ギャロップレース事件 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

              製作販売差止等請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成13年(受)第866号、平成13年(受)第867号

【判決日付】      平成16年2月13日

【判示事項】      競走馬の所有者が当該競走馬の名称を無断で利用したゲームソフトを製作,販売した業者に対しいわゆる物のパブリシティ権の侵害を理由として当該ゲームソフトの製作,販売等の差止請求又は不法行為に基づく損害賠償請求をすることの可否

【判決要旨】      競走馬の所有者は,当該競走馬の名称を無断で利用したゲームソフトを製作,販売した業者に対し,その名称等が有する顧客吸引力などの経済的価値を独占的に支配する財産的権利(いわゆる物のパブリシティ権)の侵害を理由として当該ゲームソフトの製作,販売等の差止請求又は不法行為に基づく損害賠償請求をすることはできない。

【参照条文】      民法198

             民法199

             民法206

             民法709

             知的財産基本法2-2

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集58巻2号311頁

             裁判所時報1357号77頁

 

 

民法

(占有保持の訴え)

第百九十八条 占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。

(占有保全の訴え)

第百九十九条 占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。

 

 

第三章 所有権

第一節 所有権の限界

第一款 所有権の内容及び範囲

(所有権の内容)

第二百六条 所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

 

 

第五章 不法行為

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。