交差点において追抜態勢にある自動車運転手の並進車に対する注意義務の範囲
損害賠償請求事件
【事件番号】 最高裁判所第3小法廷判決/昭和42年(オ)第1438号
【判決日付】 昭和43年9月24日
【判示事項】 交差点において追抜態勢にある自動車運転手の並進車に対する注意義務の範囲
【判決要旨】 交差点において追抜態勢にある自動車運転手は、特別の事情のないかぎり、並進車が交通法規に違反して進路を変えて、突然自車の進路に進寄つてくることまでも予想して、それによつて生ずる事故の発生を未然に防止するため徐行その他避譲措置をとるぺき業務上の注意義務はないものと解するのが相当である。
【参照条文】 民法709
【掲載誌】 最高裁判所裁判集民事92号369頁
判例タイムズ228号112頁
判例時報539号40頁
民法
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。