新株発行が著しく不公正な方法により発行されたものであったとしても新株発行の無効原因とはならない | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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 新株発行が著しく不公正な方法により発行されたものであったとしても新株発行の無効原因とはならないとされた事例

 

東京高等裁判所判決/平成18年(ネ)第5429号

平成19年3月29日

新株発行無効請求控訴事件

【判示事項】    新株発行が著しく不公正な方法により発行されたものであったとしても新株発行の無効原因とはならないとされた事例

【判決要旨】    新株発行について、適法に官報公告がされている以上、仮に著しく不公正な方法により発行されたものであったとしても、無効原因にはならない。

【参照条文】    旧商法280の3

          会社法201-3

          会社法201-4

          旧商法280の15

          会社法828

【掲載誌】     金融・商事判例1266号16頁

 

 

会社法

(公開会社における募集事項の決定の特則)

第二百一条 第百九十九条第三項に規定する場合を除き、公開会社における同条第二項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする。この場合においては、前条の規定は、適用しない。

2 前項の規定により読み替えて適用する第百九十九条第二項の取締役会の決議によって募集事項を定める場合において、市場価格のある株式を引き受ける者の募集をするときは、同条第一項第二号に掲げる事項に代えて、公正な価額による払込みを実現するために適当な払込金額の決定の方法を定めることができる。

3 公開会社は、第一項の規定により読み替えて適用する第百九十九条第二項の取締役会の決議によって募集事項を定めたときは、同条第一項第四号の期日(同号の期間を定めた場合にあっては、その期間の初日)の二週間前までに、株主に対し、当該募集事項(前項の規定により払込金額の決定の方法を定めた場合にあっては、その方法を含む。以下この節において同じ。)を通知しなければならない。

4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

5 第三項の規定は、株式会社が募集事項について同項に規定する期日の二週間前までに金融商品取引法第四条第一項から第三項までの届出をしている場合その他の株主の保護に欠けるおそれがないものとして法務省令で定める場合には、適用しない。

 

(官庁等の法務大臣に対する通知義務)

第八百二十六条 裁判所その他の官庁、検察官又は吏員は、その職務上第八百二十四条第一項の申立て又は同項第三号の警告をすべき事由があることを知ったときは、法務大臣にその旨を通知しなければならない。