振替口座簿に開設された被相続人名義の口座に記載又は記録がされている振替株式等の共同相続により債務 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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振替口座簿に開設された被相続人名義の口座に記載又は記録がされている振替株式等の共同相続により債務者が承継した共有持分に対する差押命令の適否

 

 

譲渡命令に対する執行抗告審の取消決定に対する許可抗告事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷決定/平成30年(許)第1号

【判決日付】      平成31年1月23日

【判示事項】      1 振替口座簿に開設された被相続人名義の口座に記載又は記録がされている振替株式等の共同相続により債務者が承継した共有持分に対する差押命令の適否

             2 振替株式等の共同相続により債務者が承継した共有持分について譲渡命令を発することの許否

【判決要旨】      1 振替口座簿に開設された被相続人名義の口座に記載または記録がされている振替株式、振替投資信託受益権および振替投資口が共同相続された場合において、その共同相続により債務者が承継した共有持分に対する差押命令は、当該振替株式等について債務者名義の口座に記載または記録がされていないとの一事をもって違法であるということはできない。

             2 執行裁判所は、譲渡命令の申立てが振替株式、振替投資信託受益権および振替投資口の共同相続により債務者が承継した共有持分についてのものであることから直ちに当該譲渡命令を発することができないとはいえない(2につき補足意見がある)。

【参照条文】      社債、株式等の振替に関する法律66

             社債、株式等の振替に関する法律121

             社債、株式等の振替に関する法律128-1

             社債、株式等の振替に関する法律226-1

             民法896

             民法898

             民事執行規則150の2

             民事執行規則150の7-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集73巻1号65頁

 

 

社債、株式等の振替に関する法律

(権利の帰属)

第六十六条 次に掲げる社債で振替機関が取り扱うもの(以下この章において「振替社債」という。)についての権利(第七十三条に規定する利息の請求権を除く。)の帰属は、この章の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとする。

一 次に掲げる要件の全てに該当する社債(以下この章において「短期社債」という。)

イ 各社債の金額が一億円を下回らないこと。

ロ 元本の償還について、社債の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

ハ 利息の支払期限を、ロの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

ニ 担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の規定により担保が付されるものでないこと。

二 当該社債の発行の決定において、当該決定に基づき発行する社債の全部についてこの法律の規定の適用を受けることとする旨を定めた社債

 

(投資信託受益権に関する社債等に係る規定の準用)

第百二十一条 第四章の規定(第六十六条第一号、第七十一条第八項及び第四節(第八十四条第二項、第八十五条第一項及び第八十六条の二第一項を除く。)の規定を除く。)、第百十四条第二項及び第百五十五条第八項の規定は、投資信託受益権(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第七項に規定する受益権をいい、外国投資信託に係る信託契約に基づく受益権を含む。以下同じ。)について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表中欄に掲げる字句は、それぞれ同表下欄に掲げる字句と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第六十六条

利息

収益の分配金

第六十六条第二号

発行の決定

投資信託約款(投資信託及び投資法人に関する法律第四条第一項又は第四十九条第一項に規定する投資信託約款をいう。)

 

当該決定に基づき発行する

当該

第六十七条第一項

社債券

受益証券(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第七項に規定する受益証券をいう。以下同じ。)

第六十七条第二項及び第三項

社債券

受益証券

第六十八条第三項第三号から第五号まで、第四項第二号及び第五項第二号

金額

口数

第六十九条第一項

を発行した日以後遅滞なく

について、信託が設定された場合には

第六十九条第一項第一号

発行

信託

第六十九条第一項第四号から第六号まで

金額

口数

第六十九条第一項第七号

総額

総口数

第六十九条第二項

金額

口数

            

増額

増加

第六十九条の二第一項各号列記以外の部分

会社が

受託者(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託の場合にあっては、委託者。以下同じ。)が

            

当該会社

当該受託者

            

新設合併

信託の併合

第六十九条の二第一項第一号

会社

受託者

            

通知又は振替の申請

通知

第六十九条の二第二項から第五項まで

会社

受託者

第七十条第一項

減額若しくは増額

口数の減少若しくは増加

第七十条第二項

減額

口数の減少

第七十条第三項第一号

減額及び増額

口数の減少及び増加

 

金額

口数

第七十条第三項第二号

減額

口数の減少

第七十条第三項第三号及び第四号

増額

口数の増加

第七十条第四項第一号

の金額

の口数

 

振替金額

振替口数

 

減額

減少

第七十条第四項第三号及び第四号

振替金額

振替口数

 

増額

増加

第七十条第五項第一号

振替金額

振替口数

 

減額

減少

第七十条第五項第三号及び第四号並びに第七項

振替金額

振替口数

増額

増加

第七十条の二第二項

通知又は振替の申請

通知

            

合併

信託の併合

            

会社

信託

            

株式

受益権

            

株主名簿

受益権原簿(投資信託及び投資法人に関する法律第六条第七項において読み替えて準用する信託法第百八十六条に規定する受益権原簿をいう。以下同じ。)

            

当該通知又は当該振替の申請

当該通知

第七十一条第一項及び第二項

減額

口数の減少

第七十一条第三項

減額

口数の減少

 

金額

口数

第七十一条第四項第一号及び第五項第一号

金額

口数

減額

減少

第七十一条第七項

発行者は、社債権者又は質権者のために社債管理者、社債管理補助者(社債権者又は質権者のために振替社債の償還を受ける権限を有するものに限る。)又は担保付社債信託法第二条第一項に規定する信託契約の受託会社(次項において「社債管理者等」という。)に対して振替社債の償還をする場合を除くほか

発行者は

 

償還をするのと

償還又は解約をするのと

 

当該償還

当該償還又は解約

 

金額と同額

口数と同口数

第七十三条

利息

収益の分配金

 

金額の増額

口数の増加

第七十四条

金額の増額

口数の増加

第七十七条

増額の記載又は記録を

口数の増加の記載又は記録を

 

当該増額

当該増加

第七十八条第一項

総額が

総口数が

 

発行総額(償還済みの額

総発行口数(償還済み又は解約済みの口数

 

合計額

合計口数

 

発行総額を

総発行口数を

 

超過額

超過口数

 

控除した額

控除した口数

 

金額

口数

第七十八条第二項

金額

口数

 

増額又は減額

口数の増加又は減少

第七十九条第一項

合計額

合計口数

 

金額

口数

 

超過額

超過口数

 

控除した額

控除した口数

 

相当する額

相当する口数

第七十九条第二項

金額

口数

 

増額又は減額

口数の増加又は減少

第七十九条第三項

超過額

超過口数

 

額の

口数の

第七十九条第四項第二号

金額

口数

第七十九条第五項第一号

金額の減額

口数の減少

第七十九条第五項第二号

金額の増額

口数の増加

第八十条第一項

金額

口数

 

総額

総口数

 

超過額

超過口数

 

係る額

係る口数

 

控除した額

控除した口数

 

乗じた額

乗じた口数

 

この条及び第八十五条

この条

 

振替機関分制限額

振替機関分制限口数

 

元本の償還及び利息

償還、解約及び収益の分配金

 

口座管理機関分制限額

口座管理機関分制限口数

 

合計額

合計口数

第八十条第二項第一号

振替機関分制限額

振替機関分制限口数

 

元本の償還及び利息

償還、解約及び収益の分配金

第八十一条第一項

金額

口数

 

総額

総口数

 

超過額

超過口数

 

係る額

係る口数

 

控除した額

控除した口数

 

乗じた額

乗じた口数

 

この条及び第八十五条

この条

 

口座管理機関分制限額

口座管理機関分制限口数

 

元本の償還及び利息

償還、解約及び収益の分配金

 

合計額

合計口数

第八十一条第二項第一号

口座管理機関分制限額

口座管理機関分制限口数

 

元本の償還及び利息

償還、解約及び収益の分配金

第八十二条

金額

口数

 

元本の償還又は利息

償還、解約又は収益の分配金

第八十四条第二項

社債原簿

受益権原簿

第八十五条第一項

会社法第七百二十三条第一項

投資信託及び投資法人に関する法律第十七条第六項

 

金額(振替機関分制限額及び口座管理機関分制限額の合計額

口数(振替機関分制限口数及び口座管理機関分制限口数の合計口数

 

社債権者集会

同条第一項の決議

第八十六条の二第一項

吸収合併存続会社(会社法第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社をいう。以下同じ。)若しくは同法第七百六十七条に規定する株式交換完全親会社(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「存続会社等」と総称する。)又は新設合併設立会社(同法第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社をいう。以下同じ。)若しくは同法第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「新設会社等」と総称する。)が吸収合併若しくは株式交換(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「吸収合併等」と総称する。)又は新設合併若しくは株式移転(第七章から第九章までにおいて「新設合併等」と総称する。)

信託の併合により消滅すべき受益権が振替投資信託受益権でない場合において、受託者が信託の併合

            

吸収合併等がその効力を生ずる日又は新設会社等の成立の日(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「合併等効力発生日」という。)

信託の併合がその効力を生ずる日

第八十七条第一項

第六十九条第一項の

次の各号に掲げる

            

同項第七号に掲げる事項を知ることができるようにする措置を執らなければならない。

当該各号に定める事項を知ることができるようにする措置を執らなければならない。

一 第六十九条第一項の通知 同項第七号に掲げる事項

二 第百二十一条の三第一項前段の通知 同項第五号に掲げる事項

第百五十五条第八項

会社法第百九十二条第一項

投資信託及び投資法人に関する法律第十八条第一項(同法第五十四条第一項において準用する場合を含む。)

 

第七章 株式の振替

第一節 通則

第百二十八条 株券を発行する旨の定款の定めがない会社の株式(譲渡制限株式を除く。)で振替機関が取り扱うもの(以下「振替株式」という。)についての権利の帰属は、この章の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとする。

2 発行者が、その株式について第十三条第一項の同意を与えるには、発起人全員の同意又は取締役会の決議によらなければならない。

 

(権利の帰属)

第二百二十六条 投資口(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十四項に規定する投資口をいう。以下同じ。)で振替機関が取り扱うもの(以下「振替投資口」という。)についての権利の帰属は、この節の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとする。

2 発行者が、その投資口について第十三条第一項の同意を与えるには、設立企画人(投資信託及び投資法人に関する法律第六十六条第一項に規定する設立企画人をいう。)全員の同意又は執行役員(同法第百九条第一項に規定する執行役員をいう。次項において同じ。)の決定によらなければならない。

3 前項の執行役員の決定については、役員会(投資信託及び投資法人に関する法律第百十二条に規定する役員会をいう。)の承認を受けなければならない。

 

 

民法

(相続の一般的効力)

第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

 

(共同相続の効力)

第八百九十八条 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。

2 相続財産について共有に関する規定を適用するときは、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分をもって各相続人の共有持分とする。