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長期譲渡所得に係る損益通算を認めないこととした平成16年改正後の租税特別措置法31条の規定をその施行日より前に個人が行う土地等又は建物等の譲渡について適用するものとしている平成16年法律第14号附則27条1項と憲法84条

 

 

              更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成21年(行ツ)第173号

【判決日付】      平成23年9月30日

【判示事項】      長期譲渡所得に係る損益通算を認めないこととした平成16年法律第14号による改正後の租税特別措置法31条の規定をその施行日より前に個人が行う土地等又は建物等の譲渡について適用するものとしている平成16年法律第14号附則27条1項と憲法84条

【判決要旨】      所得税に係る長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額につき他の各種所得の金額から控除する損益通算を認めないこととした平成16年4月1日施行に係る平成16年法律第14号による改正後の租税特別措置法31条の規定を,同年1月1日以後に個人が行う同条1項所定の土地等又は建物等の譲渡について適用するものとしている平成16年法律第14号附則27条1項の規定は,憲法84条の趣旨に反しない。

【参照条文】      憲法84

             租税特別措置法(平16法14号改正前)31-1

             租税特別措置法(平16法14号改正前)31-2

             租税特別措置法(平16法14号改正前)31-4

             租税特別措置法(平16法14号改正前)31-5

             租税特別措置法31-1

             租税特別措置法31-3

             所得税法69-1

             所得税法等の一部を改正する法律附則27-1

             国税通則法15-2

【掲載誌】        最高裁判所裁判集民事237号519頁

             裁判所時報1540号323頁

             判例タイムズ1359号75頁

             判例時報2132号34頁

             税務訴訟資料261号順号11778

 

 

憲法

第八十四条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

 

 

租税特別措置法

(長期譲渡所得の課税の特例)

第三十一条 個人が、その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下第三十二条までにおいて「土地等」という。)又は建物及びその附属設備若しくは構築物(以下同条までにおいて「建物等」という。)で、その年一月一日において所有期間が五年を超えるものの譲渡(建物又は構築物の所有を目的とする地上権又は賃借権の設定その他契約により他人(当該個人が非居住者である場合の所得税法第百六十一条第一項第一号に規定する事業場等を含む。)に土地を長期間使用させる行為で政令で定めるもの(第三十三条から第三十七条の六まで及び第三十七条の八において「譲渡所得の基因となる不動産等の貸付け」という。)を含む。以下第三十二条までにおいて同じ。)をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、同法第二十二条及び第八十九条並びに第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(同法第三十三条第三項に規定する譲渡所得の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、第三十二条第一項に規定する短期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同項後段の規定にかかわらず、当該計算した金額を限度として当該損失の金額を控除した後の金額とする。以下この項及び第三十一条の四において「長期譲渡所得の金額」という。)に対し、長期譲渡所得の金額(第三項第三号の規定により読み替えられた同法第七十二条から第八十七条までの規定の適用がある場合には、その適用後の金額。以下第三十一条の三までにおいて「課税長期譲渡所得金額」という。)の百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。この場合において、長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、同法その他所得税に関する法令の規定の適用については、当該損失の金額は生じなかつたものとみなす。

2 前項に規定する所有期間とは、当該個人がその譲渡をした土地等又は建物等をその取得(建設を含む。)をした日の翌日から引き続き所有していた期間として政令で定める期間をいう。

3 第一項の規定の適用がある場合には、次に定めるところによる。

一 所得税法第二条第一項第三十号から第三十四号の四までの規定の適用については、同項第三十号中「山林所得金額」とあるのは、「山林所得金額並びに租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)(同法第三十一条の二(優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)又は第三十一条の三(居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例)の規定により適用される場合を含む。以下同じ。)に規定する長期譲渡所得の金額(以下「長期譲渡所得の金額」という。)」とする。

二 所得税法第六十九条の規定の適用については、同条第一項中「譲渡所得の金額」とあるのは「譲渡所得の金額(租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)に規定する譲渡による譲渡所得がないものとして計算した金額とする。)」と、「各種所得の金額」とあるのは「各種所得の金額(長期譲渡所得の金額を除く。)」とする。

三 所得税法第七十一条及び第七十二条から第八十七条までの規定の適用については、これらの規定中「総所得金額」とあるのは、「総所得金額、長期譲渡所得の金額」とする。

四 所得税法第九十二条、第九十五条及び第百六十五条の六の規定の適用については、同法第九十二条第一項中「前節(税率)」とあるのは「前節(税率)及び租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)」と、「課税総所得金額」とあるのは「課税総所得金額及び租税特別措置法第三十一条第一項に規定する課税長期譲渡所得金額の合計額」と、同条第二項中「課税総所得金額に係る所得税額」とあるのは「課税総所得金額に係る所得税額、同項に規定する課税長期譲渡所得金額に係る所得税額」と、同法第九十五条及び第百六十五条の六中「その年分の所得税の額」とあるのは「その年分の所得税の額及び租税特別措置法第三十一条第一項(長期譲渡所得の課税の特例)の規定による所得税の額」とする。

五 前各号に定めるもののほか、所得税法第二編第五章の規定による申請又は申告に関する特例その他第一項の規定の適用がある場合における所得税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

所得税法

(損益通算)

第六十九条 総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額を計算する場合において、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、政令で定める順序により、これを他の各種所得の金額から控除する。

2 前項の場合において、同項に規定する損失の金額のうちに第六十二条第一項(生活に通常必要でない資産の災害による損失)に規定する資産に係る所得の金額(以下この項において「生活に通常必要でない資産に係る所得の金額」という。)の計算上生じた損失の金額があるときは、当該損失の金額のうち政令で定めるものは政令で定めるところにより他の生活に通常必要でない資産に係る所得の金額から控除するものとし、当該政令で定めるもの以外のもの及び当該控除をしてもなお控除しきれないものは生じなかつたものとみなす。

 

 

国税通則法

(納税義務の成立及びその納付すべき税額の確定)

第十五条 国税を納付する義務(源泉徴収等による国税については、これを徴収して国に納付する義務。以下「納税義務」という。)が成立する場合には、その成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税を除き、国税に関する法律の定める手続により、その国税についての納付すべき税額が確定されるものとする。

2 納税義務は、次の各号に掲げる国税(第一号から第十三号までにおいて、附帯税を除く。)については、当該各号に定める時(当該国税のうち政令で定めるものについては、政令で定める時)に成立する。

一 所得税(次号に掲げるものを除く。) 暦年の終了の時

二 源泉徴収による所得税 利子、配当、給与、報酬、料金その他源泉徴収をすべきものとされている所得の支払の時

三 法人税及び地方法人税 事業年度の終了の時

四 相続税 相続又は遺贈(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。)による財産の取得の時

五 贈与税 贈与(贈与者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。)による財産の取得の時

六 地価税 課税時期(地価税法(平成三年法律第六十九号)第二条第四号(定義)に規定する課税時期をいう。)

七 消費税等 課税資産の譲渡等若しくは特定課税仕入れをした時又は課税物件の製造場(石油ガス税については石油ガスの充塡場とし、石油石炭税については原油、ガス状炭化水素又は石炭の採取場とする。)からの移出若しくは保税地域からの引取りの時

八 航空機燃料税 航空機燃料の航空機への積込みの時

九 電源開発促進税 販売電気の料金の支払を受ける権利の確定の時

十 自動車重量税 自動車検査証の交付若しくは返付の時又は届出軽自動車についての車両番号の指定の時

十一 国際観光旅客税 本邦からの出国の時

十二 印紙税 課税文書の作成の時

十三 登録免許税 登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定又は技能証明の時

十四 過少申告加算税、無申告加算税又は第六十八条第一項、第二項若しくは第四項(同条第一項又は第二項の重加算税に係る部分に限る。)(重加算税)の重加算税 法定申告期限の経過の時

十五 不納付加算税又は第六十八条第三項若しくは第四項(同条第三項の重加算税に係る部分に限る。)の重加算税 法定納期限の経過の時

3 納税義務の成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税は、次に掲げる国税とする。

一 所得税法第二編第五章第一節(予定納税)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき所得税(以下「予定納税に係る所得税」という。)

二 源泉徴収等による国税

三 自動車重量税

四 国際観光旅客税法第十八条第一項(国際観光旅客等による納付)の規定により納付すべき国際観光旅客税

五 印紙税(印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)第十一条(書式表示による申告及び納付の特例)及び第十二条(預貯金通帳等に係る申告及び納付等の特例)の規定の適用を受ける印紙税及び過怠税を除く。)

六 登録免許税

七 延滞税及び利子税