非上場会社の株式交換について、会社法786条2項に基づき,株式買取価格決定に対する抗告事件において、専門委員の意見に基づきDCF法による評価を基礎とし純資産法による評価も考慮して株式の買取請求に係る公正な価格が決定された事例
東京高等裁判所決定/平成27年(ラ)第2156号
平成28年9月14日
株式買取価格決定に対する抗告事件
【判示事項】 非上場会社の株式交換について、会社法786条2項に基づき,株式買取価格決定に対する抗告事件において、専門委員の意見に基づきDCF法による評価を基礎とし純資産法による評価も考慮して株式の買取請求に係る公正な価格が決定された事例
【参照条文】 会社法785-1
会社法786-2
非訟事件手続法33-1
【掲載誌】 判例タイムズ1433号134頁
【解説】
1 事案の概要
Yは,ゴルフ場の経営等を目的とする株式会社(非上場会社)であり,XらはYの株式をそれぞれ1株ずつ有する株主である。Yは,ゴルフ場の造成工事及び維持管理等を目的とする株式会社(非上場会社)であるAとの間で,Aを株式交換完全親会社,Yを株式交換完全子会社とし,Yの株主に対し,Yの株式1株当たり0.053株の割合でAの株式を割り当てる旨の株式交換契約を締結した。この株式交換契約の承認を議案とするYの臨時株主総会において,Xらは議案に反対したが,出席株主の議決権の3分の2以上の賛成により上記承認をする旨の決議が成立した。
本件は,Xらが,Yに対し,平成26年法律第90号による改正前の会社法(以下単に「会社法」という。)785条1項に基づき,Xらが有するYの株式(以下「本件各株式」という。)の買取請求(以下「本件各買取請求」という。)をしたが,その価格の決定について協議が調わなかったとして,会社法786条2項に基づき,本件各株式の買取価格の決定を求める事案であり,Yが利害関係参加をした。
本件の争点は,本件各買取請求に係る「公正な価格」(会社法785条1項)がいくらかである。