夜間無灯火で自車の進行車線を逆行してきた対向車と正面衝突した事故につき自動車運転者の過失が否定された事例
業務上過失致死被告事件
【事件番号】 最高裁判所第2小法廷判決/平成3年(あ)第491号
【判決日付】 平成4年7月10日
【判示事項】 夜間無灯火で自車の進行車線を逆行してきた対向車と正面衝突した事故につき自動車運転者の過失が否定された事例
【判決要旨】 夜間、無灯火で、自車の進行車線を逆行して来た対向車と正面衝突した事故につき、右対向車が前照灯を点灯して進行中の被告人車に気付いた様子もなく、右のような異常な走行をしているなどの判示事情の下では、前方を注視し、視認可能地点で直ちに対向車を発見しこれを注視していたとしても、同車のその後の進路の予測が可能となり、被告人において右事故を回避できたとはいえないから、被告人に前方不注視の過失があったとはいえない。
【参照条文】 刑法211前段
【掲載誌】 最高裁判所裁判集刑事260号311頁
刑法
(業務上過失致死傷等)
第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。