債務不履行による損害賠償につき「失火ノ責任ニ関スル法律」の適用があるか
最2小判昭和30年3月25日 民集9巻3号385頁 判例タイムズ48号42頁
損害賠償請求事件
【判示事項】 債務不履行による損害賠償につき「失火ノ責任ニ関スル法律」の適用があるか
【判決要旨】 債務不履行による損害賠償につき「失火ノ責任ニ関スル法律」の適用はない。
【参照条文】 民法415
失火ノ責任ニ関スル法律(明治32年法律第40号)
道法
(債務不履行による損害賠償)
第四百十五条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。
2 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げるときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。
一 債務の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不履行による契約の解除権が発生したとき。
失火ノ責任ニ関スル法律
民法第七百九条ノ規定ハ失火ノ場合ニハ之ヲ適用セス但シ失火者ニ重大ナル過失アリタルトキハ此ノ限ニ在ラス