人身傷害保険に基づく保険金に係る保険事故の主張立証責任が争点とされた事例 保険金等、保険金 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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人身傷害保険に基づく保険金に係る保険事故の主張立証責任が争点とされた事例

 

 

              保険金等、保険金請求控訴事件

【事件番号】      福岡高等裁判所判決/平成29年(ネ)第102号

【判決日付】      平成29年6月28日

【判示事項】      人身傷害保険に基づく保険金に係る保険事故の主張立証責任が争点とされた事例

【判決要旨】      1 保険法80条1号は、傷害疾病損害保険契約について、被保険者の故意または重大な過失により給付事由(保険事故)を発生させたことを免責事由と規定しているものの、同条が強行規定であるとまで解することはできないから、各保険契約の約款を個別具体的に解釈して決すべきである。

             2 本件約款においては、人身傷害保険金の発生要件として、急激かつ偶然な外来の事故を定めているから、本件事故が偶然な事故であること、すなわち被保険者の意思によらないことの主張立証責任は、被保険者が負うものと解される。

【参照条文】      保険法2

             保険法35

             保険法17-1

             保険法80

【掲載誌】        金融・商事判例1540号51頁

 

 

保険法

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 保険契約 保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、当事者の一方が一定の事由が生じたことを条件として財産上の給付(生命保険契約及び傷害疾病定額保険契約にあっては、金銭の支払に限る。以下「保険給付」という。)を行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生の可能性に応じたものとして保険料(共済掛金を含む。以下同じ。)を支払うことを約する契約をいう。

二 保険者 保険契約の当事者のうち、保険給付を行う義務を負う者をいう。

三 保険契約者 保険契約の当事者のうち、保険料を支払う義務を負う者をいう。

四 被保険者 次のイからハまでに掲げる保険契約の区分に応じ、当該イからハまでに定める者をいう。

イ 損害保険契約 損害保険契約によりてん補することとされる損害を受ける者

ロ 生命保険契約 その者の生存又は死亡に関し保険者が保険給付を行うこととなる者

ハ 傷害疾病定額保険契約 その者の傷害又は疾病(以下「傷害疾病」という。)に基づき保険者が保険給付を行うこととなる者

五 保険金受取人 保険給付を受ける者として生命保険契約又は傷害疾病定額保険契約で定めるものをいう。

六 損害保険契約 保険契約のうち、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約するものをいう。

七 傷害疾病損害保険契約 損害保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病によって生ずることのある損害(当該傷害疾病が生じた者が受けるものに限る。)をてん補することを約するものをいう。

八 生命保険契約 保険契約のうち、保険者が人の生存又は死亡に関し一定の保険給付を行うことを約するもの(傷害疾病定額保険契約に該当するものを除く。)をいう。

九 傷害疾病定額保険契約 保険契約のうち、保険者が人の傷害疾病に基づき一定の保険給付を行うことを約するものをいう。

 

(保険者の免責)

第十七条 保険者は、保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって生じた損害をてん補する責任を負わない。戦争その他の変乱によって生じた損害についても、同様とする。

2 責任保険契約(損害保険契約のうち、被保険者が損害賠償の責任を負うことによって生ずることのある損害をてん補するものをいう。以下同じ。)に関する前項の規定の適用については、同項中「故意又は重大な過失」とあるのは、「故意」とする。

 

(傷害疾病損害保険契約に関する読替え)

第三十五条 傷害疾病損害保険契約における第一節から前節までの規定の適用については、第五条第一項、第十四条、第二十一条第三項及び第二十六条中「被保険者」とあるのは「被保険者(被保険者の死亡によって生ずる損害をてん補する傷害疾病損害保険契約にあっては、その相続人)」と、第五条第一項中「保険事故が発生している」とあるのは「保険事故による損害が生じている」と、同条第二項中「保険事故が発生していない」とあるのは「保険事故による損害が生じていない」と、第十七条第一項、第三十条及び第三十二条第一号中「被保険者」とあるのは「被保険者(被保険者の死亡によって生ずる損害をてん補する傷害疾病損害保険契約にあっては、被保険者又はその相続人)」と、第二十五条第一項中「被保険者が」とあるのは「被保険者(被保険者の死亡によって生ずる損害をてん補する傷害疾病損害保険契約にあっては、その相続人。以下この条において同じ。)が」と、第三十二条第二号中「保険事故の発生」とあるのは「保険事故による損害が生じていること」と、第三十三条第一項中「、第三十条又は第三十一条」とあるのは「又は第三十一条」と、「不利なものは」とあるのは「不利なもの及び第三十条の規定に反する特約で保険契約者又は被保険者(被保険者の死亡によって生ずる損害をてん補する傷害疾病損害保険契約にあっては、被保険者又はその相続人)に不利なものは」とする。

 

(保険者の免責)

第八十条 保険者は、次に掲げる場合には、保険給付を行う責任を負わない。ただし、第三号に掲げる場合には、給付事由を発生させた保険金受取人以外の保険金受取人に対する責任については、この限りでない。

一 被保険者が故意又は重大な過失により給付事由を発生させたとき。

二 保険契約者が故意又は重大な過失により給付事由を発生させたとき(前号に掲げる場合を除く。)。

三 保険金受取人が故意又は重大な過失により給付事由を発生させたとき(前二号に掲げる場合を除く。)。

四 戦争その他の変乱によって給付事由が発生したとき。