行地外の地域をいう。

三 内国法人 国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。

四 外国法人 内国法人以外の法人をいう。

五 公共法人 別表第一に掲げる法人をいう。

六 公益法人等 別表第二に掲げる法人をいう。

七 協同組合等 別表第三に掲げる法人をいう。

八 人格のない社団等 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。

九 普通法人 第五号から第七号までに掲げる法人以外の法人をいい、人格のない社団等を含まない。

九の二 非営利型法人 一般社団法人又は一般財団法人(公益社団法人又は公益財団法人を除く。)のうち、次に掲げるものをいう。

イ その行う事業により利益を得ること又はその得た利益を分配することを目的としない法人であつてその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの

ロ その会員から受け入れる会費により当該会員に共通する利益を図るための事業を行う法人であつてその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの

十 同族会社 会社(投資法人を含む。以下この号において同じ。)の株主等(その会社が自己の株式(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第十四項(定義)に規定する投資口を含む。以下同じ。)又は出資を有する場合のその会社を除く。)の三人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人がその会社の発行済株式又は出資(その会社が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十を超える数又は金額の株式又は出資を有する場合その他政令で定める場合におけるその会社をいう。

十一 被合併法人 合併によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。

十二 合併法人 合併により被合併法人から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。

十二の二 分割法人 分割によりその有する資産又は負債の移転を行つた法人をいう。

十二の三 分割承継法人 分割により分割法人から資産又は負債の移転を受けた法人をいう。

十二の四 現物出資法人 現物出資によりその有する資産の移転を行い、又はこれと併せてその有する負債の移転を行つた法人をいう。

十二の五 被現物出資法人 現物出資により現物出資法人から資産の移転を受け、又はこれと併せて負債の移転を受けた法人をいう。

十二の五の二 現物分配法人 現物分配(法人(公益法人等及び人格のない社団等を除く。)がその株主等に対し当該法人の次に掲げる事由により金銭以外の資産の交付をすることをいう。以下この条において同じ。)によりその有する資産の移転を行つた法人をいう。

イ 剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし、分割型分割によるものを除く。)若しくは利益の配当(分割型分割によるものを除く。)又は剰余金の分配(出資に係るものに限る。)

ロ 解散による残余財産の分配

ハ 第二十四条第一項第五号から第七号まで(配当等の額とみなす金額)に掲げる事由

十二の五の三 被現物分配法人 現物分配により現物分配法人から資産の移転を受けた法人をいう。

十二の六 株式交換完全子法人 株式交換によりその株主の有する株式を他の法人に取得させた当該株式を発行した法人をいう。

十二の六の二 株式交換等完全子法人 株式交換完全子法人及び株式交換等(株式交換を除く。)に係る第十二号の十六に規定する対象法人をいう。

十二の六の三 株式交換完全親法人 株式交換により他の法人の株式を取得したことによつて当該法人の発行済株式の全部を有することとなつた法人をいう。

十二の六の四 株式交換等完全親法人 株式交換完全親法人並びに株式交換等(株式交換を除く。)に係る第十二号の十六イ及びロに規定する最大株主等である法人並びに同号ハの一の株主等である法人をいう。

十二の六の五 株式移転完全子法人 株式移転によりその株主の有する株式を当該株式移転により設立された法人に取得させた当該株式を発行した法人をいう。

十二の六の六 株式移転完全親法人 株式移転により他の法人の発行済株式の全部を取得した当該株式移転により設立された法人をいう。

十二の六の七 通算親法人 第六十四条の九第一項(通算承認)に規定する親法人であつて同項の規定による承認を受けたものをいう。

十二の七 通算子法人 第六十四条の九第二項に規定する他の内国法人であつて同条第一項の規定による承認を受けたものをいう。

十二の七の二 通算法人 通算親法人及び通算子法人をいう。

十二の七の三 投資法人 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人をいう。

十二の七の四 特定目的会社 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第三項(定義)に規定する特定目的会社をいう。

十二の七の五 支配関係 一の者が法人の発行済株式若しくは出資(当該法人が有する自己の株式又は出資を除く。以下この条において「発行済株式等」という。)の総数若しくは総額の百分の五十を超える数若しくは金額の株式若しくは出資を直接若しくは間接に保有する関係として政令で定める関係(以下この号において「当事者間の支配の関係」という。)又は一の者との間に当事者間の支配の関係がある法人相互の関係をいう。

十二の七の六 完全支配関係 一の者が法人の発行済株式等の全部を直接若しくは間接に保有する関係として政令で定める関係(以下この号において「当事者間の完全支配の関係」という。)又は一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互の関係をいう。

十二の七の七 通算完全支配関係 通算親法人と通算子法人との間の完全支配関係(第六十四条の九第一項に規定する政令で定める関係に限る。以下この号において同じ。)又は通算親法人との間に完全支配関係がある通算子法人相互の関係をいう。

十二の八 適格合併 次のいずれかに該当する合併で被合併法人の株主等に合併法人又は合併親法人(合併法人との間に当該合併法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係として政令で定める関係がある法人をいう。)のうちいずれか一の法人の株式又は出資以外の資産(当該株主等に対する剰余金の配当等(株式又は出資に係る剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。)として交付される金銭その他の資産、合併に反対する当該株主等に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産及び合併の直前において合併法人が被合併法人の発行済株式等の総数又は総額の三分の二以上に相当する数又は金額の株式又は出資を有する場合における当該合併法人以外の株主等に交付される金銭その他の資産を除く。)が交付されないものをいう。

イ その合併に係る被合併法人と合併法人(当該合併が法人を設立する合併(以下この号において「新設合併」という。)である場合にあつては、当該被合併法人と他の被合併法人)との間にいずれか一方の法人による完全支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該合併

ロ その合併に係る被合併法人と合併法人(当該合併が新設合併である場合にあつては、当該被合併法人と他の被合併法人)との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該合併のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの

(1) 当該合併に係る被合併法人の当該合併の直前の従業者のうち、その総数のおおむね百分の八十以上に相当する数の者が当該合併後に当該合併に係る合併法人の業務(当該合併に係る合併法人との間に完全支配関係がある法人の業務並びに当該合併後に行われる適格合併により当該被合併法人の当該合併前に行う主要な事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該適格合併に係る合併法人及び当該適格合併に係る合併法人との間に完全支配関係がある法人の業務を含む。)に従事することが見込まれていること。

(2) 当該合併に係る被合併法人の当該合併前に行う主要な事業が当該合併後に当該合併に係る合併法人(当該合併に係る合併法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該合併後に行われる適格合併により当該主要な事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該適格合併に係る合併法人及び当該適格合併に係る合併法人との間に完全支配関係がある法人を含む。)において引き続き行われることが見込まれていること。

ハ その合併に係る被合併法人と合併法人(当該合併が新設合併である場合にあつては、当該被合併法人と他の被合併法人)とが共同で事業を行うための合併として政令で定めるもの

十二の九 分割型分割 次に掲げる分割をいう。

イ 分割により分割法人が交付を受ける分割対価資産(分割により分割承継法人によつて交付される当該分割承継法人の株式(出資を含む。以下第十二号の十七までにおいて同じ。)その他の資産をいう。以下第十二号の十一までにおいて同じ。)の全てが当該分割の日において当該分割法人の株主等に交付される場合又は分割により分割対価資産の全てが分割法人の株主等に直接に交付される場合のこれらの分割

ロ 分割対価資産がない分割(以下この号及び次号において「無対価分割」という。)で、その分割の直前において、分割承継法人が分割法人の発行済株式等の全部を保有している場合又は分割法人が分割承継法人の株式を保有していない場合の当該無対価分割

十二の十 分社型分割 次に掲げる分割をいう。

イ 分割により分割法人が交付を受ける分割対価資産が当該分割の日において当該分割法人の株主等に交付されない場合の当該分割(無対価分割を除く。)

ロ 無対価分割で、その分割の直前において分割法人が分割承継法人の株式を保有している場合(分割承継法人が分割法人の発行済株式等の全部を保有している場合を除く。)の当該無対価分割

十二の十一 適格分割 次のいずれかに該当する分割で分割対価資産として分割承継法人又は分割承継親法人(分割承継法人との間に当該分割承継法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係として政令で定める関係がある法人をいう。)のうちいずれか一の法人の株式以外の資産が交付されないもの(当該株式が交付される分割型分割にあつては、当該株式が分割法人の発行済株式等の総数又は総額のうちに占める当該分割法人の各株主等の有する当該分割法人の株式の数(出資にあつては、金額)の割合に応じて交付されるものに限る。)をいう。

イ その分割に係る分割法人と分割承継法人との間にいずれか一方の法人による完全支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該分割

ロ その分割に係る分割法人と分割承継法人との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該分割のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの

(1) 当該分割により分割事業(分割法人の分割前に行う事業のうち、当該分割により分割承継法人において行われることとなるものをいう。ロにおいて同じ。)に係る主要な資産及び負債が当該分割承継法人に移転していること。

(2) 当該分割の直前の分割事業に係る従業者のうち、その総数のおおむね百分の八十以上に相当する数の者が当該分割後に当該分割承継法人の業務(当該分割承継法人との間に完全支配関係がある法人の業務並びに当該分割後に行われる適格合併により当該分割事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該合併法人及び当該合併法人との間に完全支配関係がある法人の業務を含む。)に従事することが見込まれていること。

(3) 当該分割に係る分割事業が当該分割後に当該分割承継法人(当該分割承継法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該分割後に行われる適格合併により当該分割事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該合併法人及び当該合併法人との間に完全支配関係がある法人を含む。)において引き続き行われることが見込まれていること。

ハ その分割に係る分割法人と分割承継法人(当該分割が法人を設立する分割である場合にあつては、当該分割法人と他の分割法人)とが共同で事業を行うための分割として政令で定めるもの

ニ その分割(一の法人のみが分割法人となる分割型分割に限る。)に係る分割法人の当該分割前に行う事業を当該分割により新たに設立する分割承継法人において独立して行うための分割として政令で定めるもの

十二の十二 適格分割型分割 分割型分割のうち適格分割に該当するものをいう。

十二の十三 適格分社型分割 分社型分割のうち適格分割に該当するものをいう。

十二の十四 適格現物出資 次のいずれかに該当する現物出資(外国法人に国内にある資産又は負債として政令で定める資産又は負債(以下この号において「国内資産等」という。)の移転を行うもの(当該国内資産等の全部が当該外国法人の恒久的施設に属するものとして政令で定めるものを除く。)、外国法人が内国法人又は他の外国法人に国外にある資産又は負債として政令で定める資産又は負債(以下この号において「国外資産等」という。)の移転を行うもの(当該他の外国法人に国外資産等の移転を行うものにあつては、当該国外資産等が当該他の外国法人の恒久的施設に属するものとして政令で定めるものに限る。)及び内国法人が外国法人に国外資産等の移転を行うもので当該国外資産等の全部又は一部が当該外国法人の恒久的施設に属しないもの(国内資産等の移転を行うものに準ずるものとして政令で定めるものに限る。)並びに新株予約権付社債に付された新株予約権の行使に伴う当該新株予約権付社債についての社債の給付を除き、現物出資法人に被現物出資法人の株式のみが交付されるものに限る。)をいう。

イ その現物出資に係る現物出資法人と被現物出資法人との間にいずれか一方の法人による完全支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該現物出資

ロ その現物出資に係る現物出資法人と被現物出資法人との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該現物出資のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの

(1) 当該現物出資により現物出資事業(現物出資法人の現物出資前に行う事業のうち、当該現物出資により被現物出資法人において行われることとなるものをいう。ロにおいて同じ。)に係る主要な資産及び負債が当該被現物出資法人に移転していること。

(2) 当該現物出資の直前の現物出資事業に係る従業者のうち、その総数のおおむね百分の八十以上に相当する数の者が当該現物出資後に当該被現物出資法人の業務(当該被現物出資法人との間に完全支配関係がある法人の業務並びに当該現物出資後に行われる適格合併により当該現物出資事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該合併法人及び当該合併法人との間に完全支配関係がある法人の業務を含む。)に従事することが見込まれていること。

(3) 当該現物出資に係る現物出資事業が当該現物出資後に当該被現物出資法人(当該被現物出資法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該現物出資後に行われる適格合併により当該現物出資事業が当該適格合併に係る合併法人に移転することが見込まれている場合における当該合併法人及び当該合併法人との間に完全支配関係がある法人を含む。)において引き続き行われることが見込まれていること。

ハ その現物出資に係る現物出資法人と被現物出資法人(当該現物出資が法人を設立する現物出資である場合にあつては、当該現物出資法人と他の現物出資法人)とが共同で事業を行うための現物出資として政令で定めるもの

十二の十五 適格現物分配 内国法人を現物分配法人とする現物分配のうち、その現物分配により資産の移転を受ける者がその現物分配の直前において当該内国法人との間に完全支配関係がある内国法人(普通法人又は協同組合等に限る。)のみであるものをいう。

十二の十五の二 株式分配 現物分配(剰余金の配当又は利益の配当に限る。)のうち、その現物分配の直前において現物分配法人により発行済株式等の全部を保有されていた法人(次号において「完全子法人」という。)の当該発行済株式等の全部が移転するもの(その現物分配により当該発行済株式等の移転を受ける者がその現物分配の直前において当該現物分配法人との間に完全支配関係がある者のみである場合における当該現物分配を除く。)をいう。

十二の十五の三 適格株式分配 完全子法人の株式のみが移転する株式分配のうち、完全子法人と現物分配法人とが独立して事業を行うための株式分配として政令で定めるもの(当該株式が現物分配法人の発行済株式等の総数又は総額のうちに占める当該現物分配法人の各株主等の有する当該現物分配法人の株式の数(出資にあつては、金額)の割合に応じて交付されるものに限る。)をいう。

十二の十六 株式交換等 株式交換及びイからハまでに掲げる行為により対象法人(それぞれイからハまでに規定する法人をいう。)がそれぞれイ若しくはロに規定する最大株主等である法人又はハの一の株主等である法人との間にこれらの法人による完全支配関係を有することとなることをいう。

イ 全部取得条項付種類株式(ある種類の株式について、これを発行した法人が株主総会その他これに類するものの決議(イにおいて「取得決議」という。)によつてその全部の取得をする旨の定めがある場合の当該種類の株式をいう。)に係る取得決議によりその取得の対価として当該法人の最大株主等(当該法人以外の当該法人の株主等のうちその有する当該法人の株式の数が最も多い者をいう。)以外の全ての株主等(当該法人及び当該最大株主等との間に完全支配関係がある者を除く。)に一に満たない端数の株式以外の当該法人の株式が交付されないこととなる場合の当該取得決議

ロ 株式の併合で、その併合をした法人の最大株主等(当該法人以外の当該法人の株主等のうちその有する当該法人の株式の数が最も多い者をいう。)以外の全ての株主等(当該法人及び当該最大株主等との間に完全支配関係がある者を除く。)の有することとなる当該法人の株式の数が一に満たない端数となるもの

ハ 株式売渡請求(法人の一の株主等が当該法人の承認を得て当該法人の他の株主等(当該法人及び当該一の株主等との間に完全支配関係がある者を除く。)の全てに対して法令(外国の法令を含む。ハにおいて同じ。)の規定に基づいて行う当該法人の株式の全部を売り渡すことの請求をいう。)に係る当該承認により法令の規定に基づき当該法人の発行済株式等(当該一の株主等又は当該一の株主等との間に完全支配関係がある者が有するものを除く。)の全部が当該一の株主等に取得されることとなる場合の当該承認

十二の十七 適格株式交換等 次のいずれかに該当する株式交換等で株式交換等完全子法人の株主等に株式交換等完全親法人又は株式交換完全支配親法人(株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係として政令で定める関係がある法人をいう。)のうちいずれか一の法人の株式以外の資産(当該株主等に対する剰余金の配当として交付される金銭その他の資産、株式交換等に反対する当該株主等に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産、株式交換の直前において株式交換完全親法人が株式交換完全子法人の発行済株式(当該株式交換完全子法人が有する自己の株式を除く。)の総数の三分の二以上に相当する数の株式を有する場合における当該株式交換完全親法人以外の株主に交付される金銭その他の資産、前号イの取得の価格の決定の申立てに基づいて交付される金銭その他の資産、同号イに掲げる行為に係る同号イの一に満たない端数の株式又は同号ロに掲げる行為により生ずる同号ロに規定する法人の一に満たない端数の株式の取得の対価として交付される金銭その他の資産及び同号ハの取得の対価として交付される金銭その他の資産を除く。)が交付されないものをいう。

イ その株式交換に係る株式交換完全子法人と株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人による完全支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該株式交換

ロ その株式交換等に係る株式交換等完全子法人と株式交換等完全親法人との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該株式交換等のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの

(1) 当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等の直前の従業者のうち、その総数のおおむね百分の八十以上に相当する数の者が当該株式交換等完全子法人の業務(当該株式交換等完全子法人との間に完全支配関係がある法人の業務並びに当該株式交換等後に行われる適格合併又は当該株式交換等完全子法人を分割法人若しくは現物出資法人とする適格分割若しくは適格現物出資(ロにおいて「適格合併等」という。)により当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等前に行う主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(ロにおいて「合併法人等」という。)に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人の業務を含む。)に引き続き従事することが見込まれていること。

(2) 当該株式交換等完全子法人の当該株式交換等前に行う主要な事業が当該株式交換等完全子法人(当該株式交換等完全子法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該株式交換等後に行われる適格合併等により当該主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人等に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人を含む。)において引き続き行われることが見込まれていること。

ハ その株式交換に係る株式交換完全子法人と株式交換完全親法人とが共同で事業を行うための株式交換として政令で定めるもの

十二の十八 適格株式移転 次のいずれかに該当する株式移転で株式移転完全子法人の株主に株式移転完全親法人の株式以外の資産(株式移転に反対する当該株主に対するその買取請求に基づく対価として交付される金銭その他の資産を除く。)が交付されないものをいう。

イ その株式移転に係る株式移転完全子法人と当該株式移転に係る他の株式移転完全子法人(以下この号において「他の株式移転完全子法人」という。)との間に同一の者による完全支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該株式移転又は一の法人のみがその株式移転完全子法人となる株式移転で政令で定めるもの

ロ その株式移転に係る株式移転完全子法人と他の株式移転完全子法人との間にいずれか一方の法人による支配関係その他の政令で定める関係がある場合の当該株式移転のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの

(1) 当該株式移転に係る各株式移転完全子法人の当該株式移転の直前の従業者のうち、その総数のおおむね百分の八十以上に相当する数の者が当該株式移転完全子法人の業務(当該株式移転完全子法人との間に完全支配関係がある法人の業務並びに当該株式移転後に行われる適格合併又は当該株式移転完全子法人を分割法人若しくは現物出資法人とする適格分割若しくは適格現物出資(ロにおいて「適格合併等」という。)により当該株式移転完全子法人の当該株式移転前に行う主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(ロにおいて「合併法人等」という。)に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人の業務を含む。)に引き続き従事することが見込まれていること。

(2) 当該株式移転に係る各株式移転完全子法人の当該株式移転前に行う主要な事業が当該株式移転完全子法人(当該株式移転完全子法人との間に完全支配関係がある法人並びに当該株式移転後に行われる適格合併等により当該主要な事業が当該適格合併等に係る合併法人等に移転することが見込まれている場合における当該合併法人等及び当該合併法人等との間に完全支配関係がある法人を含む。)において引き続き行われることが見込まれていること。

ハ その株式移転に係る株式移転完全子法人と他の株式移転完全子法人とが共同で事業を行うための株式移転として政令で定めるもの

十二の十九 恒久的施設 次に掲げるものをいう。ただし、我が国が締結した所得に対する租税に関する二重課税の回避又は脱税の防止のための条約において次に掲げるものと異なる定めがある場合には、その条約の適用を受ける外国法人については、その条約において恒久的施設と定められたもの(国内にあるものに限る。)とする。

イ 外国法人の国内にある支店、工場その他事業を行う一定の場所で政令で定めるもの

ロ 外国法人の国内にある建設若しくは据付けの工事又はこれらの指揮監督の役務の提供を行う場所その他これに準ずるものとして政令で定めるもの

ハ 外国法人が国内に置く自己のために契約を締結する権限のある者その他これに準ずる者で政令で定めるもの

十三 収益事業 販売業、製造業その他の政令で定める事業で、継続して事業場を設けて行われるものをいう。

十四 株主等 株主又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の社員その他法人の出資者をいう。

十五 役員 法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち政令で定めるものをいう。

十六 資本金等の額 法人が株主等から出資を受けた金額として政令で定める金額をいう。

十七 削除

十八 利益積立金額 法人の所得の金額で留保している金額として政令で定める金額をいう。

十九 欠損金額 各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の損金の額が当該事業年度の益金の額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。

二十 棚卸資産 商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産で棚卸しをすべきものとして政令で定めるもの(有価証券及び第六十一条第一項(短期売買商品等の譲渡損益及び時価評価損益)に規定する短期売買商品等を除く。)をいう。

二十一 有価証券 金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項(定義)に規定する有価証券その他これに準ずるもので政令で定めるもの(自己が有する自己の株式又は出資及び第六十一条の五第一項(デリバティブ取引に係る利益相当額又は損失相当額の益金又は損金算入等)に規定するデリバティブ取引に係るものを除く。)をいう。

二十二 固定資産 土地(土地の上に存する権利を含む。)、減価償却資産、電話加入権その他の資産で政令で定めるものをいう。

二十三 減価償却資産 建物、構築物、機械及び装置、船舶、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産で償却をすべきものとして政令で定めるものをいう。

二十四 繰延資産 法人が支出する費用のうち支出の効果がその支出の日以後一年以上に及ぶもので政令で定めるものをいう。

二十五 損金経理 法人がその確定した決算において費用又は損失として経理することをいう。

二十六 合同運用信託 信託会社(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)により同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務を営む同項に規定する金融機関を含む。)が引き受けた金銭信託で、共同しない多数の委託者の信託財産を合同して運用するもの(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二項に規定する委託者非指図型投資信託及びこれに類する外国投資信託(同条第二十四項に規定する外国投資信託をいう。次号及び第二十九号ロにおいて同じ。)並びに委託者が実質的に多数でないものとして政令で定める信託を除く。)をいう。

二十七 証券投資信託 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第四項に規定する証券投資信託及びこれに類する外国投資信託をいう。

二十八 公社債投資信託 証券投資信託のうち、その信託財産を公債又は社債(会社以外の法人が特別の法律により発行する債券を含む。)に対する投資として運用することを目的とするもので、株式又は出資に対する投資として運用しないものをいう。

二十九 集団投資信託 次に掲げる信託をいう。

イ 合同運用信託

ロ 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第三項に規定する投資信託(次に掲げるものに限る。)及び外国投資信託

(1) 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第四項に規定する証券投資信託

(2) その受託者(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託にあつては、委託者)による受益権の募集が、同条第八項に規定する公募により行われ、かつ、主として国内において行われるものとして政令で定めるもの

ハ 特定受益証券発行信託(信託法(平成十八年法律第百八号)第百八十五条第三項(受益証券の発行に関する信託行為の定め)に規定する受益証券発行信託のうち、次に掲げる要件の全てに該当するもの(イに掲げる信託及び次号ハに掲げる信託を除く。)をいう。)

(1) 信託事務の実施につき政令で定める要件に該当するものであることについて政令で定めるところにより税務署長の承認を受けた法人((1)において「承認受託者」という。)が引き受けたものであること(その計算期間開始の日の前日までに、当該承認受託者(当該受益証券発行信託の受託者に就任したことによりその信託事務の引継ぎを受けた承認受託者を含む。)がその承認を取り消された場合及び当該受益証券発行信託の受託者に承認受託者以外の者が就任した場合を除く。)。

(2) 各計算期間終了の時における未分配利益の額として政令で定めるところにより計算した金額のその時における元本の総額に対する割合((3)において「利益留保割合」という。)が政令で定める割合を超えない旨の信託行為における定めがあること。

(3) 各計算期間開始の時において、その時までに到来した利益留保割合の算定の時期として政令で定めるもののいずれにおいてもその算定された利益留保割合が(2)に規定する政令で定める割合を超えていないこと。

(4) その計算期間が一年を超えないこと。

(5) 受益者(受益者としての権利を現に有するものに限る。)が存しない信託に該当したことがないこと。

二十九の二 法人課税信託 次に掲げる信託(集団投資信託並びに第十二条第四項第一号(信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属)に規定する退職年金等信託及び同項第二号に規定する特定公益信託等を除く。)をいう。

イ 受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託

ロ 第十二条第一項に規定する受益者(同条第二項の規定により同条第一項に規定する受益者とみなされる者を含む。)が存しない信託

ハ 法人(公共法人及び公益法人等を除く。)が委託者となる信託(信託財産に属する資産のみを信託するものを除く。)で、次に掲げる要件のいずれかに該当するもの

(1) 当該法人の事業の全部又は重要な一部(その譲渡につき当該法人の会社法(平成十七年法律第八十六号)第四百六十七条第一項(第一号又は第二号に係る部分に限る。)(事業譲渡等の承認等)の株主総会の決議(これに準ずるものを含む。)を要するものに限る。)を信託し、かつ、その信託の効力が生じた時において、当該法人の株主等が取得する受益権のその信託に係る全ての受益権に対する割合が百分の五十を超えるものとして政令で定めるものに該当することが見込まれていたこと(その信託財産に属する金銭以外の資産の種類がおおむね同一である場合として政令で定める場合を除く。)。

(2) その信託の効力が生じた時又はその存続期間(その信託行為において定められた存続期間をいう。(2)において同じ。)の定めの変更の効力が生じた時((2)において「効力発生時等」という。)において当該法人又は当該法人との間に政令で定める特殊の関係のある者((2)及び(3)において「特殊関係者」という。)が受託者であり、かつ、当該効力発生時等において当該効力発生時等以後のその存続期間が二十年を超えるものとされていたこと(当該法人又は当該法人の特殊関係者のいずれもがその受託者でなかつた場合において当該法人又は当該法人の特殊関係者がその受託者に就任することとなり、かつ、その就任の時においてその時以後のその存続期間が二十年を超えるものとされていたときを含むものとし、その信託財産の性質上その信託財産の管理又は処分に長期間を要する場合として政令で定める場合を除く。)。

(3) その信託の効力が生じた時において当該法人又は当該法人の特殊関係者をその受託者と、当該法人の特殊関係者をその受益者とし、かつ、その時において当該特殊関係者に対する収益の分配の割合の変更が可能である場合として政令で定める場合に該当したこと。

ニ 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第三項に規定する投資信託

ホ 資産の流動化に関する法律第二条第十三項に規定する特定目的信託

三十 中間申告書 第七十一条第一項(中間申告)又は第百四十四条の三第一項若しくは第二項(中間申告)の規定による申告書をいう。

三十一 確定申告書 第七十四条第一項(確定申告)又は第百四十四条の六第一項若しくは第二項(確定申告)の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書を含む。)をいう。

三十二 退職年金等積立金中間申告書 第八十八条(退職年金等積立金に係る中間申告)(第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書を含む。)をいう。

三十三 退職年金等積立金確定申告書 第八十九条(退職年金等積立金に係る確定申告)(第百四十五条の五において準用する場合を含む。)の規定による申告書(当該申告書に係る期限後申告書を含む。)をいう。

三十四 期限後申告書 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第十八条第二項(期限後申告)に規定する期限後申告書をいう。

三十五 修正申告書 国税通則法第十九条第三項(修正申告)に規定する修正申告書をいう。

三十六 青色申告書 第百二十一条(青色申告)(第百四十六条第一項(青色申告)において準用する場合を含む。)の規定により青色の申告書によつて提出する第三十号から第三十三号までに掲げる申告書及びこれらの申告書に係る修正申告書をいう。

三十七 更正請求書 国税通則法第二十三条第三項(更正の請求)に規定する更正請求書をいう。

三十八 中間納付額 第七十六条(中間申告による納付)又は第百四十四条の九(中間申告による納付)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)をいう。

三十九 更正 国税通則法第二十四条(更正)又は第二十六条(再更正)の規定による更正をいう。

四十 決定 この編、次編第一章第一節(課税標準及びその計算)、第八十条第四項(欠損金の繰戻しによる還付)、第百三十三条(更正等による所得税額等の還付)、第百三十四条(確定申告に係る更正等又は決定による中間納付額の還付)、第百三十五条第三項第三号及び第四項(仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額の還付の特例)、第百四十七条の三(更正等による所得税額等の還付)並びに第百四十七条の四(確定申告に係る更正等又は決定による中間納付額の還付)の場合を除き、国税通則法第二十五条(決定)の規定による決定をいう。

四十一 附帯税 国税通則法第二条第四号(定義)に規定する附帯税をいう。

四十二 充当 国税通則法第五十七条第一項(充当)の規定による充当をいう。

四十三 還付加算金 国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金をいう。

四十四 地方税 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第一条第一項第十四号(用語)に規定する地方団体の徴収金(都及び特別区のこれに相当する徴収金を含む。)をいう。

(人格のない社団等に対するこの法律の適用)

 

第三条 人格のない社団等は、法人とみなして、この法律(第七十五条の四(電子情報処理組織による申告)及び別表第二を除く。)の規定を適用する。

 

第二章 納税義務者

第四条 内国法人は、この法律により、法人税を納める義務がある。ただし、公益法人等又は人格のない社団等については、収益事業を行う場合、法人課税信託の引受けを行う場合又は第八十四条第一項(退職年金等積立金の額の計算)に規定する退職年金業務等を行う場合に限る。

2 公共法人は、前項の規定にかかわらず、法人税を納める義務がない。

3 外国法人は、第百三十八条第一項(国内源泉所得)に規定する国内源泉所得を有するとき(人格のない社団等にあつては、当該国内源泉所得で収益事業から生ずるものを有するときに限る。)、法人課税信託の引受けを行うとき又は第百四十五条の三(外国法人に係る退職年金等積立金の額の計算)に規定する退職年金業務等を行うときは、この法律により、法人税を納める義務がある。

4 個人は、法人課税信託の引受けを行うときは、この法律により、法人税を納める義務がある。

 

 

地方税法は、スペースの関係で、省略する。

 

 

東京都国立市事件・地方公共団体が地方債を起こす方法によらずに金融機関から資金を借り入れ公共用地の購入代金の支払にあてた場合において支払利息の金額が地方公共団体の損害にはあたらないとされた事例

 

 

              住民訴訟損害賠償請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和51年(行ツ)第22号

【判決日付】      昭和55年2月22日

【判示事項】      1、地方公共団体が地方債を起こす方法によらずに金融機関から資金を借り入れ公共用地の購入代金の支払にあてた場合において支払利息の金額が地方公共団体の損害にはあたらないとされた事例

             2、原告の死亡と住民訴訟の終了

【判決要旨】      1、長期資金の借入れを必要とした地方公共団体が、地方債を起こす方法によらずに金融機関から資金を借り入れ公共用地の購入代金の支払にあて金融機関に対し利息額を支払つたなど判示の事実関係のもとにおいては、右支払利息額のうち地方債の発行に行い地方公共団体が通常負担するであろう利息等の費用に相当する額は、損害にあたらない。

             2、地方自治法242条の2に規定する住民訴訟は、原告の死亡により終了する。

【参照条文】      地方自治法243の2

             地方自治法244の2(昭和38年法第99号による改正前のもの)

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事129号209頁

             判例タイムズ413号84頁

             金融・商事判例596号20頁

             判例時報962号50頁

 

 

地方自治法

(普通地方公共団体の長等の損害賠償責任の一部免責)

第二百四十三条の二 普通地方公共団体は、条例で、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会の委員若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員(次条第三項の規定による賠償の命令の対象となる者を除く。以下この項において「普通地方公共団体の長等」という。)の当該普通地方公共団体に対する損害を賠償する責任を、普通地方公共団体の長等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、普通地方公共団体の長等が賠償の責任を負う額から、普通地方公共団体の長等の職責その他の事情を考慮して政令で定める基準を参酌して、政令で定める額以上で当該条例で定める額を控除して得た額について免れさせる旨を定めることができる。

2 普通地方公共団体の議会は、前項の条例の制定又は改廃に関する議決をしようとするときは、あらかじめ監査委員の意見を聴かなければならない。

3 前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。

 

(公の施設の設置、管理及び廃止)

第二百四十四条の二 普通地方公共団体は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、公の施設の設置及びその管理に関する事項は、条例でこれを定めなければならない。

2 普通地方公共団体は、条例で定める重要な公の施設のうち条例で定める特に重要なものについて、これを廃止し、又は条例で定める長期かつ独占的な利用をさせようとするときは、議会において出席議員の三分の二以上の者の同意を得なければならない。

3 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であつて当該普通地方公共団体が指定するもの(以下本条及び第二百四十四条の四において「指定管理者」という。)に、当該公の施設の管理を行わせることができる。

4 前項の条例には、指定管理者の指定の手続、指定管理者が行う管理の基準及び業務の範囲その他必要な事項を定めるものとする。

5 指定管理者の指定は、期間を定めて行うものとする。

6 普通地方公共団体は、指定管理者の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。

7 指定管理者は、毎年度終了後、その管理する公の施設の管理の業務に関し事業報告書を作成し、当該公の施設を設置する普通地方公共団体に提出しなければならない。

8 普通地方公共団体は、適当と認めるときは、指定管理者にその管理する公の施設の利用に係る料金(次項において「利用料金」という。)を当該指定管理者の収入として収受させることができる。

9 前項の場合における利用料金は、公益上必要があると認める場合を除くほか、条例の定めるところにより、指定管理者が定めるものとする。この場合において、指定管理者は、あらかじめ当該利用料金について当該普通地方公共団体の承認を受けなければならない。

10 普通地方公共団体の長又は委員会は、指定管理者の管理する公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して、当該管理の業務又は経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、又は必要な指示をすることができる。

11 普通地方公共団体は、指定管理者が前項の指示に従わないときその他当該指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて管理の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

 

 

 

被告人はレビー小体型認知症による認知機能の低下により訴訟能力が相応に制限されているものの未だこれを欠いているものではないと判断された事例。


窃盗未遂、窃盗被告事件
【事件番号】    札幌地方裁判所判決/令和3年(わ)第374号
【判決日付】    令和4年8月23日
【判示事項】    被告人はレビー小体型認知症による認知機能の低下により訴訟能力が相応に制限されているものの未だこれを欠いているものではないと判断された事例。
【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載


刑法
(心神喪失及び心神耗弱)
第三十九条 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。


心神喪失
責任能力とは、一般的に自らの行った行為について責任を負うことのできる能力をいう。

刑法においては、事物の是非・善悪を弁別し、かつそれに従って行動する能力をいう。また、民法では、不法行為上の責任を判断しうる能力をいう。


心神耗弱
精神が弱くなって、善悪の判断や行動を抑制する能力が弱くなること。
「心神」は心と精神。
「耗弱」はすり減って弱くなること。

 

倉庫寄託契約における口頭による出庫停止の指図の効力

 

 

求償債権請求控訴事件

【事件番号】      大阪高等裁判所判決/昭和58年(ネ)第113号

【判決日付】      昭和58年6月29日

【判示事項】      倉庫寄託契約における口頭による出庫停止の指図の効力

【判決要旨】      倉庫運送業者との間の寄託契約に適用される倉庫寄託約款に寄託者が通知、指図その他の意思表示を行うときは書面によることを要求することができる旨が定められ、また、港湾運送約款に書面をもって確認されない口頭、電話、電信による委託若しくはその他の通知の遵守は担保しない旨が定められている場合において、寄託者が倉庫運送業者に対し、寄託してある商品の出荷停止を電話で指図したのみで、指図書の送付を求める倉庫運送業者からの依頼に応じなかったときは、寄託者がした右出荷停止の指図はその効力を生じない。

【参照条文】      商法593

             倉庫業法

             倉庫業法8

             倉庫業法9

【掲載誌】        判例タイムズ515号158頁

             金融・商事判例687号43頁

 

 

商法

(引渡しを受けていない手荷物に関する運送人の責任等)

第五百九十三条 運送人は、旅客から引渡しを受けていない手荷物(身の回り品を含む。)の滅失又は損傷については、故意又は過失がある場合を除き、損害賠償の責任を負わない。

2 第五百七十六条第一項及び第三項、第五百八十四条第一項、第五百八十五条第一項及び第二項、第五百八十七条(第五百七十六条第一項及び第三項、第五百八十四条第一項並びに第五百八十五条第一項及び第二項の規定の準用に係る部分に限る。)並びに第五百八十八条の規定は、運送人が前項に規定する手荷物の滅失又は損傷に係る損害賠償の責任を負う場合について準用する。この場合において、第五百七十六条第一項中「その引渡しがされるべき」とあるのは「その運送が終了すべき」と、第五百八十四条第一項中「荷受人が異議をとどめないで運送品を受け取った」とあるのは「旅客が運送の終了の時までに異議をとどめなかった」と、「荷受人が引渡しの日」とあるのは「旅客が運送の終了の日」と、第五百八十五条第一項中「運送品の引渡しがされた日(運送品の全部滅失の場合にあっては、その引渡しがされるべき日)」とあるのは「運送の終了の日」と読み替えるものとする。

 

 

倉庫業法

(登録の申請)

第四条 前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 倉庫の所在地

三 国土交通省令で定める倉庫の種類(トランクルームを含み、以下「倉庫の種類」という。)

四 倉庫の施設及び設備

五 保管する物品の種類

六 その他国土交通省令で定める事項

2 前項の申請書には、倉庫の図面その他国土交通省令で定める書類を添附しなければならない。

 

(倉庫寄託約款)

第八条 倉庫業者は、倉庫寄託約款を定め、その実施前に、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも同様とする。

2 国土交通大臣は、前項の倉庫寄託約款が寄託者又は倉荷証券の所持人の正当な利益を害するおそれがあると認めるときは、当該倉庫業者に対し、期限を定めてその倉庫寄託約款を変更すべきことを命ずることができる。

3 国土交通大臣が標準倉庫寄託約款(標準トランクルーム寄託約款を含む。以下同じ。)を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において、倉庫業者が、標準倉庫寄託約款と同一の倉庫寄託約款を定め、又は現に定めている倉庫寄託約款を標準倉庫寄託約款と同一のものに変更したときは、その倉庫寄託約款については、第一項の規定による届出をしたものとみなす。

 

(料金等の掲示)

第九条 倉庫業者は、国土交通省令で定めるところにより、保管料その他の料金(消費者から収受するものに限る。)、倉庫寄託約款、倉庫の種類その他の事項を営業所その他の事業所において利用者に見やすいように掲示しておかなければならない。

 

 

 

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コメント

初歩的な内容である。